f_の日記
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 僕は

僕はまぎれもない弱虫で

例えば
誰かが死ぬということが
とてつもなく怖い

これは
どこで植え付けられた恐怖だったろう

新聞やテレビですらも
日々誰かの死を告げる時代

子供の頃
二秒に一人
世界のどこかで人が死ぬと聞いて
ずっとその数を数えていた


そこにある
そこに在るという幸せ
それが片思いでも


うまくいえないのだけれど
それがスタンダードで

僕はこんなページを
ほそぼそと続けてるのかもしれない

2003年07月30日(水)



 小さき者よ

ある夜更けに
ふらふらと帰りながらふと
道の傍らに止まっている車の下に

寄り添って眠る
三匹の猫

2003年07月23日(水)



 見守るというか・・・・

・・・なんか、
隣家の屋根のところに、
コウモリが住み着いたみたいで、

それが、
小さい子供がいて、
たまにギギギギとないています。

大きくなれよ?

2003年07月20日(日)



 ゆくえ

それでもたまに
わからないんだ

それでほんとにいいのかなんて

わかっていなくちゃ
ならないのにさ

無慈悲に流れる人の波間に
流した笹の

小舟の行方

2003年07月16日(水)



 

たとえばあと百年もすれば
誰が生きているかなんて
そんな風に人波をながめて

そんな時
何か大事なものを
忘れている気がする

仕事をしたり
遊んだり
恋をしたり

蔑んだり
あざ笑ったり
人を陥れたり

人や人生を愛することさへ
世界を信じることさへ

その大事なものに届かないような

そんな何かを
忘れてる気がする

誰もが

2003年07月08日(火)



 憂鬱

何もかもが愚かで
勝利が敗者をあざ笑い
それが真実だとしたら
人はパンのみで生きられる

例えばそれが逆に
人の心を癒すこともあるし
堕落させる時もある

信じるということは
丘を登るということで
けして一つの場所で
すました顔で
楽をすることでもなくて

だから僕はわかっている
今というカードの裏側の
未来に描かれているパースを

ただたぶん
そで口のカードとすりかえる
そんな裏技を除いて

2003年07月06日(日)



 ああ、

ああ、
今年の夏こそはあそこへ行こうとか、
今年こそはあれをしようだとか、
妄想するばっかりで実際は寝てるだけだとか、

ああ、
今年こそはポップでホットなヒップな夏を、
とか言いながら、ああ・・・

2003年07月03日(木)
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