パラダイムチェンジ

2005年09月29日(木) 奇跡的な帰り道



そんな訳で、日の出と共に空港にいるという。
ちなみにこの時朝の6時。
日本に帰りついたのは、約16時間後。

でも、実はこの後奇跡的な幸運が私の身にふりかかり。




サンフランシスコから日本への帰り道、座席が空いていたおかげで、
エコノミーにも関わらず、私の隣4席が空席で。



ということで、早速肘掛を持ち上げ、足を伸ばして座ってみました。
ちなみにこの後、すっかり横になって、足を伸ばして寝てしまったのは
言うまでもなく。

おかげで帰りの飛行機は、本っ当に快適な旅でございました。
だって、これってエコノミー4席買い占めたのとほとんど一緒だし、
CAの方々には注意されるかと思いきや、何も言われなかったし。

次に同じことが私に起こる確率を考えれば、本当に今回の旅は色々と
運に恵まれていたよなあ、なんて思ったのでした。まる。




2005年09月27日(火) 面白かったTV番組など

今回のアメリカ旅行、さすがに日中の行事の内容というか密度が濃かっ
たせいか、夜ホテルの自分の部屋に帰ってきた途端に眠くなり、ベッド
へそのまま直行だった。

んで、なぜか必ず午前3時に目が覚めてしまい、その後ちっとも眠れない
という生活だったのである。
これは必ずしも日本時間という訳でもないので、多分そういう生活リズ
ムだったんだろうと思う。

で、昼間の行動が始まるのが大体朝の9時くらい。
すなわち6時間くらい、何の予定もない時間ができちゃったわけですね。
その時間に、翌日の予習やら、その日の復習やらの時間にあててた訳
なんだけど、それでもなおかつ時間が余ってしまい。

今回の旅では、長い旅をリラックスして過ごすため、日本での生活環境
に近づけるように、ノートパソコンやら、携帯HDD音楽プレイヤーやら、
ゲームボーイやらを持ち込んでいったわけだけど、さすがにそれでも
時間は余ってしまうので、残りの時間はアメリカのTV番組を見て過ごす
ことになる。

んで、これがまた結構面白くて。
ディズニーチャンネルでは、リロ&スティッチのTVシリーズ(これが
なんというか、ドラえもんチック)をやっていたり、キムポッシブル
というアニメも面白かったし。

また昔の映画も結構やっていて、大好きな「マスク」がやっているのを
見ると、それだけでうれしくなってしまったり。

ケーブル?のカートゥーンTVでは、深夜時間帯で「鋼の錬金術師」とか
日本のアニメをやっていて。しかも声優を日本の声優に似せているのも
面白く。パフィーのアニメも見ることができたし。

とまあ、いろんな番組を見ることができたんだけど、中でも面白かった
のは、ディスカバリーチャンネルでやっていた、車やらバイクの改造
番組。(これのカスタムの方向がいかにもアメリカらしくて面白かった)

もう一つは、いかにも男心をそそりそうなティーンのお姉ちゃんが、
3人の同じ年頃の男の子の部屋を訪ねて、いろいろダメだしをする番組。
最後までは見られなかったんだけど、多分その後誰かとデートぐらいは
するのかな?
その中で面白かったのが、大抵その女の子がダメだしするのが、小さい
頃からずっと使っているヨレヨレの毛布とか、クッションとか。

えーでもいいじゃん、そういうのちょっと可愛くて。
というか、あのお姉ちゃんだって実はそういうの家に持ってんじゃねえの?
なんて突っ込みを入れながら見てしまいました。

ニュース番組は、ほとんどがハリケーンリタ関係で。
カトリーンの時以来、まだ帰宅できていないニューオーリンズでは、
ペットがどんどん死んでいる、というニュースがちょっとかわいそう
だった。いや、それ以上に避難していて、家族バラバラになっちゃって
いる人のほうがもっとつらいと思うんだけどさ。

そんな感じでアメリカの夜は更けていくのであった。



2005年09月26日(月) フェニックス篇



そんなわけでフェニックスである。
フェニックスでは、ボルダ−から一緒に移動した、向こうの提携先の偉い
人の家での食事会に参加することが主目的であり。

彼からはその前の時間はどうするんだ、と聞かれて一人でブラブラと
ショッピングしたいからバスで宿から移動しようと思っていると言った
ら、それはいくら何でも無謀だ、ということで結局ショッピングモール
のすぐ近くの宿に変更してもらったのである。

ということで久々に遅く起きて、夜までは一人の時間を優雅?に過ごせる
事に相成った。
やっぱりね、時には一人の時間がないと、こっちもくたびれてしまうの
である。

フェニックスは、アリゾナ州の州都?であり、巨大な街なんだけど、砂
漠の真中にある街なので、そこら中が、サボテンと、デザートツリーと
いう、砂漠特有の樹木と、遠くには赤い大地が見える街である。

ここから北に3時間、車で移動すればグランドキャニオン、といった方が
わかりやすいかもしれない。
といっても、まだ行ったことはないのだが。

んで、とにかく暑いのである。
華氏で100度だから、摂氏で38度とか40度くらいがザラで、しかもカラッ
カラに乾いているから、日本とは全く違う暑さで。
だからみんな車で移動するのが当たり前の場所で、歩道をトボトボ歩い
ているのは、自分くらい。

汗をかいてもすぐに乾いてしまうから楽なんだけど、同時に口も乾いてくるので水は欠かせない。
夜だけで1.5リッター飲んでるし。
もしここで暮らしたら、一体いくらの水を消費することになるんだろうか。

で、今回は久々の単独行動ということで、久々の英語腕試しである。
とりあえずの目標は、
1)ダイナーというか、ファミレスでの注文。
(ベーコンでなくソーセージで、とか卵の黄身は半熟で、とかあっちの
人はやたら注文が細かいので、それを真似てみる)

2)ショッピングで自分の英語がちゃんと通じるか、ついでに元気?と
か、ああいう気さくな会話の応答ができるか

3)向こうの小銭の処理がうまくできるか(ついついドル紙幣で払ってい
ると小銭がどんどん財布の中でふくらんでしまうのである)

4)自分で空港までのシャトルバスの予約ができるか
ってな感じ。

結論からいうと、
1)は撃沈。
というより、卵はどうする?と聞かれた段階で、目玉焼きに相当する
単語が思い浮かばなかったのが、一番の敗因でしょう。
サニーサイドアップって奴ですね。

結局、写真を指差して、"like this"というのが関の山。
ま、さすがに店員のお姉さんも、こっちの英語が不自由しているのを
察してくれたようで、その後はジュースのグラスが空になると、おかわ
りいるか?とスッと持ってきてくれたり。有難うございました。



で、結局パンケーキのストロベリー添えと卵&ベーコンという取り合わ
せになったんだけど、デカ過ぎでしょ。どう考えても。
結局この旅唯一残してしまった食べ物になったのだった。無念。


2)に関しては無難にこなした感じ。
ショッピングモール自体が、割と高級ブランドも入っている場所のため
か、スポーツ店に入っても、何かようか?とか"How are you?"とか聞い
てくる。

その度に"Just looking"とか、"Good.Thank you."とか適当にこなせて。
ま、多分見るからにストレンジャーだったので、こいつ何かしでかすん
じゃないか、と思われていたのかもしれないけれど、思う存分ウィンド
ウショッピングと、実際の買い物を楽しむことができました。

3)もまあ、そこそこうまくいき。
未だに5セントと10セントの違いがよくはわかっていないんだけど、
1セント硬貨を積極的に利用したおかげで、そんなに財布はふくらまずに
すみました。

4)も結果オーライ。
今回、帰りの便が朝の8時出発ということで、シャトルバスが朝5時14分
という凶悪な時間になってしまったんだけど、一応ちゃんと通じて無事
に帰ってこれたので、問題はなく。

今回の旅を通じて感じたのは、相手がちゃんとこっちの言い分を聞いて
くれようと、耳を澄ましてくれている状況では、なんとか話は通じるん
だ、と少し自信が持てたところだった。

その代わり、向こうの人同士の、パーティでの会話に割り込んだりする
のは、ほとんど不可能。だって、話に入り込む隙間が全然見えないんだ
もん。

こっちがためらいがちに言葉を口から出そうとする間に、もう話題は次
の話題に移っていて。
だからこの日の向こうの偉い人の家での食事会でも、正直気が重かった
んだけど、そこは向こうも随分と気をつかってくれたようで。

またこっちも随分とリラックスすることが出来たせいか(昼間は一人で
行動できたし)、思った以上に口も滑らかに動いてくれて。
いやあ、ありがとう私の口。
おかげで向こうの偉い人に思った以上にバカだとは思われなかったよ。
所々変な事を言ってたので、怪訝な顔はされたけど。
でも8年前に比べたら大大大進歩。
見事リベンジを果たすことができました。

ということで次回。
↓の写真は、ショッピングモールで食べたカリフォルニアロール。
思ったほど悪くなかった。
ちょっと巻きがゆるかったけど。




2005年09月25日(日) 手荷物検査

そんなわけでボルダ−(デンバー)からアリゾナのフェニックスへの移動
途中で見事に空港の手荷物検査にひっかかってしまったのである。

今回の旅では、国内線の手荷物検査が無茶苦茶厳しかった、というのは
すでに書いた通りだが、前回はすんなり通ったのに、今回ひっかかった
のは何ゆえか。

前回チェックインして預けていた荷物を、今回は手荷物として持ち込ん
だためである。
ていうかね、ボルダ−からフェニックスまで一緒に移動した仕事関係の
ちょっと偉い人(社長だから実際偉いんだけど)に、荷物を受け取りに
要する時間がもったいないから、全部手荷物で持ちこんじゃえば?と
そそのかされたのである。

ま、いいかな、と思いつつ、手荷物検査を受けたら見事ひっかかってし
まった訳ですね。
一応の言い訳をしておくと、何もやましいものを持ちこもうとしたわけ
ではない。
刃物類は持ってないし、またライターは持ちこめないことも知っていた
ので、仕事道具の中の使い捨てライターも泣く泣く?捨てたし。

そう、今回ひっかかってしまったのは、自分の仕事道具(といっても今
回は主に自分の身体の調整用なんだけど)だったわけですね。
中には鍼だとか、もぐさだとか、一見判別しがたい妖しげ?なものも
含まれており。
ま、実を言うとどこまでOKなのかな、と見てみたい気持ちがあったのも
事実なんだけど。

いやでも実際自分が容疑者、というか当事者になると結構ビビるもので
ある。
何回も機械通されるは、自分で一切触っちゃいけないわ。
でも、こっちにはなんらやましいところがないので、逆ギレすることも
なく、淡々と過ごしていたら、向こうの同情も買ってくれたようで、
結局無罪放免と相成りました。
いやよかった、よかった。いい経験でございました。


まあ、でもさすがに疲れたよなあ、という感じでその日の夜はグッスリ
と眠りましたとさ。
ということで次回。



2005年09月24日(土) ボルダ−篇



ということで、コロラド州のボルダ−というところにいる。
ボルダ−は、あのQちゃんこと高橋尚子選手やら、マラソン選手のトレー
ニング場所として、日本人にはなじみが深い所である。
気候的には、日本の軽井沢、といった感じらしい。

ここには今回、アメリカでの講習会に招待されて参加するためにやって
きたんだけど、ついでにこちらの鍼灸学校をのぞいてみよう、というこ
とになり。

で、その学校に行ってみて一番驚いたことは、そこらへんにいそうな
アメリカの兄ちゃんや姉ちゃんが割と真面目に授業を受けていること
であり。
なんか日本の学校とは随分雰囲気が違うなあ、というのが第一印象だっ
たのである。
なんか向こうの授業って、生徒が自発的に発言しなきゃいけない雰囲気
があるじゃないすか。
今回、ビジターとして授業に参加させてもらえたので、(こっちも一応
プロな訳で)英語でもどんなことをやっているのかが大体わかったので、
結構おもしろかったのである。
なんか何年かぶりに学生気分を味あわせていただきました、という感じで。

この学校では一人の日本人の学生にも会えたし、またその後、ボルダ−
の日本料理店でも、また一人の日本人とも会えることができ。
外国で日本人に会うと、こっちで暮らせるなんて偉いなあ、という気持
ちもあるからかもしえないけれど、日本にいる同世代の人よりはみんな
ちょっと大人びて見えたりして。
こっちも頑張んなきゃなあ、という気分にさせていただきました。

おかげでその後の講習会では、予想以上の好結果も生まれてめでたしめ
でたし、ということで。
次回に続く。



2005年09月23日(金) DAY 1



と言うことで、行きの時の面白?話である。
いや、大して面白くはないんだけどさ。

行きの飛行機で、一番うれしかったこと、というか興奮したのは、
国内便の席が窓側だったので、LA→デンバー(コロラド)に移動する途中
で、グランドキャニオンが綺麗に見られたことである。

いやあ、アリゾナに行ったことがあるにも関わらず、まだ行ったことが
なかったので、初の「生グランドキャニオン」だったわけですね。
いやあ、よかったよ生きていて。

一応、例によって携帯のカメラで写真は撮ったので載せておきますけど、
絶対わかんないよねえ。
とにかく、もしもLA→デンバーに飛行機で移動することがあった時には、
窓側の席が絶対オススメです。

でも、アメリカの国内線って、そんなに高い高度を飛んでないせいなの
か、それとも街や、景色のスケールが日本とは比べ物にはならない位
スケールが大きいからなのか、飛行機の窓から見られる景色が、面白い
のである。
鳥瞰というか、本当に地図そのまんまの光景が眼下に広がっていること
に感動するというか(当たり前なんだけど)。

もう一つ、今回改めて気がついたことに、LAの上空では、空気汚染とい
うかスモッグを、実際にこの目で見て確かめられたこと。
これは、こっちの人に聞いても、実際にそうだ、という話なので多分
本当の話。
しかもそのスモッグは、決してLAの上空から去る事はないとの事。
さらにそのスモッグのエリアが最近は拡大していて、隣のアリゾナ州や、
グランドキャニオンのあたりまで来ることもあるらしく。

うーん、あれだけ自動車が走ってりゃ当たり前の話なのかもしれないけ
れど。
最近ハイブリッドカーが、ハリウッドスターなどのセレブに売れている
のもちょっとわかる気が。

あと今回の旅で一番ビックリしたのは、国内線の手荷物検査の異常な
厳しさ。
いや、同時多発テロ以降、検査が厳しいとは聞いていたし、なんか靴ま
で脱いで検査するらしいよ、というのは風の噂で聞いてはいたけれど、
何故か、手荷物で持ちこんだビデオカメラやPCは、カバーを外してわざ
わざ外に出さなきゃいけなくて。
それって一体なんの目的があるんだろう?
うーん、謎である。

また、今回の旅では、貨物室に預ける荷物は鍵をかけちゃいけないらしく。
なんでも抜き打ちの検査があった時に、鍵をかけていると平気で壊され
てしまうんだそうで。
でも、その一方で荷物が盗まれてしまうリスクもあるらしいので、
あまり高価なものは入れてはいけないんだそうです。(元々高価なものは
もってないので私には関係ないわけだが)

でも、って事は、今回はこっちで○○な本を買ってかばんに忍ばせてお
こうと思ってもダメって事?
いや、あくまで冗談なんですけど。
と言うことで次回。



2005年09月22日(木) アメリカ一人旅

そんなわけでアメリカである。
アメリカ旅の詳細は、仕事に関連すること(と言っても滞在の目的は
観光なんだけど)なので、詳しく語ってもしょうがないので、今回の
旅の印象に残ったことなどを、Tips形式ででも書きとめておこうと
思う。

その前に、私自身がアメリカに来るのは、実は初めてではない。
実は8年前に父親をアメリカにつれていく時に、LA→フェニックス
(アリゾナ州)の乗り換えというのを経験している。

んで、その時は私の仕事の関係で、休みが4日しか取れず、結局
現地1泊、機中2泊、現地滞在時間40時間(笑)という凶悪な旅を経験
したのだった。

しかもその時は、英語がほとんど話せず、聞き取れず、相手のいう、
"litte bit"の、"bit"の意味さえわからず四苦八苦した思い出が
ある。
だって、日本の英語教育では、「少し」は"a little"で、"bit"がつく
なんて思いもしなかったのである。

ま、今回はその時のリベンジ、と言うわけではないんだけど、
今年1年間、割と真面目に英語学習を行なった成果がどれほどのもの
なのか、ちょっと腕試ししたくなったのだ。

もう一つは、近い将来、またアメリカに渡る時のために、PCとか各種
電化製品がちゃんと使えるのか、テストのつもりもあり。
と言うことで個人的には、結構意欲的というか、ちょっとした冒険の
つもりで今回アメリカに来た訳だ。

で、今は初日にこうやって日本から持ちこんだノートPCで書いている
んだけど、もうねえ、なんか8年前が嘘のように快適なのである。
とりあえず、空港でのトランジットでも一瞬迷いそうになったけど、
ちゃんと空港職員の人に質問して、問題解決できたし。

8年前は、やっぱり初のツアーではない海外旅行、しかも全く英語が
話せなくて事態を把握していない父親つき、という旅行だったので、
すんごく緊張していたんだなあ、ということがわかるのだ。

今回は、英語が完璧に話せるわけではないけれど、一応、自分の意思
が相手になんとか通じるようになったので、それだけでも気が楽だし
また、その後何回か一人で海外旅も経験したおかげで、慣れている、
という事もあるんだけど、256倍くらい、気が楽なのである。

ただし、行きの飛行機でフライトアテンダントさんに、"Green tea"
をリクエストしたらオレンジジュースがやってきた、という定番の
失敗もあったけど。
いやあ、面白い。
と言うことで、次回は行きの移動の間に思ったことなどを。
こうご期待?



2005年09月21日(水) 突然ながら

明日からアメリカに行ってきます。

一応、仕事がらみなので、あまり面白い記事は
書けないと思いますが、初めての海外一人旅なので、
一体何が起こることやら。

準備は色々としてきたけれど、万全とは言いがたい
んですが、精一杯楽しんできたいと思ってます。

では行ってきます。



2005年09月14日(水) 有権者が選択したもの

今回の選挙の結果として、有権者は何を選択したんだろうか。
一ついえるのは、「現と状維持」を選択した言えるのかもしれない。
今回の選挙が小泉政権の信任投票の意味もあったにせよ、国民は急激な
改革というものは、もしかしたら望んではいないのかもしれない。

今回の選挙が、本当に郵政民営化の是非を問うものであったのかは、
終わった今でも私にとってはよくわからない。
ただわかる気がするのは、小泉改革路線に賛成か反対か、と聞かれた
国民の大半が賛成した、という事なんじゃないのかな。

少なくとも今後、最低1年間は消費税のアップはない代わりに、国の
借金は増え続けるだろうし、またおそらくは対中国、韓国との関係も
ギクシャクしたままだろう。
また、おそらくは今後も少子化の傾向は続くだろうし、年金の計算は
成り立たないかもしれない。

でもそれでも、2005年9月の段階で国民の大半はそれでいい、と判断
したんじゃないかな、と思うのである。

反対に、民主党は今回、「日本をあきらめない」のキャッチフレーズで
政権交代を訴えた。
でもおそらく、まだ今の日本人の大半は「日本をあきらめてもいない」
し、またそこまでの危機感を感じているわけでもなかった、ということ
なのかもしれない。
すなわち、そもそもの戦略ミスだったのではなかったのか。

彼らの言う日本国民が、具体的に誰を指すのか、都市部の人間なのか、
それとも郵政民営化反対の支持団体である自治労だったのか、郵便局
がなくなる事を恐れる農村部だったのか、年金に不安を感じる中高年層
なのか、それとも若者に対してなのか。
おそらくは的をしぼりきれなかっただけでなく、その歯切れの悪さが
敗因だったのかもしれない。

だから、今回の選挙が政策優先で決まったような気はあまりしないのだ。
結局それはイメージ選挙だったのだと思うし、その意味で先を取ること
に成功し、その後のイメージ戦略もうまくいった自民党の戦略的勝利
だったといえるのかもしれない。

しかしその結果がどうなるのかは誰もしらない。後は見守っていくしか
ないのだろう。



2005年09月13日(火) 今回の選挙で勝利したもの

さて今回の総選挙、自民党の圧勝だったわけだけど、必ずしも「自民党
的なもの」の勝利ではなかったように思う。
それは、民主党が大きく議席を落とした事からもわかる気がする。

今まで民主党が大きく議席を伸ばしてきたのは、「自民党的なもの」に
対する嫌悪感か、「神の国発言」のような自民党のミスに乗じて議席を
伸ばしてきたんだと思う。

でも今回、民主党に付け入る隙は全くといってほどなかった。
つまり、民主党が相手のミスに乗じるという体質から変わらなければ
今後も政権交代は起こらないだろう。

そして今回、自民党が「従来の自民党的なもの」から何が一番大きく
変わったのか、といえば、一つには刺客候補の擁立を含めて、一見
決定がマスメディアを通じて透明性が高いように見えたこと。

そしてもう一つはマーケティング的な、そつの無さが加わったように
見えることである。
今回の自民党の選挙は、まるでやり手の広告代理店がついたような、
見事なイメージ戦略を完遂することに成功した。
今までの「自民党的なもの」にはもっと脇が甘い感じがあったのが、今回
は徹頭徹尾、ゆるがなかった。

事実、今回の自民党には世耕耕一議員(この人はブログ記者を集めて
記者会見を開かせた人でもある)を中心とするマスコミ対策のプロジェ
クトチームと、PR会社がいたらしいことが、選挙後わかってきた。

民主党にも同様に外資のPR会社がいたらしいが、その戦略が的外れ
だったことも、敗因の一つなのかもしれない。

その意味でいうのなら、今回の選挙で勝利したものは、「従来の自民党
的なもの」ではなく、本人は負けてしまったが「ほりえもん的なもの」の
勝利だったといえるのではないか。

今回の刺客と言われた人たちにしたって、従来の地元の名士とか、利益
誘導者ではなく、アメリカ帰りだったり、キャリアだったりする、
新しく日本に生まれつつあるといわれている、格差社会の勝利者っぽい
人たちと言えるわけで。

果たして彼らが、日本人全てに対しての将来を補償してくれるとは
思えないが、少なくとも国民の大半は、彼らにこそ将来を託そうと
思ったのかも、しれない。

そういう意味では今回の選挙は、日本という国、国会の構成人員の性格
を変えるという、一つの歴史の転換点に位置づけられるのかも、しれ
ない。
ということでもう一回だけ続く。



2005年09月12日(月) 小泉首相人気のひみつ

衆議院選挙は、自民党の大圧勝という形で終わった。
今回の選挙に関しては、国民による小泉政権の信任投票という色合いが
濃かったのだろうし、そして結果を見れば、郵政民営化および小泉政権
の政策に対して圧倒的な人気で信任されたとみることができるかもしれ
ない。
だが、本当にそうなのだろうか?

小泉首相の人気が落ちない理由には、彼の言動に対する責任感と、
いさぎよく見える行動と、それを支える美意識にあるのかもしれない。

今回の解散だって、事前に言っていた通りに行動した結果なわけだし。
あの靖国参拝にしたって、自民党総裁選での公約を今でも「きちんと」
守っているからなんだろうし。

今まで少なくとも彼の口から言い訳がましい言葉は聞いた印象がない。
昨年の「年金未納問題」のときの「人生いろいろ」だって、言い訳をした
というよりは、むしろ開き直ってしまったわけだし。
ま、はたしてそれで説明責任を果たしているかどうかは別として。

そして彼以外に、似たような人物が政治家に見当たらないことが、
彼の人気に拍車をかけているのかもしれない。
だってもしも彼が簡単に自分の信念を曲げて朝令暮改を繰り返し、
言い訳ばっかり口にしていたら、人気はとうに下がっているだろうし。

彼のように自分の方針をきちんと口に出した上で、そしていったん口に
した事の責任は果たす、というのは、彼の容姿と相まって格好よく見え
るのかも、しれない。

もう一つは、彼の発言がシンプルでわかりやすく聞こえるからだろう。
民主党の岡田代表や、鳩山元代表との一番の違いは、小泉首相の方が
自分の肚から声を出している分、説得力があるように聞こえることなの
かもしれない。

岡田代表がどんなに声をからしても、日本に明るい未来がやってくる
のが、あまり想像できないのに対して、小泉首相が自分の言葉で話し
た場合には、少なくともここまで言うのなら(国民は判断しなくても)
彼を信用して任せておけば大丈夫なんじゃないか、と思わせる力と勢い
があったことが、今回の大勝因につながるんじゃないのかな。

ただし本当に、国民が一切の思考停止に陥って、これからの小泉首相の
1年と、その後の最大3年間を自民党と現官僚の政権に任せておけば、
全て丸く収まり、バラ色の人生が待っているとは、(郵政事業が民営化
しただけでは)私にはわからない。

むしろこの大勝利によって、根本的な構造改革はまた当分起きにくく
なったような気もするがそれはまた、おいておくとして。

でも、今回の小泉人気のひみつって、
よく考えるとモテる男性の条件とも一致するんじゃないかな、と思って
みたり。
やっぱり自分の中に信念を持って、彼のように言い切る力を持っている
人が、小手先のテクニックではなく、最終的にはモテるような気がする
し。
逆に岡田さん的な感じだと(決して彼がそうだというのではないが)
どこかマニアックというか、いまいち相手の心をつかめていない気が
するし。

そう考えると、小泉首相に学ぶモテの秘訣とか、週刊プレイボーイや
Spaあたりで特集でもすれば面白いような気もするが。
でも、国政選挙がそんなイメージだけで決まってしまっていいのかな。
ということで続く。



2005年09月11日(日) ぶらり鎌倉の旅

日曜日、投票に行った後で鎌倉に行ってきた。
元々は、母方のお墓が鎌倉近郊?にあるので、そのお墓参りを兼ねて、
ついでに久々に鎌倉見物でもしてみようかな、と思ったのである。

ただ今回、地図やらガイドブックを用意しなかったので、昔に来た
おぼろげな記憶や、道標を頼りにしながらの、ぶらりと旅気分を
味わおうと思ったのである。

いやー、しかし歩いた歩いた。

一応、ここに書いておくと、
鶴岡八幡宮→建長寺→あじさい寺→円覚寺まで(途中昼食と、頻繁な甘
味処での休憩を交えつつ)歩き、その後北鎌倉駅から鎌倉まで電車に
乗り、鎌倉→銭洗い弁天→長谷の大仏(この辺で雨が降ってくる)→
長谷駅から江ノ電で鎌倉高校前(なんとなく)そして江ノ島で降りて
新江ノ島水族館に行ったけど閉館していたので、江ノ島をぐるりと
まわってきて。(しかもエスカレーター:通称エスカーは使わずに)

これが実際どんな感じなのかは、興味のある人はガイドブックでも
見ていただくとして。

普段から歩くのは全然苦ではないとはいえ、さすがに最後の方は
足がパンパンになっており。
それでも江ノ島まで制覇してしまったのは、ランナーズハイみたいな
高揚感におそわれていたからなのかも。
でも、鎌倉って思った以上にコンパクトな町というか、昔の人は歩くの
が当たり前だったんだろうしなあ。

とりあえず、昔訪れた記憶のあって、ちょっと行ってみたかった所は
網羅したので満足だったんだけど、地図がない分、切り通しの場所とか
鎌倉のちょっと通な?場所に行けなかったのが心残りかも。

さすがに終わった後は、江ノ島の海産物に舌をつつみ、新しくオープン
した温泉施設の湯につかり、帰りはロマンスカーでノンストップで
帰ってくる、という金に糸目をつけないちょっと大人な?旅の締めくく
りをして帰ってきたのでした。
いやあ、充実した休日でした。



2005年09月10日(土) チャーリーとチョコレート工場

今回は映画ネタ。見てきたのは「チャーリーとチョコレート工場」
実はこの作品、ロアルドダールの原作本を、英語版の原書で読み通した
事があり、その時からのファンなのである。

ロアルドダールは、子供向けの童話作家、という位置付けだと思うんだ
けど、内容がちょっとひねってあって発想が奇抜(そこら辺はこの映画
にも反映している)なので、大人が読んでも展開が面白く、また単語も
ハリーポッターの10倍簡単なので、ペーパーバックで英語の本を読んで
みたい、という人には格好のテキストなのだ。

さて、この映画をひと言でいうなら、「ジョニーデップとウンパルンパ
のオンステージ」である。
ウンパルンパっていうのは、この物語に出てくる小人たちで。
彼らは歌好きなので、いたるところで踊ったり歌ったりしてくれるので
ある。

ジョニーデップに関しては、彼の役作りというか、表情の多彩さを
たっぷりと味あわせていただいた、という感じで。
原作の、ジョニーデップ演じるウィリーウォンカは、もう少し子供の
心を忘れない無邪気な感じだと思っていたんだけど、そこにティムバー
トン×ジョニーデップらしいエキセントリックな味付けと、家族の絆、
というテーマが付け加えられており。

その分、他の子供たちの強烈なキャラクターがかすんでしまうくらい、
ジョニーデップの存在感があるのだ。
でも、相手は子供なんだし、第一主役なんだから当たり前か。
彼が主演じゃなかったら、少なくとも日本ではあまり話題にはならない
んだろうし。

あとは原作に忠実な世界観を見事に再現し、なおかつそこにパロディの
要素まで付け加えた監督、ティムバートンの鬼才ぶりに脱帽。
リスのシーンとか、本当によく出来ていたと思うし。

一原作ファンとしては、とても楽しめる出来だけど、常識的な大の大人
が果たして楽しめるつくりになっているかは、なんともいえないかも。
いつまでも子供の心を忘れていない大人にオススメの映画です。

ついでに予告編で流れていた、10月公開予定のティムバートンの次回作
「コープブライド」も結構面白そうでした。



2005年09月04日(日) リンダリンダリンダ

今回は映画ネタ。見てきたのは「リンダリンダリンダ」
ブルーハーツ好きな自分としては、てっきり「Girls meet The Blue
Hearts」だと思っていたら、実は「A Korean Girl meets 文化祭」な映画
だった。

この映画、うまいなと思うのは、主人公の一人に韓国からの留学生、
ソンさんを加えて、高校の文化祭の数日間に話をしぼったことだろう。
彼女の視点から高校の文化祭を眺めることで、ありふれているはずの
日常の光景がまた別の印象を与えてくれるのだ。

それはまるで「不思議の国のアリス」のアリスにとっては不思議でも、
不思議の国の住人にとっては何も珍しくないように。
すなわち、この映画のソンさんを通すことで、観客の私たちも、彼女
たちの通う高校の、文化祭を疑似体験、もしくはプレイバックできる
つくりになっているのである。

また、ソンさん役の女優、ペ・ドゥナの表情がいい。彼女が目を丸く
することで、私たちが気づかない、日常のおかしさを再発見できるのだ。
だからこの映画は、現役のティーンエイジャーよりは、かつて高校生
だった大人か、もしくは日本語のわかる外国人にオススメの映画だと
思う。

なんかね、文化祭の空気感がとてもリアルな感じで、思わず自分の高校
時代を思い出してしまうのである。
自分も共学だったからかもしれないけれど、山田(前田亜季)とイガグリ
坊主の彼の微妙な感じとか、そうそう、懐かしい!って感じだったり。

やっぱり文化祭の直前なんて徹夜なんて当たり前だったし。
うちの高校は都立有数の進学校、と外で言われていたにも関わらず、
高3の夏という大事?な時期を大喜びで棒にふり、映画をつくるという
伝統があり。
その映画作りが佳境に入る9月は、ひどい時にはクラスの半分が公然と
授業をサボったものだった。さすがにその時は怒られたが。

で、一応プロデューサーだった私を含めた主要スタッフのほとんどは
当たり前のように一浪したが、今となってはそれもいい思い出である。
高校時代の一番の思い出って、やっぱりあの夏だし。

余計な事ながらその時の血と汗と涙の結晶は、学内の映画コンクールで
優秀賞をとったのみならず、読売主催の学生映画コンクール?でも見事
賞をとり、当時はまだ高価なCDプレイヤーをGETした。
ま、今から思えば私が何かをしたわけでもなく、チームの勝利だった
訳だけど。
なんてことはおいとくとしても。

この映画は、そんな学生時代の懐かしい思い出を思い起こさせてくれる
いい映画だと思います。
映画の舞台となった高崎の町の風景も、どこか懐かしくていい感じで
した。



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harry [MAIL] [HOMEPAGE]

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