独白「文字式」

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2002年11月19日(火) 変えられない気質(アルバムの整理をはじめる編3)

テレビをおもむろにつけたら、
真緑のドレスを着たおばちゃんが
誇らしげな表情を満面に浮かべて
ばかねばかね、と歌っていた。ぎゃー。

と、まあ軽いオープニングをかまして
先日の日記の続きである。

古いアルバムに残された二人の写真。
そこには、甘く、濃密な時間と
やがて訪れるとは夢想だにしなかった別れが
くっきりと切り取られているのであった。

というわけでは決してなく、

ほかの人が見ても、なんてことはない風景の
でも、なんで残っているかわからない写真なのだ。

まず一枚目の写真、
先輩(女性)とデュエットをしている写真である。
おお、楽しそうだぜ自分、と軽く見流していたのだが、

ふつふつと沸いてきた疑問。
なぜ二十歳前のピュアボーイたる私目が、
おっさんくさくデュエットなどをしているのだろうか?

たしかに、社会人となり、修羅場も経験し
レイディ、(大レイディ)とのデュエットも
お茶の子さいさいとこなしているが、
それは、あくまで業務上のことであり、
本当の自分は違うんだ、と窓辺につぶやいていたもんだが、

どうも、写真を見る限り、
気質として、おっさんくさいのではないか、
という結論が導かれてしまいそうなのである。

やだね。

ちょうどいま背中の後ろでついているTV画面に
サンバ調になっている「もしかしてパート2」を
ダンサーと歌っている小林○子並にいやなもんだね。

で、もう一枚気になった2ショット写真がある。
この写真は、どうやら寒空の下(しかも朝方)、
撮影されたものである。
片側にいる女性は、ぬくそうな服を着て笑っている。

ここまで書くと、なかなか素敵な写真じゃないかと
自分で自分を囃したくなるもんだが、
それがそうでないのは、肝心の隣にいる私のせいなのである。

なぜか、
目がはれている。
寝癖がついている。
そして、くしゃくしゃの服を着ている。
んで、だらしなく笑っている。

なんなの、私?

そして、何を撮りたかったの?
この写真を撮った人・・・・。

今となってはほとんどの写真が誰が撮ったかはわからないが、
とりあえずみんな元気だと良いもんだ。
と、とってつけたようなエンディングで
このシリーズを終わりにする。


2002年11月13日(水) 頭は簡単に忘れてしまう(アルバムの整理をはじめる編2)

11月よりジョギングをはじめようか、はじめようかと考えて
はや十数日たってしまった。
風邪を引いたりばたばたしてたりしたためなのだが、
少しは運動でもしないと、昔の細面からどんどん遠ざかってしまう・・・。

と、むりに話を前の日記にこぎつけたところで、
昔の思い出の写真に関して、つらつらと書いてみる。

まず、気になったのは、
写真の枚数で一番多かったのが卒業式の写真、ということである。
まあ、学生時代最後の大イベントであり、
みんなはいからさんが通るの格好をしているので、
つい気合が入ってしまったのであろう。

しかし、学生時代にいくらでも楽しいことがあったはずなのに、
そのときの楽しいことの記録が少なかったのは、
やはりいささか寂しいのである。

で、なんでかなあ、と考えてみると、
学生時代は、その楽しさが当たり前だと思い込んでいたので、
将来のためにその状況を記録しようとは思いつかなかったのであろう。
サークルの合宿にしても、飲み会にしても、演奏会にしても、
学生時代というくくりでは、何度も体験できる当たり前のことだったのだ。

ううむ、もったいない。

思い出が胸に残ればいいでないか、という考え方もあろう。
それは半分は当たっている。
たとえば、旅行なんかでは
写真を撮ることばっかり集中すると、
旅そのものを楽しむエネルギーが欠けてしまうので、
心のシャッターに納めとけ、なんていわれたりする。

しかし、
胸に残っていても、
頭は忘れてしまうのである。

ひょんな写真が一枚でも残っていると、
それに付随してさまざまな記憶が呼び起こされる。
心から何かを引き出すきっかけが必要なのであり、
写真は実によい呼び水になるのだ。

で、いろいろと記憶を呼び起こして
昔の写真を楽しんでいた私なのだが、
どうしても解せない写真がある。

それは、2枚のツーショット写真だ。

(と、引っ張るようにつづく、のである)



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