f_の日記
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 ソファ

まだ時折

ひとりきりで
閉ざしてしまう

大事にしたいものが
こぼれ落ちていくような

指の狭間の奈落の底で

人を傷つけないような
花や草木の棚引くような

泥の中で漂いながら
あてのない虫けらのような

なにもない世界で
ただ眠りたい

音もなく
光もとどかない

神も悪魔も人間もいない

そんな

そんな
奈落の底で

2007年06月12日(火)
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