♪ ワーカー日記 ♪

2006年09月28日(木) 初回面会 (まじまじ)

8月から9月にかけて、里親さんと子どもの面会が続きました。
里親さんと子どもにとっては初めて対面する大切な出会いの日ですし、
わたしたちにとっても仕事の醍醐味を感じる瞬間です。

1歳未満の子どもであれば、人見知りもあまり激しいものではありません。
ところが、それ以上の年齢になってくると、なかなかドラマチックです。

先日面会したAちゃんは、2歳半。
面会時間の前から先生に声をかけられ、少しおめかしをして、
先生と別室にいたので、これから始まるただならぬ雰囲気を察した
ようでした。
実際に里親さんと対面すると、イヤイヤといって先生の背中に
ひっついていました。お土産のパンダのぬいぐるみも「怖い」といって
さわろうともしません。
周りで私や児童相談所の職員さんが見ているのも気になるし
「もう、こんな場面初めてで、どう振舞ったらいいかわからないよ〜」
といいたいような気持ちだろうと思います。
里親さんにとってもここが勝負どころなので、なんとかAちゃんを
振り向かせようと努力しておられました。
しばらく時間をかけ、少しほぐれ、先生の背中から離れ、先生の膝へ、
動き回るようになりました。
次の日から来ることを伝え、面会が終わる頃には、ぬいぐるみを
箱ごとひきずって廊下を歩くほどリラックス。
里親さんと握手もできたので、まずまずいけたかな、というところでした。

Bちゃんの場合、3歳半で出会いがありました。
部屋に入るときに名前はいえましたが、その後はもじもじ。
一言、二言返事はするのですが、へにゃへにゃになっていました。
それでも自ら距離を縮めていって、だんだんとより、里母さんの
膝の上にお尻をのせていました。「突き出したお尻から、のっていく」
という感じで、なかなか笑えました。

Cちゃんの場合、6歳前ぎりぎりの出会いとなりました。
里親さんから、ドレスのようなワンピースやおしゃれセット、人形など
山のようにお土産をもらい、次から次へと開けていました。
大きいので、「新しいお父さんとお母さんがくる」ことを十分説明され
その気で会っているので、翌日からのお出かけの約束もすぐできました。

子どもによっても、年齢によっても、出会いの場面はさまざまです。
その時はとてもうまくいっても、翌日から実習が始まると、
すべて拒否することもあれば、面会では非常に嫌がられても
翌日からは受け入れてくれることもあります。
「面会の時の様子だけで、めげないでくださいね」
「今日がゴールじゃないですからね」と里親さんには伝えています。

「さあて、今日はどういう面会になるかな」と、面会の度に
楽しみに、興味深くみています。



2006年09月10日(日) キャンプ後記4 (がみがみ)


たった2週間前のできごとなのに、遠い昔のことのよう。
・・・で、その4を書くのを忘れるところでした。

2泊3日のキャンプもあっという間に最終日。
「山」のキャンプの時には、なぜか「クラフト」をおこなうのが恒例。
今年は、「革細工(キーホルダー)」に挑戦しました。
型抜きされた革に、文字やイラストの刻印(?)をうちつけ、
色付けをして、ニスを塗り、金具をつけ…という作業。
思ったよりも簡単にできあがりましたが、なかなか面白かったです。
「夏休みの宿題にしようっと」という子もちらほら。
ああ。夏休みももう3日ほどだというのに、
そんな大きな宿題に手をつけていなかったのね…。

2日め夜から合流した わさわさも、楽しく取り組んでいましたが、
出来上がりが、今ひとつ納得がいかなかったよう。
「ネコが魚を追っかけてる絵」を刻印したらしいのですが、
どう見ても、「トラと熱帯魚がそっぽ向いてる絵」でした。
「もう1個作らしてくれたら、絶対うまくいくわ〜!!
もう1個やらして〜な〜〜!!」と、子ども達が去った作業室で
駄々をこねていましたが、「はいはい」と軽くあしらっておきました。

みんなでドッジボールを楽しみ、昼ごはんを食べて、
いざ「スペシャルプログラム」へっ!!

昨年の「スペシャル」(当日までお楽しみなのです)は、
野外料理のときの「流しそうめん」でした。
大きな竹を持ち込んでの、本格的流しそうめん。
子どもたちには、けっこうウケていたようです。

そして、今年は最終日に「スペシャルプログラム」を用意していました。


・・・それは。



『真夏の雪まつり!』

雨天中止のイベントだったので、お天気の行方にハラハラ。
下見の日は雨で中止になってしまい、「下見」できていなかったので、
一体、どんなイベントなのか…と、ドキドキ。

たどり着いた「雪まつりコーナー」は、
予想よりも少々狭く、雪も踏み固められてかっちこちでしたが、
それでも、子どもたちは、一応(?)
おおお〜〜♪♪と盛り上がってくれました。
そんなところに放り込まれたらば、
雪をざくざくと掘り、ぎゅぎゅっと固めて、
人に向けて投げまくる…ってことをしたくなるのが
世の人の常というものですが、
「危険なので、雪を投げたりするのはやめろ」との放送。

・・・なんですって?

それでも、うちの子どもたちは、そんな制限にもめげず、
雪まつりコーナーの中で、そっと地味な雪合戦をしたり、
コーナー外のエリアに、せっせと雪を運び、派手な雪投げをしたり…。
「スペシャルプログラム」を満喫して、帰路に着きました。

そんなこんなの3日間。
喜怒哀楽いろいろ盛り沢山の3日間でした。
山か海かと問われれば、「海派」だと思っていた私ですが、
今回のキャンプはなかなか面白かったです。
・・・って、本格的山登りがなかったからかな。

牧場でヒツジとふれあい、アイスクリームをつくり、
石窯でピザを焼き、池でカヌーに乗り(これはオトナは見てただけですが)
革細工を体験して、さいごは雪まつり。
これのどこが「山キャンプ」やねんとつっこまれれば
返す言葉もありません…という感じですが、
子どもたちも、日常からは離れた体験を
存分に楽しんでくれたんじゃないかと思います。
だって、オトナがこんなに楽しかったんだし。

大型キャンプで、寝袋で寝る(←私は初体験でした!)というのは、
三十路半ばの体には少々堪えましたが、
それがあったから、「キャンプ」ぽさも体験できたかなあと。

小1・2の子どもが多く、初参加も多いというキャンプでしたが、
たった3日間の間に、子どもたちの関係が
目に見えるくらいどんどんと変化していくのが、
なかなか興味深いなあ…と、毎年思います。
YMCAのリーダーさんの力も大きいと思いますが、
やはり、何より、子どもたち自身が持つ力の大きさというのを
しみじみと感じます。

「うちの子、いつまでも頼りなくて〜…」と心配しておられる
お母さん方に、一度見せてあげたいなあ…と思うくらい、
どの子も、いきいきと、元気に、たくましく、3日間を過ごしてますよ!









2006年09月06日(水) キャンプ後記3 (ずしずし)

2日目の最初は、『六甲やまやまふれあいビンゴ』
何?と思われるかもしれませんが。
3×3のビンゴのマス目に
山の中にありそう、見つかりそう、というものを
それぞれ事前に書いておきます。
グループ毎で山を散策しながら、書いたものを見つけられたら
そのマス目に印をつけ、ビンゴがそろえられるかどうか、というものでした。
ビンゴのマス目はリンゴの形、山の絵が書いていたり、
カカリーダーは、見つけたマス目の印にニコちゃんマークを書き入れたり、
と楽しめる工夫もたくさんありました。
「あっちちゃうか!」、「なかなか見つからへん〜」とか「あったでぇ〜!」と
子どもたちの声が響きわたり、とても楽しく山の中を探検しました。

午後からは、ピザ作りだったのですが
予定の量のピザ生地ができず、急遽「スコーンも作りましょう」と。
ピザとスコーンを少しずつ作ることができました。
説明を受け、各グループ毎で作り、石窯で焼きました。
子どもたちのグループはそれぞれ順調にピザもスコーンも焼き上がり、
皆「熱っ!」「おいしいわ」と頬ばっていました。
我々のお山のたいしょうグループも材料をいただき作りましたが
ピザのお皿に粉をひき忘れ、窯に移す際に、はがしにくく破けてしまったり
スコーンはふくらみが少なくカチカチになってしまったり…。
指導いただいたYMCAの職員さんからは
「先生方のが、一番、ちょっと…上手くいかなかったですね…」とのコメントが。あぁ〜、お恥ずかしい。
この後、Sちゃんが「これ、持ってかえるねん」と作りたてのスコーンを見せてくれました。
「固くなると思うよ」と言っても
「いいねん、レンジでチンしたら柔らかくなると思う」と嬉しそうでした。
実はSちゃん、3日目でのキーホルダー作りでも
里親さんへのメッセージ入りのお土産を作っていました。
Sちゃんの里親さんへの想いを感じ、目頭が熱くなってしまった出来事でした。

お腹がいっぱいの後はカヌーで運動。
山のキャンプでしたが、このカヌーを楽しみに参加した子もいたようです。
ライフジャケットをつけて乗り込み、
のんびり漕ぐカヌーや競争するカヌー、
バラバラな漕ぎ方のカヌーや部活動のようにかけ声に合わせて漕ぐカヌー。
「あぁ〜、ぶつかる」、「もっと右、右」「バックするで、後ろから前やで」と
ここでもいろんな声が飛び交っていました。
最初はこわごわ乗っていた子もあがってきた時には
「面白かった」とニコニコ顔。

さ、夜は待ちに待った(?)キャンプファイヤー。
各グループ毎に練習した歌やゲーム、クイズを披露しました。
「うぅ〜〜〜ん、正解!」とクイズ番組の司会者の真似があったり、
サブリーダーが個別にダンスを披露したり、ゲームをしたりと
とても盛りだくさんで楽しみました。
さて、ふれあい楽団は
意外と外では他の音が聞こえないことに戸惑ったり、
出だしが入れなかったりしましたが、
まぁまぁ厳しい(笑)練習の成果が発揮できたのでは?と思っています。
しかし、さっそくビデオを振り返り、
「やっぱりピアニカよりもリコーダーばかりの方がいいかも」など
来年への意欲(?)を見せています。



2006年09月03日(日) キャンプ後記2 (ぺたぺた)

今年のキャンプは山のキャンプ。
山のキャンプの王道は山登り・・・と思いきや。
今年のふれあいキャンプは山登りではなく、
お楽しみ企画満載のわいわいキャンプでした。

まず1日目は、六甲山牧場での動物とのふれあいと、アイスクリーム作り、
六甲山YMCAでの野外料理。

六甲山牧場へはYMCAの職員さんとがみがみとで下見に行っていました。
下見の日は雨上がりだったせいか、羊は柵の中にしかいませんでしたが、
キャンプの日はお天気に恵まれ、
羊たちがあちらこちらに放牧されていました。
近くで見る羊は意外と大きいので、
子どもたちもはじめはこわごわ近づいていましたが、
徐々に慣れ、触ったり、側で記念写真を撮ったりしていました。

昼食を食べた後は、お楽しみのアイスクリーム作り。
係の人が説明をしてくださった後、2人ずつのグループに分かれ、
アイスクリームを作りました。
材料を混ぜ合わせ、氷の上でぐるぐるかき混ぜていると、
徐々に固まってきて、「わー」という感動の声が。
かき混ぜ続けると、アイスクリーム独特の粘りがでてきて、
コーンにのせてできあがり♪
食べると、「おいしー」という歓声が子どもだけでなく、
大人からももれました。
正直なところ、手作りアイスにそれほど期待していなかったので、
想像以上のおいしさにみんな大満足でした。
通常アイスクリーム作りは、3.40分で終わるところ、
ふれあいキャンプ一行がアイスクリームを完食し、
帰ろうとする時には既に1時間になろうとし、他のお客さんは帰り、
次の時間を待つお客さんは待っている時間になっており、
他の参加者よりもめいっぱい満喫しました。

その後、予定時間まで子どもたちは動物と戯れたり、
牧場内にある遊具で遊んだり、暑い中めいっぱい遊んでいました。

その後、六甲山YMCAに到着。
荷物を宿泊する常設テントに運んだ後、野外料理をスタート!
YMCAの職員さんカレーリーダーの大好きなカレーライスづくりでした。
グループに分かれ、野菜を子どもたちに切ってもらいました。
小学1,2年生の参加が多かったので、包丁使いもまだ慣れておらず、
手を切りはしないかとヒヤヒヤしながら見守りましたが、
子どもたちはやる気満々で、固い野菜と格闘しながら、
一生懸命取り組んでいました。
野菜がすべて切れると、煮込みは大人チームにバトンタッチ。

カレーライスに加え、今年もスペシャルメニューが!
ちなみに昨年は流しそうめんでした。
昨年も参加したK君には「流しそうめんはないの?」と聞かれましたが、
今年のスペシャルメニューは、前日に事務所に届いた、
北海道に住む養親さんからの朝採りトウモロコシ。
茹でてカレーの付け合わせにしました。

子どもたちが一生懸命切った少々不揃いな野菜の入ったカレーライスは
やはり格別!
子どもたちも「おいしい。おいしい。」と言いながら、
どんどんおかわりしていました。

アイスにカレーライスにとお腹いっぱいになった1日目。
普段できない体験をして、子どもたちもとても喜んでくれ、
私たちも子どもたちのその様子を見て、元気をもらいました。

さてさて、2日目以降はどのように過ごしたのでしょうか?
ご期待ください!


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