2011年01月31日(月)  何度も何度も。
 
約半年振りに美容院に行った。シャンプーが終わった後、美容師に温かいおしぼりを渡され「お顔拭いてもらってもよろしいですか」と間違った敬語を使われひどく傷付いて気が小さい私は何度も何度も顔を拭いたけど、私の顔は別段汚れていなかった。
 
2011年01月30日(日)  我ら王族カナブン。
 
定刻ぴったりに仕事を終え、瞬く間に家に帰り、御ハナと御ココを風呂に入れ午後7時半。自転車で5分の職場の後輩宅へ向かう。コンビニに寄り、ビールとつまみを適当に購入。今夜は職場の男達三人と後輩宅でモンハンする日である。
 
前回は私がインフルエンザに罹患し、私を除く3人は近所の居酒屋チェーン店でモンハンをしたらしいが、そもそも目的がお酒ではなくモンハンであって、モンハンというゲームは皆一緒に行動しなくてはならず、しかも大型モンスターを狩る際は一切油断ができず、頭が痒くてちょっとボタンを離して掻いただけでモンスターに突進されて体力の半分が奪われるというシビアなゲームであるため、つまみも食えず、酒も何を飲んでるのかわからないという状況だったらしく、それだったら誰かの家で集まればいいんじゃないかということで、職場から一番近い後輩のマンションに白羽が立ったわけである。
 
何がすごいかというと、大型モンスターを業務分担しながら鬼人の如く狩り続ける我ら4人が、実社会ではナースに口答えすらできない草食系だということ。
 
「さあ、ひと狩りやろうぜ!」と宣言し、白衣を脱いで剣と鎧をまとった男4人は一心不乱にPSPを操り、「っつーか眠いぜ!」と、一斉にPSPから頭を上げた時は開始からすでに7時間が経過していた。約1勤務分、ぶっ通しでモンハンをしていたということになる。
 
「休憩なしでずっと仕事をしてたってことになるっすね」
「仕事なしでずっと休憩してたんだよ」
 
お互いの明日の勤務を確認し解散。
 
2011年01月29日(土)  ベストオブおつまみ。
 
堅あげポテトのり味が最高に美味しい。現在のベストオブおつまみである。小遣い制の身にとって毎晩の晩酌だけでも贅沢な嗜みであるため、おつまみも低予算で済まさなければならない。発泡酒と100円前後のおつまみと小説があれば私の夜は幸せだ。
 
これまでのベストオブおつまみはドライカルパスで、100円程度でボリュームもあるという、私の中でかなりのロングセラーだったのだが、ドライカルパスのビニールを剥いだ後、カルパスを包むフィルムを食べられるフィルムだと思い込んでおり、ベストオブおつまみに認定して約1年後にようやく食べてはいけないものだと知り、フィルム消化1年分の嘔気に襲われたため、以来カルパスが食えない体になってしまった。
 
チーズをカリカリに焼いたようなチーザというスナック菓子もおつまみに最適でベストオブおつまみに選考されてもいいのだが200円近くするのであれは贅沢品である。
 
そこで登場したのが堅あげポテトのり味である。お酒に合う塩加減、歯ごたえ、香り、値段。そして何よりフィルムに包まれていない! フィルム! あれ全部消化して今でも身体の一部になっているかと思うと具合悪くなる! フィルム!
 
2011年01月28日(金)  どっかにスタスタ。
 
体調不良で2日間休んでいたナースが本日復帰して、「私が熱が出ていっぱい吐いてひどい思いをしたのはヨシミさんのインフルエンザのせいだから責任取ってく下さい」と、いい加減な剣幕で私に詰め寄ってきたので、責任も何も君はインフルエンザじゃなかったわけだし、仮に私の風邪がうつったとしても、私がインフルエンザで休んだ5日後にキミは体調不良になったわけだから、私はキミの体調不良に関しては無関係だと思うし病み上がりなんだから今日は早目に仕事を切り上げなさいと言うと、「いいや、ヨシミさんのせいだから責任取って下さい」と食い下がるので私も忙しいのでわかったわかったわかったからもうあっち行きなさいとあしらうと、「本当に責任取って下さい」と本当に鬱陶しいのでキミは単に男性に「責任取って下さい」ってフレーズを使いたいだけでしょうと訊ねると「あ、バレました?」とどっかにスタスタ走っていった。
 
2011年01月27日(木)  夢も希望も。
 
テレビで芸人がバンジージャンプをいやいやながらしていたのを見て、絶叫系がダメな妻にねえいくら出すって言ったらバンジーする? 「しないわよ」1万円? 「しないって」 100万円?「無理よ」 じゃあ1億。「しない」1億だよ1億。ピョンって飛ぶだけで1億だよ。1回飛ぶだけで1億円。
 
「そもそも1回飛んだだけで1億円って何か裏があるに決まってるじゃない」
 
夢も希望もないことを言う。
 
2011年01月26日(水)  愛のアミノ酸。
 
御ハナは保育園、妻は朝からフードコーディネーターのSHIORIという人が開く料理教室に行った。タカラ本みりんのキャンペーンに当選したらしい。今日は御ココと二人きりである。
 
ミルクをやって昼食食べて抱っこ紐で散歩。近所の本屋で小説を買う。御ココは胸の中で眠り続けている。この子は部屋で寝るよりも抱っこ紐の中の方が熟睡する。
 
午後に妻帰宅。本みりんとみりん風調味料の違いを聞く。本みりんはアルコールが多く含まれるので酒店や酒類を販売できるお店でしか買えないため手軽にみりんが使えるよう、アルコール分を控えたみりん風調味料が誕生したという。
 
小さい頃、父に料理酒を買ってくるよう頼まれて焼酎を買ってきて怒られたことがある。その思い出を今もひきずって料理酒とみりんの区別もつかない大人になってしまった。
 
「味噌汁の中に本みりん入れると味がまとまるんだって」昨日まではインフルエンザの余韻で別室で一人で食事を摂っていたのだが、今日から家族揃ってリビングで夕食。「今日はパパの快気祝いね」ビールとお刺身付きだ。
 
煮くずれせず味が浸透しやすく上品でまろやか。妻の愛はタカラ本みりんのように。
 
2011年01月25日(火)  御ハナ、ケムリが出るやつ成功の日。
 
病欠5日目。時々出る咳以外の症状はほぼ消失。昨日は御ハナが熱発しヒヤリとしたが、近所の耳鼻科でインフルエンザの検査をしたら陰性であった。鼻詰まりがあったので吸引で取ってもらい、咳も出るのでインフルエンザの結果が出るまでの間、ネブライザー(吸入器)をやっておきましょうと医師に言われたが、御ハナはこのネブライザーを怖がって吸入できた試しがない。どうする? あの煙出るやつする? と、拒否を承知で訊ねると「ハナ、お姉ちゃんになったからするの」と、果敢にネブライザーの前に座り吸入を始めた姿に感動してその姿を写メして自宅の妻に送って感動覚めやらぬ私はご褒美にプリキュアのゲームが置いてある近所の大型家電量販店に寄って、二人とも風邪をひいているのに何事かと帰宅後妻に怒られた。
 
2011年01月24日(月)  完全解熱。
 
午後になり完全解熱。しかしリレンザの服用が終わる5日目までは他者との接触を避けるよう医師に言われている。溜まっていた日記を書く。モンハンは上位クエストに進んでから一人では全く歯が立たなくなったので中断。体も楽になり部屋にとじこもり、今日こそモンハン日和だと思うのだが、電源を入れるとまたあのおっかないモンスター達にいいように蹂躙されると思うと気が重い。静かに小説を読んで過ごす。
 
2011年01月23日(日)  病欠3日目。
 
発熱と解熱を繰り返す。その他の症状は咳と頭痛と右足土踏まずズッキンズッキン。食事は妻が運んでくれる。栄養バランスを考えていつも以上に気合いを入れて作っている。熱が39度あったって時間を掛けて毎回完食。食欲が落ちてないだけなのか、妻の心遣いに応えたいだけなのか。御ココは生後3ヶ月で季節型インフルエンザのハイリスク群にあたるため、同じ屋根の下にいたとしても徹底的に接触を避けなければいけない。食事以外は眠る生活。朝も夜もわからぬ。急遽勤務交代してもらった部下に謝罪の電話を入れると「ヨシミさんモンハン休暇取ったって噂で持ち切りです」と聞いて枕を濡らした。
 
2011年01月22日(土)  くの字の生活。
 
今年のインフルエンザは右足の土踏まずがピンポイントで痛くて眠れないのが特徴。悪寒の苦しみから逃れ、ようやく眠りに落ちようとするとズキーン! ズキーン! と、右足の土踏まずが意味のわからぬ警笛を鳴らす。
 
イテテ、イテテと、もうろう状態で足をさすりながらそのまま「くの字」になって眠ってしまったものだから、本日は土踏まずズキーンに加え、腰がやられてほぼ全ての日常生活に支障が出て辛い。でも一番辛いのは御ハナと御ココと、何よりも我が身を必死で守らなければいけない妻であるため、しばらく「くの字」になったまま静かに過ごそうと思う。
 
2011年01月21日(金)  今年も陽性。
 
午後まで体が動かず。深夜、頭まで布団かぶってガタガタ震えてる時に体温を測ると39℃を超えている。数時間後、全身汗びっしょりで覚醒し熱を測ると38℃台に落ち着いている。しかし再び悪寒の波に襲われ39℃越え。ややあって汗びっしょり。しばしして頭まで布団かぶってガタガタ。汗びっしょり。ガタガタと、ひょっとしてこの夜は明けることがないのではないか。ここは間断のない苦しみに責め苛まれるという無間地獄ではないだろうかと考えながら朝を迎え、昼が過ぎ、トイレに立ったついでに「ちょっと病院行ってくる」と、妻に告げ、車で近所の内科に行き、インフルエンザの検査をしたところ陽性であった。なんだか毎年インフルエンザに罹患しているような気がする。頑張って流行に乗る歳でもないのに。
 
2011年01月20日(木)  矢面に隔離。
 
午後の会議で議論の矢面に立たされ即座の対応策を立案し、昼食も摂らずさて部下のために頑張るぞと腕まくりをした途端に悪寒に襲われ、これは復職間もない自分の気概に体がついてこれぬのだな。しかしこの局面を乗り切らなければ再びいらぬ混乱を招く故、腕まくりで悪寒するなら一服でもして気を静めようと喫煙室で煙草を吸ったところ、なんだか不味くてすぐに灰皿に投げ捨て、おかしいなおかしいなと頭を捻るうちに頭がクラクラしてきて、これは復職間もない自分が思考をフル回転させたものだから少し酔ってしまったのであろうと、悪寒とクラクラを味わいながらパソコンの前で悶絶していたら看護師からさっきから様子がおかしいので熱を測ったほうが良いと言われ、熱を測ったところ37.6℃であった。インフルエンザかもしれんね。ハハハ。いやね、これは今日の会議でちょっとしたことがあってね、対策考えてるうちにね、要するにね、知恵熱ってやつだ。なんてことはない。なんてことはないんだと弁明しながら早退。自宅に戻り更に悪寒がひどくなり38.6℃。書斎に隔離されたまま気を失うように就寝。
 
2011年01月19日(水)  バドワイズ。
 
職場の私の部署の新年会。昨年は後半から予定外の長期休暇をとったため上司らしい仕事もできず、今年こそは職場の発展と何よりも部下の看護師さん達が働きやすい職場を作るために尽力する所存ですって頭の中では考えていたけど、次々にお酒を飲んだので会話のおおむねが看護師さん達から聞く昨今の合コン事情と、それに対するアドバイスであった。今年こそはもっと真面目なアドバイスをしていきたいと思う。
 
2011年01月18日(火)  やっと冷蔵庫。

我が家の冷蔵庫は妻が独身時代に使っていた小型の2ドアタイプで、大きい冷蔵庫だとそれだけ余計な物を買ってしまうとの妻の方針で冷蔵庫を買い替えなかったのだが、この度、冷蔵庫より水漏れが発生し、このままではフローリングを傷めてしまう危険性が出てきたため、遂に妻が冷蔵庫購入に関して重い腰を上げた。
 
まず私が妻の希望のデザインを聞いてネットで検索しプレゼン。その後、近所の大型家電量販店に行き実物を拝見。帰ろうとしたところ店員に「ご購入をお考えですか?」
 
「いや、買いたい冷蔵庫の実物を見にきただけです」
「どちらでご購入をされるんですか?」
「ここの家電量販店のネットショップです。ここより2万5千円安い」
「少々お待ち下さい」
 
と、もう忘れられたんじゃないかというくらい待ち、再び店員が提示した額はネットショップより更に1万円安い額。現在店舗で提示してある値段の3万5千円引きとなる。この値段はどのネットショップの最安値よりも安い額のため即決。本日購入の運びとなった。
 
2011年01月17日(月)  プラスプラス。
 
新企画の作品の打ち合わせのため新宿。これまでとメインターゲットがやや異なる作品のためまずは世界観を勉強せねばならぬ。その世界観に詳しいであろう職場のナースに、とりあえずまず何をすればいい? ラブプラス買えばいい? などと完全に思考が迷走しているが良い作品ができあがるよう頑張ります。
 
2011年01月16日(日)  風味かまぼこ。
 
御ハナは甘い物をほとんど食べない。ケーキなどは平気で「嫌い」と言う。じゃあ何が好きなのと訊ねると、「うーん。エビ!」と言うが御ハナが言うエビはエビではなくてカニカマである。しかもエビではなくカニが好きなのではなくカニカマはカニ肉が入っておらず原料はスケトウダラであるためどこまでも悲しい。今日も御ハナはカニカマ片手におかあさんといっしょを見ている。御ハナがケーキを食べる時は「パパも食べる?」とケーキを渡そうとするが、カニカマを食べる時は「パパ食べる?」とは一切言わない。
 
2011年01月15日(土)  六分の一日デスク。
 
書斎のデスクを購入。希望のサイズ通りのデスクをネットで注文。自分で組み立てをしなければならない分、値段が安かったが多少高くても良いから組み立て済のデスクを買えばよかったと思ったのは組み立てに4時間も費やしたから。
 
家族が寝てリビングが使えるようになった午後10時に組み立て開始。楽天の商品レビューで「組み立てに恐ろしく時間が掛かる」と書かれてはいたが、恐ろしくっつったってせいぜい2時間かそこらだろうと思っていたが完全に憶測を誤った。
 
午前0時をまわった時点で作業を中断したくなったが、リビングには部品が散らばり片付けるのも一苦労。しかし明日も仕事なのでいい加減眠りたい。後にも先にも引けない絶望的な状況の中、午前2時に組み立て終了。この労力が無駄にならぬよう、この机でいっぱい作品を生み出していきたい。
 
2011年01月14日(金)  金属から指へ。
 
外来受診。御ココに一日一回、肛門に金属の棒を入れて腸管を広げる金属ブジーを行っていたのだが、本日で金属ブジーは終了。明日より指ブジーを行うことになった。
 
私の指ではまだ太すぎるので、妻の小指からスタート。ゴム手袋と潤滑ゼリーは必要だが、これで器具に頼ることなく処置ができるようになった。
 
朝の浣腸、夜のブジーで現在のところ特に問題なし。本当にニコニコ笑うようになったし、首のすわりもしっかりしてきた。御ハナは保育園から帰ってくるといつも「今日ココちゃんウンチ出た?」「カンチョーした?」「今日もブジするの?」と訊ねてくる。
 
入ってくる情報が少ない分、経過をいちばん心配しているのは御ハナかもしれない。今日もちゃんとウンチ出たよと言うと我が事のように喜んでいる。
 
2011年01月13日(木)  適当な信用。妥当な返答。
 
ヨシミさんのこと信じてますからねって今日も言われたが、私も一度でいいから誰かに向かって信じてますからねって言ってみたい。
 
だいたい根っから信用している人に信じてますなんて言わない。私は妻にキミのこと信じてるからねなんて言ったことがない。人は一抹の不安を感じた時にだけ信じているという言葉を使う。全面的に信じている時はずっとこの時が続けばいいと思う。
 
信頼は思考の放棄だ。無責任な幻想だ。
 
「ヨシミさんのこと信じてますからね」
「はいはい」
「また適当な返事をする」
 
適当な信用には妥当な返答だと思う。
 
2011年01月12日(水)  いつもいつもなめられる。
 
うちのキッチンのシンクを照らす棚下灯は、紐を5回引かなければ点灯しない。何度やっても5回目に点灯する。中古物件なのでグロー球でも古くなってるのではと交換してみたが変化がない。電灯も変えてみたがもちろん変化がない。ちょうど5回で点灯するのだ。故障かもしれないと物件担当者にメールしたところ、数日後「前所有者様に確認したところ、元々5回引くとスイッチが入る機種とのことで壊れているのではないとのことでした」との返信があったので、私は再び悲しい溜息を吐いて、怒らなければならなくなった。
 
いつもそうである。私は人になめられやすいのだ。そもそもいつもヘラヘラしている私にも責任はあるのだが、そういうのに便乗して物事をうやむやにしようとすることが本当に汚くて許せない。
 
棚下灯の型番を調べてメーカーに問い合わせのメールを送った直後、物件担当者にメールをした。
 
「少し調べればわかると思いますが、数回引いて点灯するタイプの棚下灯などありません。本日メーカーに問い合わせたので、ここからは私の憶測ですが数回引いて点灯するタイプの棚下灯がないことを前提に、毎回5回ちょうどで点灯するということは、5回という規則性が存在することになります。ということはロータリースイッチの接点が折れて、1周のうち1箇所だけかみつく状態なのではないでしょうか。となると、残りの1箇所も折れるのは時間の問題となります。そもそも電気にどの程度詳しいか定かでない前所有者に問い合わせてその意見を検討せずにそのまま私に返信する対応に疑問が残ります。いずれにせよメーカーからの回答で明らかになると思いますので後日再びご連絡します」
 
メーカーへの問い合わせ結果を控える状態ながらも、おそらく故障の原因を十中八九突いた理由を先に送って二重のダメージを負わせようとする作戦。5分後に「申し訳ありませんでした。新品と交換させていただきます」との返信。後に残るのは1割の達成感と9割の自己嫌悪。
 
2011年01月11日(火)  いっそのこと。
 
私の部屋のテレビは数年前に1万数千円で購入した15インチのアナログ液晶テレビで、地デジチューナーが内蔵されていない。
 
だいたいテレビはリビングで見るし、そもそも最近はアメトーーークとあらびき団くらいしか見ないし、この数ヶ月、画面上部に出る「アナログ」の表示は特に気にならなくなってはいたが、地上アナログ放送終了間際に駆け込み需要で過少になった地デジチューナーを探し求めるのは嫌なので近所の家電量販店で4千円程度の地デジチューナーを購入。
 
地デジチューナーといっても今回買った4千円程度のものから1万前後するものまであり、興味本位で店員に地デジは地デジなのにどうしてこうも機種によって値段の開きがあるのかと訊ねると、そんなことよりチューナー買うならいっそのことテレビを買い替えた方が良いと、私が度々会議で使用するような議論のすり替えを行ったので私と同様の手法を用いるような奴はろくでもない奴に違いないし、数千円のチューナー買うなら十数万のテレビを買えとはどんだけ飛躍した考えなんだ。本当に世の中は怖い。
 
玩具のプリキュアコーナーは最終回が近いのか商品を入庫せずに在庫だけ売っているようで、あれだけ華々しかった商品棚が娘には見せたくないほど寂しいことになっている。本当に世の中は怖い。
 
2011年01月10日(月)  保育園児!
 
御ハナと同じ年くらいの娘がいる看護師が今度娘を幼稚園に入れることになったと言うので、お迎えの時間とか早くなるし保育園の方がいいじゃんと言ったら「ハァ?」といった表情をされ、幼稚園のメリットと保育園のデメリットを一通り聞く羽目になって、何を一体こんなに保育園が嫌なのだろうと全く合点がいかなかったのだが、この看護師さんが育った環境は、周りの8〜9割が幼稚園に通っていて保育園卒はいわば異端。私が育った環境は、周りの10割が保育園に通っていて幼稚園って一体何? おやつ出るの? という環境。育ってきた環境が違うから擦れ違いは否めない。
 
「保育園児は小学校上がっても保育園児! って感じになるんですって」
「いいじゃん保育園児! って感じでも」
「いやですよ。女の子だしおしとやかじゃないと」
「そんなの個人差だよ。そのコの性格。保育園とか幼稚園じゃないよ」
「違うんです。下地ができるんです」
 
「まあ百歩譲って小学校上がって保育園児! ってのが嫌だってのはわかった。でも中学上がったらさすがに保育園児! ってならないでしょ。大人になっても保育園児! ってならないでしょ」
「ヨシミさんは保育園児! って感じがします」
「そういうことを言われると本当に返す言葉がない」
 
2011年01月09日(日)  人生のハンターランク。
 
職場でモンハン部を結成した。10日後の夜、居酒屋で大の大人、しかも職場では全員揃って草食系キャラの4人が「ひと狩りいこうぜ!」とPSPを持ち寄る姿は喜劇としかいいようがなく、看護師から嘲笑の目で見られることは明白だがそんなことは全然構わない。一人じゃなかなか倒せないモンスターも4人集まれば各自分担で合理的に業務を遂行することができるいわばチームナーシングの基本。俺達はモンハンをプレイすることで人間的に成長してやると豪語し、周囲の嘲笑が加速するなか、私を除く3人は独身で仕事以外はほとんどモンハンをプレイしていて既に村クエストはクリアして上位クエストに挑戦中だという。妻と子が寝て、かつ原稿を一通り書いて就寝1時間前に音量を最小にしてちびちびプレイしている私とはレベルが違う。モンハンにはプレイヤーのランクを表すハンターランクというものがあって、彼らのハンターランクは5とか6なのだが、私はまだ2なのである。
 
「ヨシミさん、ちょっとそこの書類取ってくれますか」
「ということはあれですか。自分で手を伸ばせば取れる物をハンターランクが上だからといって見下しているのですか。でもしょうがないです。私はまだハンターランク2なのですから。はい書類」
「めっちゃ感じ悪いですね」
 
モンハン部、早くも分裂の危機である。
 
2011年01月08日(土)  見渡せば3D。
 
妻が日本最大級のペットイベントであるPET博のチケットを懸賞で当てたので、朝早くから家族で幕張メッセへ。
 
駐車場から幕張メッセへ向かう人々が、ペット連れの家族とペットとは無縁のような若者達とで二分されており、どこかで違うイベントでもやってるのかしらと訝りながら会場へ向かうと、隣の会場で「ニンテンドー3DS体験会」が開催されており、「先にPET博行っといて。すぐ帰ってくるから」と、完全に冷静さを失った父親はニンテンドー3DS体験会に飛び込むが、実際に3DSに触れてゲームするには各ゲームいずれも30分以上の行列に並ばなければならず、妻と娘2人がペットに戯れているであろうなか、私だけゲームゲーム騒いでいては今後の父親像に悪影響を及ぼすと判断。
 
「こちらで、実際に3D映像をご覧いただけます」と書いてある白い壁にいくつもの四角い穴が開いており、その穴越しに見えるニンテンドー3DSのゲーム画面を阿呆のように眺め、満足したのかしてないのか、だいたいあれが3Dなのか違うのかよくわからないままPET博へ行き家族と合流。
 
犬や猫とのふれあいコーナー、ワンちゃんとのお散歩体験コーナー、インコを手や肩にのせて記念撮影コーナー、これはさすがにペット関係ないだろと思う乗馬体験コーナーなど、御ハナは大喜び。わざわざゲーム画面をのぞかなくたって、外に出ればいろんなものがいっぱい飛び出している。
 
2011年01月07日(金)  エコ学概論。
 
レンタカーのCMで「レンタカーはエコ! 必要な時だけ借りられてエコ!」とエコエコ言っていたが、必要な時だけ借りることのどこがエコなのか全くわからない。
 
意味を逆に置き換えると真実が見えてくることが往々にしてあり、「自家用車は非エコ! 必要じゃない時も乗れるから非エコ!」となりナルホドと思うが、必要か必要じゃない時か何てドライバーの匙加減なわけだから、匙加減な部分に焦点を当ててエコを謳っているのでは納得がいかない。
 
駐車場を借りなくていいから。維持費がかからないから。そんな理由も考えられるが、それは経済的なメリットでエコではない。エコなんてのは前から怪しいと思っていたが、とりあえずエコと唱えると意味の後付けでいくらでもエコになる本当に危険な言葉である。
 
2011年01月06日(木)  俺の醤油差しプライスレス。
 
妻の生活は「余計な物は買わない」のコンセプトの元、非常にシンプルで厳選された物で溢れていて、眼鏡を掛けているわけでもないのに超音波洗浄機を買ったり、ベランダで干せばいいのに小型の布団乾燥機を買ったりと、「余計な物しか買わない」というコンセプトで独身時代を生き抜いた私とは物の価値観がかなり異なって、物に対してストイックな妻の姿勢を見ていると独身時代の私の行いを反省するばかりなのだが醤油差しは本当に欲しい。
 
昔から醤油がうまくかけられないのだ。我が家は醤油をボトルのまま使っているのだが、私が焼き魚などにかけようとすると慎重になるがあまり、傾けても全然出ないか、大胆になるがあまり、大量に出るかのどちらかになってしまう。丁度良いという加減が全くできないのだ。
 
先日も焼き魚に大量の醤油をかけてしまい、「あーあーあー」と、大分前から醤油差しが欲しいと言っている俺がまた醤油をかけることに失敗した。失敗しないということは傾きが足りないから全然出てこない時だけで、それだって醤油をかけたいけど出てこないという失敗の部類に入る。いずれにせよ俺は醤油ボトルを持った時点で敗北だ。醤油差しがあれば多少は生きやすくなるのに。追っては家族の幸せになるのにといった視線をチラと妻に投げ掛けたが、さらっと黙殺された。
 
醤油差しは妻にとっては「余計な物」でしかないため、今後も夫婦生活は続くわけだから5年計画くらいで説得交渉を続けていきたい。
 
2011年01月05日(水)  腸のリハビリ。
 
御ココ、新年初受診。主治医が先日テレビに出ていたので「テレビ見ましたよー」なんてノリで話し掛けようと思って留まったけれど、この診察室でそれだけ気楽な会話もできるようになってきたのは御ココが今日も元気だから。
 
しかし未だ自力での排便は少なく浣腸に頼っている部分が大きい。1日1回の浣腸は今後も継続だが、本日よりガス抜きは中止し、術後狭くなった腸管を広げるために肛門に女性の小指程度の金属の棒を入れる金属ブジーの指示が出た。
 
浣腸とガス抜きは御ココが暴れるとカテーテルが外れることがあり、一人での処置は非常に困難なのだが、金属ブジーはなんとか一人でもできそうである。
 
ただ金属の棒を入れるだけなのに、結構な腸への刺激になるらしく浣腸なしでもブジー直後に排便があった。毎日1回、これからは腸のリハビリである。大丈夫大丈夫。いつもパパとママとお姉ちゃんいるから。
 
2011年01月04日(火)  危険思想。
 
私は他人が重要と思っていることを重要と感じずに、誰もがさほど重要と感じていないことを一番重要視している傾向があることを最近知った。
 
先日マンションを購入し、この部屋は南向きで角部屋で、スカイツリーが見えて東京なのに富士山も見えるんだよと言うと、周囲は大抵「で、何ヘーベー?」と訊ねる。買ったマンションの広さが何平方メートルかなんて知らない。それよりもスカイツリーと富士山が見えるんだよと言うと、もう一度「なんヘェベェ?」と訊ねられ、だから知らないと言うと皆一様に残念な顔をする。
 
なんヘェベェが何だというのだ。スカイツリーも富士山も高くて大きくてすごいじゃないか。たまに「なんツボ?」なんて訊ねてくる者もいるが、あれは何なんだ。皆自分の家が何坪なんて言えるのか。え? と、妻に話すと、
 
「まあ何坪かはわかんない人もいるだろうけど、何ヘーベーくらいは言えるんじゃないの。だいたいあなたはスゴイとかキレイとかそういう表面的なことばかりにとらわれて肝心なことを全く知ってなかったりするから結構危険だと思うのよね」と、冷静な口調で申すので新年早々しゅんとなる。
 
2011年01月03日(月)  ありがとうのおもみ。
 
今日は妻の誕生日。約1週間前のクリスマスプレゼントをちょっと頑張ってしまったので、小遣い残額とにらめっこしながらウインドウ越しに存在感を示すPORTERの手帳カバーを購入。今年も家族のスケジュールでいっぱい埋まるようにと願いを込めて。誕生日おめでとう。近所のイタリア料理屋で購入したチョコレートケーキを満面の笑みで頬張りながら妻が呟いた「ありがとう」の重みは何物にも代え難い。
 
2011年01月02日(日)  初日暮れ。
 
折角の正月休みに無理して外出してもその貴重な時間の大半を渋滞中の車内で過ごすことが明白なため、正月の晴れた日の昼下がり御ココをだっこ紐で抱え、御ハナを連れて近所の公園でシャボン玉。妻は引越しのお片付け。
 
先日、ベランダでシャボン玉をしたのだが、ベランダの柵にぶつかってすぐにシャボン玉が割れてしまい少し不満気だったため、今日はあの時の鬱憤を晴らすべく、何回も何回も何回も何回もシャボン玉を飛ばし日が暮れた。
 
日が暮れてシャボン玉が見えなくなったのでもう帰ろうと御ハナに言うと、最後に滑り台がしたいと言うので二、三回滑った後、滑る方から逆に滑り台に登ることができたら今度プリキュアのオモチャ買ってあげるよと冗談半分で言ったら、何度も何度も何度も何度も滑り落ちながら更に日が暮れてきてそろそろ妻が心配する時間になってきたが、御ハナは滑り台の頂上しか視界に存在せず、時におどけながら時に歯を食いしばりながら遂に滑り台の頂上を支配し、私を見下ろして叫んだ。
 
「ココちゃん、見てー!」
 
私にではなく、抱っこ紐で眠る妹に向けて叫んだのであった。
 
2011年01月01日(土)  最近ニコリ。
 
家族で近所のお寺に初詣。願いは家族の健康ただ一つ。例年同様のことを願っているのだが、今年の願いは抱っこ紐で我が胸に顔を埋めて寝ている御ココの体重分の重みが加わった。
 
家に帰り食事。我が家は正月におせち料理は食べずに、昼はステーキとチーズとワインと決まっている。新居で迎える新年。目の前に妻と御ハナと、御ココもちゃんとここにいる。御ココの手術前に主治医が「クリスマスとお正月はココロちゃんも一緒に過ごせると思いますよ」と言われて、涙が出そうになったことを覚えている。まだうまく自分で排便することができないけれど、御ココはちゃんと家にいる。最近あやすとニコリと笑うようになった。
 
南向きの我が家は、この季節でも昼間は暖房がいらないほど暖かい。去年ほどではないにしろ、今年もいろんなことが起こると思う。大切な家族を精一杯守りますと、ヘラヘラしながらほろ酔い気分で宣言したので妻も御ハナもテレビの初笑い番組から目を離さずに頷いた。
 

-->
翌日 / 目次 / 先日