瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
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2006年06月25日(日) 「ホステージ」

2005年アメリカ 監督 フローラン=エミリオ・シリ
キャスト ブルース・ウィリス ケヴィン・ポラック ジミー・ベネット
ミシェル・ホーン

いやぁ・・なんでしょう、最近こういうサスペンスアクションものを観ると、どっと疲れてしまうのは(苦笑)

かってロス市警で敏腕交渉人として名を馳せたジェフ・タリー。しかし少年を救うことが出来なかった彼は、家族にも心を閉ざし今は田舎の町の警察署長として淡々と日々を送っている。
ところが、ある日町のはずれにある豪華な邸宅に、3人の若者たちが人質をとって立てこもった。今度こそ、とらわれた姉弟を救えるのか。しかし、事件はそれだけでは済まず、とらわれた邸宅の主人のわけあり・・な事情から、タリー自身の家族までが人質に。
この2重の人質事件をめぐって・・ハラハラ、ドキドキの展開が繰り広げられるのでした。

少年を救えなかったタリー。こういう苦悩する設定ってブルース・ウィルス、似合いますよね。そして一人立ち向かう姿・・っていうとあの「ダイ・ハード」を思い出させますが。
でも、意外になかなか邸宅には侵入しませんでした。少年を使いますか!?どうなん?あれは。
「ホーム・アローン」ばりの頑張りを見せる少年、可愛かったですね。セキュリティーばっちりの邸宅ですが・・意外にいろいろ抜け穴があってね。少年がDVDを探して書斎に入るシーンでは、指示された「天国は待ってくれる」じゃなくって、最初は「天国から来たチャンピオン」を手にするんですけど。
ここがね、面白いところなんですよね。私も大好きな映画「天国から来たチャンピオン」原題は「Heaven Can Wait」なんですよ。ということは「天国は待ってくれる」と同じなんですよね。だから賢い少年は2つのDVDを持っていった・・っていうわけなんでしょうね。
でもでも・・・たしか「天国から来たチャンピオン」は「幽霊紐育を歩く」のリメイクじゃ?ということは原題だけ同じ・・ってことでしょうか。
う〜ん、これは俄然「天国は待ってくれる」っていう映画が気になってきましたよ。あとでググッてみよう〜っと。

タリーの家族を人質にとって迫る麻薬組織(?)でしたっけ、あの人たちとタリーのやりとりより、私はむしろ3人の若者たちの葛藤の方に目が行きましたよ。あの兄弟・・ここまでのことになるとは思わずに・・・っていう姿がなんともいえませんでしたね。兄弟が声をかけたあの謎の若者マース・・怖かったわ〜、久々に怖いなあって思いました。
とらわれた少女役、ブルース・ウィルスの実の娘さんだとか!!そうなんだ〜、お父さん似なんだね(お母さんに似たら・・もっと美・・・・ごめん〜いえ、なかなか個性的かと)

最後までどうなるかとハラハラしましたけど、でもFBIを装って(いや、装ってないのかもしれませんが・・そこのところは謎のまま・・・ですが)やってきて結局自分達で突破するわけですね・・あそこがね・・最後まで影から指示してた方が面白かったのじゃ・・って思いました。爆発や、発砲やで派手にはなりましたけど。

ブルース・ウィルス、男泣きも似合います!!



2006年06月21日(水) 「ALWAYS 三丁目の夕日」

2005年日本 監督 山崎貴
キャスト 堤真一 吉岡秀隆 小雪 薬師丸ひろ子 掘北真希 もたいまさこ 三浦友和

昭和33年の東京・・。まだ東京タワーも建設中だったんですね。
路面電車や、レトロな車の走る風景。
家々のつくりまで。
すごいですよね、よく作ってありますよね。

私はこの漫画が読んだことなかったのですが(映画を観てから息子が持ってるのを読ませてもらいました)原作のほのぼの感+人情味=涙涙の鑑賞となってしまいましたよ。
いやぁ、こんなに泣くとは思わなかった・・
特に淳之介くんに泣かされちゃったなぁ。
サンタさんにビックリしたり、「行けよ・・なんでも買ってもらえるんだぞ」っていう茶川さんにふるふると首を振る淳之介くん・・。
鈴木オートの一平君も可愛いですよね。そして六子ちゃん。
原作では男の子・・だんな様と息子はなんで女の子にしたん〜〜??とちょっと不満げでしたが、いや、可愛いわ。そしていい味だしてます。
シュークリームのシーンや、注射のシーンも。
切符をもらった彼女のエピソードもほろほろ・・きちゃったな。

鈴木オートのご主人は、なんであんなに短気なキャラにしちゃったのかしらね?(笑)
一家を支える頑張りや・・ってことでしょうか。薬師丸さんのお母さん、素敵でしたね。
茶川さんもすごく若い〜(笑)
実は吉岡さん好きなんですよ。この役、かなり漫画っぽいキャラでわざとらしいなあ・・って思うんですけど、でもいいなあ(笑)
小雪さんが指を日にかざすシーンも好き。

テレビが来た日・・うちの家はいつ買ったのかしら、覚えてないのですが。
あとあの氷を入れる冷蔵庫、あれは知らないんですよ。と言ったら横からだんな様が「知ってる」って。そうなんだ・・
まだモノが溢れてないころ、これから何かやっていこう〜!!っていう人々の熱意や、
そして戦争の傷あとと・・
なんだか忘れかけているものを思い出させてくれる映画でしたね。
ラストシーンの夕日が暖かかった。

レトロ好きの息子は、町なかに登場するたくさんのホウロウ看板に見とれていましたよ(笑)



2006年06月12日(月) 「運命を分けたザイル」

2003年イギリス 監督 ケヴィン・マクドナルド
キャスト ブレンダン・マッキー ニコラス・アーロン オリー・ライアル ジョー・シンプソン サイモン・イェーツ  リチャード・ホーキング

実在の登山家ジョー・シンプソンの体験記「Touching the Void」を元に当事者のインタビューを交えながら、再現ドラマで見せる、ドキュメンタリー風な作品です。

アンデス山脈にあるシウラ・グランデ峰登頂に挑んだ二人の登山家。なんとか登頂に成功し、あとは下る・・という時にジョーが片足を骨折する。
彼を助けて下山しようと努力するサイモンだったが、このままでは二人とも助からない・・という事態に陥って・・

ものすごくリアルでした。実際にアンデスなどで撮影したという映像や、当事者のインタビューで、これがそのまま、その時の映像ではないかと思うくらいの。
西壁の雪の襞は怖いくらいに美しくて、夜の雪嵐はマイナス60度を体感させるかのように凍える。
でもそんな情景だけじゃない、その時の、その状況に陥った時の二人の考え、葛藤、思い、そんなものがとても生々しく、響いてくる。
クレバスに落ちたジョーの、登山家とは思えない、悪態、叫び、号泣。
混濁した意識の中での思い。
前に進むのは、助かりたいからじゃなくって、誰かのそばで死にたいから・・と言う彼の言葉。恐ろしいほどの孤独を味わったものだからこそ・・の言葉かもしれない。
自分が無になる・・岩と一体化してまわりの景色に溶け込んでゆく・・
自然の脅威の中に放り出されて、死を迎えるしかない・・という状態に落ちいった時・・って、そんな風に自分の存在が消えて、自然の一部になってゆくんでしょうか。

岩だらけの場所をケンケンで進もうとするシーンは、あまりに痛そうで、見ていられないほどだった・・でも20分、20分頑張ってあそこまで行こう・・と進んでゆくんですね・・・

最後・・かと思われたとき、好きでもない曲が頭の中をず〜っとまわっていて、それがなんとも苦痛だった・・っていうところもすごくリアルだと思ったわ。
顔や指の凍傷の様子も・・・うわ・・・。
そして必死に、お互いの名前を呼ぶ声・・胸にきましたよ。
怖がっていたリチャードが、ジョーの怒りに「やっぱりこれはジョーだ」って納得するシーンには、最後にほっとさせられましたね。

サイモンの決断・・・これはやっぱり、いいようには取られない行為なのでしょうね。後に登山家仲間の糾弾を受けた・・とありますから。
でも、そんな決して人からは誉められないであろう、自らの行動を率直に、飾らずに語っていた彼の潔さ。私には彼を責めることも出来ないですよ・・
自分があんな状況に陥ることはもちろん無いけれど、でも他の状況でもし、自分か他人かの命、どちらかを犠牲にしないといけない・・となると。
これはもう、そのときでないとどうするか・・分からないことじゃないでしょうか。いやいや・・そんな状況は絶対嫌ですけど・・(汗)

それにしても、どうして「山に登るのか」
元山男のだんな様に若い時に一度聞いてみたことがあるのですが・・
「登りたいから」としか言ってくれなかったなぁ(苦笑)
一緒に見れば良かったなぁ。ぜひ、感想を聞きたかった。



2006年06月10日(土) 「地球の静止する日」

1951年アメリカ 監督 ロバート・ワイズ
キャスト マイケル・レニー パトリシア・ニール ヒュー・マーロウ サム・ジャッフェ ビリー・グレイ フランシス・ベイヴィア ロック・マーティン

ブログにも挙げたSF映画原作傑作選「地球の静止する日」。
知られざるSF映画の原作短編を集めたアンソロジーです。その中に紹介されていたのが、表題にもなっている「地球の静止する日」(原作はハリー・ベイツの「主人への告別」でした。
1951年の作品ですが、SF映画のクラシックとして、なかなか有名な作品らしいのです。見たいなあって思ってたら!なんとWOWOWで放映されたのですから!こういう偶然ってあるものなんですね。

実は、原作を先には読んでいましたが、この原作と映画、地球側の登場人物もストーリーも全く違うのです。
プロデューサーが「見知らぬものに人はどう反応するか」という原作のテーマが気に入り、「謎の人物とロボットを乗せた宇宙船がワシントンDCに出現する」この部分だけを生かしたのですって!!
宇宙船や、ロボットは、今見ると、「なに〜〜!これ〜〜」って言いたくなるような、オカシナものなのですが、でも、なんていうんでしょうか、すごく雰囲気のある映画なのです。
何より、これまで人類を脅かすモンスターとしての異星人ではない、高い知性を持った友好的な異星人を登場させたっていうのはこの映画が初めてではないのかしら?

異星人クラトゥは、タコ足のような宇宙人じゃありませんよ〜、地球人の姿で描かれてます、そして彼は地球の少年と接するわけですが。普通のルックスのクラトゥさん、紳士的で知的で、とても素敵です。でもそれだけじゃない、どこかミステリアスな雰囲気を醸し出せているのは、この俳優さんの持っているものなのでしょうか。
モノトーンの映像も、なんだか何か起りそうでドキドキする雰囲気があるんですよね。カーチェイスも派手なアクションも全くないのに、追いかけられるシーンで、やたらドキドキしてしまったわ。

最後の合言葉「クラトゥ・バラダ・ニクト」これがね、なぜか頭を回って離れないんですよ(笑)魔法の呪文みたい、ささ・・皆さん、ご一緒に(笑)
いやぁ・・貴重なの観たなぁ(笑)なかなか観れないわ、こういうの。
この原作アンソロジーに紹介されたほかのSF映画もぜひ観ていきたいな。

あ、そうそうこの映画の原作、「主人への告別」こちらのラストも衝撃的でした。



2006年06月04日(日) 「イン・ハー・シューズ」

2005年アメリカ 監督 カーティス・ハンソン
キャスト キャメロン・ディアス トニー・コレット シャーリー・マクレーン
マーク・フォイアスタイン

美人でスタイル抜群の妹をキャメロン・ディアス、キャリアはばっちりだけどスタイルも顔も良くない、太めの姉をトニー・コレット。
ごめん・・この設定で、私にはもう違和感が。キャメロン・ディアスは可愛いと思う、スタイルはたしかに抜群!だよね。あの足の長さといったら!
でも美人か・・って言われると私の思う美人の範疇では無いんですよね。
顔をくしゃっとした笑顔なんて最高にキュートだけど。
そしてトニー・コレット!私は彼女が大好きなの。だから彼女のどこかブスなのか分からない、別に太くなんてないし!
二人で夜にお出かけするシーンのコレットは、むしろ彼女に似合うファッションで素敵に見えて。
なのでねぇ・・なんだか妹は美人!姉は・・の設定に乗り切れないまま、観始めたのですが。

コレットファン・・ってことじゃなくても、こんな妹は欲しくないよね?
働く努力、計算が苦手・・って言っても、別に他にいくらでも仕事はあると思う。だってそんなに美人でスタイルよくって・・なら、モデルとかも出来るだろうし。
ましてや、お姉さんの恋人とベッドイン・・これは最悪だけど(ここまでダメダメにしなくても・・いいんじゃ)でも彼女だけが悪いわけではないよね。花束を持ってやってきながら、妹の下着姿によろめくような、こんな恋人はこっちからお断りだぁー!!
あれ?なんだか私ひどく辛口じゃない?今回。

いやいや、でもこんなことをされながらも、妹をそれでも探しちゃう、姉の気持ち、これは分かるような。どんなことをされたって、それでもやっぱり・・ね。
お姉さんの趣味の靴たち!!なんだか「靴に恋して」を思い出しましたね。

後半、祖母役のシャーリー・マクレーンが登場して(素敵ですよね〜)今まで隠されてた姉妹の母親の話とか出てくると。
なんだか、姉妹、そして祖母であるシャーリーのそれぞれの傷ついた気持ちとかが見えてきて。なんだかこの姉妹がいとおしくなってきたのでした。
妹の表情もどんどん可愛くなってくるのですよね。
老人たちの施設で働くことによって、こんなに素敵になれるかなあ・・って思っちゃうくらい妹は素敵になってゆくだけど(前半の描き方が悪すぎませんか?)
でもどんな些細な理由からでも、人は変われるものだし、そういう資質を彼女は持っていたんだろうなあって思いますよね。
結婚式で彼女が読み上げた詩に思わず泣きそうになりました。

隠されていた自分を発見して、自分に似合う靴を知って。
じーんと心が温かくなる余韻を残してくれるのが嬉しいですね。
あらっ、なんでしょう、辛口はどこに?(笑)

自分探し・・これって一生のことだよね?似合う靴を探すのも、きっとこれからもずっと・・じゃないかな?
でも少しでも素敵な自分になれるよう、大好きな人にその気持ちを伝えられるよう。そんな風であればいいよね。
キャメロン・ディアス、可愛かったです〜(あれほど美人じゃない・・って言ったくせに 笑)


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