告白は喉の奥
L.ニトロ



久し振り


久し振りにお顔を見ました。

撫でられた。はふ。
気管支炎のヒトにのど飴差し入れ。
(本来の用件で会った)気管支炎でないヒトにはお菓子。

急いでお帰りになった先はどこかなー…

お気をつけて。
ビタミンとった方がいいですよ。
短い時間でもちゃんと寝てくださいね。


あなたにもう、何も言わない。
このまま滅びたい。

2006年02月26日(日)





わからない。

朽ちていく形が損なわれて曖昧に椀の形に仰向けた手の指の間から零れてゆく。
あなたへの気持ちよりも先に、あなたの声を姿を、あなたを忘れていく。

まだ、失くなりきってはいない。

名残る甘さや苦さではなくて、失われていくということそのものに呆然と胸を痛める。
少しずつ楽になっていくのが苦しい。


本当に。本当に本当に、本当に、今が毎秒過去になっていく。
いつか、振り返らなければ触れられないところに、この感情は置き去りになってしまうのだと。

思い馳せ、未来に立ち返って現在という過去を嘆く。

2006年02月15日(水)



The tree


奇妙に、捻れた樹を見上げる。

…失敗してしまったか。
健やかに天に向かってすくすくと伸びる、陽光を浴びて美しい緑が透け輝く、そういうグリーンになるはずだったのに。
心赴くままに伸びて、ことあるごとにグニャリと身を捩った。
アーティスティックとはお世辞にも言い難い、生々しい樹だ。

いずれ枯れてしまうだろう。
水をやる者も失くなり、光を浴びる事もなくなる。

残念だけどそうして、土壌のための養分としてひそりと枯れ倒れ伏す。



恋心は芽生え育ち、迷い捩れてここに至る。
誰にも忘れ去られたように、密やかに崩れ落ちるといい。



無かったことになりはしない。

2006年02月07日(火)
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