愛玩人形の抱き方+
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好き
好き
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五回言ったら言ってくれるって言った。 あなたがその感情を解らないのは知っているけど、でもね、お願い、きかせて。 私はその言葉を貰えたら今夜は眠れるから。 それから今夜、私のこと考えて。 ね。 お願い。
…好きよ
きかせて。
「面倒だと覚悟した上で側に置くと決めたのだから。」
今、しがみついて泣けたらもっといいなあって思うの。
時折怖くなるけれど、信じる人が居て良かった。 どうしてもどうしても疑ってしまう私を、赦してくれるあなたが好きです。
育てたいから。
あなたは言った。 だから、必要以上の甘やかしはしない、と。
私は、嬉しいと思う。 ただ、会いたい時には、会いたいと言って。居てと言って。欲しいと言って。 時々、一人で空回りしている気分になるから。それは寂しいから。
我儘多くて、ごめんなさい。
例えば駅のホームで電車を待っているとき、懐かしい衝動が私を襲ったけど、あなたに逢いたかったから一歩踏み出すのをやめた。 私は死にたくないし、死ぬ事が普通に怖くて仕方無いから、あなたがいてくれて良かったと思った。
本当に取り返しのつかないことなんて、本当はそんなにないんだと信じたい。
あなたにとって、それが私でなければいけない理由は何だろう?
そもそも、そんな物が存在するんだろうか?
上手くいかないなあ、と感じる。
私はあなたの事好きで、あなたは私が隣に居る事赦してくれてて、けれど上手くいかなくて。
私の事好き? 私の好きは空回りしていない?
私はいつだって、あなたが私をどう思っているのか気になってるわ。あなたと違って。
悪いねの一言で終わらせられる程、私は簡単じゃないし、その程度だった訳でもない。 その違いがやっぱり悲しいし、口惜しい。 私は本当の事を、考えている事を、言葉にするのがとても苦手だから、時折黙ってしまうのを赦して。頑張って口にするから。 理解は出来る。何時だって。どんな事だって。でも納得出来ない事が多過ぎるだけ。分からないし、分かりたくも無いの。物分りの良い振りをした方が良い?偽りでも笑みをもっと浮かべた方が良いかしら? 私のせいで眠れなかったと聞いた時、ただ、嬉しいと、思ったの。 もっと私のこと考えて。私の為に失って。 思いやりなど介在する余地の無いエゴ。 ごめんなさい。 私は、子供じゃないかもしれないけど、どうしようもなく、大人には成れてない。
あなたは嘘を吐かない。はぐらかしたり、答えなかったりするけれど。それはあなたなりの誠実さなんだろう。そう思うことにした。
私はあなたに、一緒に出かけようと良く誘うけれど、それは、あなたと出会わなかった時間、出会ってからも共に居られなかった時間に、その時私が見た光景の中で素晴らしいものだけをあなたに見せたいと思うからだ。
あなたが知らないその美しいもの、素晴らしいもの、それを見て欲しい。 勿論全部にじゃなくて良くて、その中の一つだけにでも良い、そうか、こんなものがあったんだ、知る事が出来て良かった、と、あなたが思ってくれる事を、願って。
願わくば、あなたも。私の知らなかったものを見せて下さい。連れて行って。あなたが望むならどこにでも。
そして、行き尽くしたら、今度は、二人で知らなかった場所へ行って。 同じ物を見て、何かを想うという行為を、それを共有したい。
神様なんて信じないけれど祈る時には神様に祈る。 神様、神様、どうか私たちが、後悔なんて出来る訳のない時を積み重ねていけますように。
ね。 一緒に、出かけよう?
かすみ立つ天の川原に君待つとい行き帰るに裳の裾濡れぬ
裾。濡れる、裾。
2002年07月03日(水) |
wake up call |
ベッドの中で交わす一日の第一声、但し違うベッドの中で。
夜中に電話してたらもう眠ってて全然話にならなくて、その翌日、朝に弱い私をあなたは起こしてくれた。半分眠りながらだったけど、あなたの声が嬉しい。
一乃、起きなさい。――お早う、昨夜は悪かったね。電話をかけた事は覚えててくれたらしい。内容はと聞くと、全く覚えていないとの事。じゃ、と、覚醒しきってない頭で、咄嗟にちょっとした悪戯を思い付く。
「あのねえ、あなた、寝惚けてて。可愛い一乃にめろめろー、って言ってたわ」
あなたは軽く笑って、さらりと返答。
「そうか。じゃあ、その通りなんだろう」
完敗。
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