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2002年08月31日(土) とことんツイテナイとある長い長い一日の記録(4)

さて、試合が終わった(観戦記は29日分以降のを見てちょ)。なかなかいい試合だったなー、と清々しい気分で今度は県立図書館へと足を進める。同じ公園内にあるのだが、明石公園はえげつなく広い(いま調べてみたら54,8haもあった)。延々と続く緩やかな坂道を7,8分ばかし登り切ったらようやくその建物群が姿を現す。冬場だったらちょうどいい散歩道なのだが、このクソ暑い時期は地獄道そのものである。で、ようやく建物の前に辿り着いたと思ったら今度は急な階段が行く手を阻む。この施設を設計した人は利用者に何か恨みでもあったのだろうか。何故か隣接して建っている明石の市立図書館のエントランスホールで飲み物を買って暫く涼む。が、汗をぬぐうモノがな〜い!!都島でシャワーを浴びる際に着替えと一緒にタオルハンカチを2枚出しておいたのだが、どうやら2枚とも入れるのを忘れて来たらしい。京都から持ってきたタオルは既に野球場のビチョビチョのシートを拭いたために真っ黒でおまけに異臭が漂っている。速攻でトイレに走り石鹸でゴシゴシやるも完全には汚れも臭いも落ちなんだ。こんな山の上でタオルの類を売っているところもあらしまへん、泣く泣くそのタオルで顔を拭く。

汗が引いたところでいざ県立図書館へ。大蔵山の神戸市立中央図書館を筆頭に、阪神・神姫エリアの図書館は大概設備が良くって羨ましい。検索システムはしょぼいし、出した本は自分で戻さなきゃいかん(面倒臭い、というよりも元に戻す人間がええ加減な場所に差すせいで分類番号順に本が並ばず、捜し物を見つけるのが非常に困難)京都とはえらい違いである。ものの3分で調べものが見つかった。なんと、ここでは資料の複写も図書館スタッフがやってくれる。複写願を書いて該当頁にしおりを挟んでカウンターに持っていくだけ。数分後に名前が呼ばれる。「あの〜、各章の表紙ページのところのコピーを指示されている場合とされていない場合があるんですけども、全部やっておきましょうか?」と職員さん。うわー、なんて親切なんだろー。「あっ、すいませんお願いします。」と言い終わらないうちにとあるプレートが目に飛び込んできた。複写1枚30円、というプレートが。しまったぁぁぁ、と思ってももう遅く、追加5枚。あ〜あ、500mlのペットボトルひとつ買えたなぁ...。


2002年08月30日(金) とことんツイテナイとある長い長い一日の記録(5)

15時半過ぎに図書館を出る。そうそう、千葉にいる親から税金の振り込み頼まれてたっけ。あと30分弱、こんだけあれば800m先の明石駅に戻って郵便局を探してお金を下ろして窓口に持っていくのに十分時間がある。しかも復路は下り道、実にラクチン。心なしか足取りも軽い。15分後、明石城のお堀が見えてきた。やっと正面入り口が見えてきたぞー、とここで何となく片手が手持ちぶさたなことに気が付いた。あっ、傘がない...。これが近所に古傘を置き忘れたのならばまた後日取りにも行けるが、ここは我が家から100km以上離れた明石市であり、忘れてきたのはつい数時間前に買ったばかりの真新しいにも程がある傘なのである。半泣きでUターン。第一野球場に辿り着いた頃には身も心もすっかりズタボロ。でも追い打ちをかける如く、“図書館この先徒歩10分”と書かれた案内板が目的地がまだまだ先にあるということを知らしめる。この道はいつか来たみち〜、と再び坂道を登って行かねば傘はこの手には戻らない。先程、緩やかな坂道、と表現した箇所が心臓破りの坂に思えてくる。16時10分、雨傘奪還。また来た道を引き返すのも芸がないので、今度はお城の天守台の方から帰る。各所の城内によくある、馬で駆け上がれる造りの太い石段を下っていく。大方の公園内の道は砂利が敷き詰めてあるが、こちらは土の道である。折からの雨でぬかるみ放題。こういう時に限って革靴を履いていたりするから歩きにくいことこの上ない。駅前に着いた頃にはすっかり靴は泥だらけになっていた。


2002年08月29日(木) とことんツイテナイとある長い長い一日の記録(6)

寝不足と極度の精神的疲労は人間の判断能力を衰えさせていき、次々と新たなトホホ現象を誘発する。明石駅。誰があんな遅い電車に乗ってやるもんか(その後、1day切符の悔しさから意地でも地下鉄を使わず遅い環状線に乗ってやった)、と大人げなくJRのコンコースへ。京都・米原方面、と書かれた看板を頼りに明石公園側のホームへ駆け上がる。暫くして、姫路行きの電車が滑り込んできた。あれっ、こっちちゃうやん、と反対側のホームに急ぐ。程なく長浜行きの快速電車がやって来た。えーっと、3分後に新快速来るし、これ空いてるけどやめとこー、と思っていると、ホームにいる人たちの全員が全員、やって来た快速に乗り込んだ。えっ、どゆこと?そこで初めて私はその情況を理解した。そうだ、明石の辺りって京阪神みたいな方向別の複々線じゃなくって、普通・快速の線路と特急・新快速の線路が分離してるんやった...。つまり、最初に居たホームが正しかったのである(ちょうどその時運悪く行き先表示は先発が通過で次発が特急かなんかやった)。うーむ、座れたのはいいが、快速じゃ山陽特急と大して時間差がねーじゃねーか。

その後、N夫妻の新居祝いを買ったら個数不足で化粧箱ではなく普通のビニール袋に商品を入れられたり、満身創痍で介護に行ったらMさんトコのPCのメンテ(新たにHDD増設してペケピー入れはったのでその設定及びアプリのインスト及びデータのお引っ越し)が待ち受けていたりetc...と踏んだり蹴ったりなこの長かった一日、寝しなに読んだ雑誌の占いページにはこう書いてありました。「充電の時」と。うぇぇぇーん。


2002年08月28日(水) もうひとつの甲子園観戦記(1)

明石公園。私はここの雰囲気が大好きで、昔から姫路や高砂に用事がある時はいつもここで寄り道散策していくのだが、実際にここの野球場に行くのは初めて。何事に於いてもそうだが、ハツモノというのは非常にわくわくするもんで、降りしきる雨も全然気にならない。明石駅の北口から横断歩道を渡って明石城のお堀沿いに歩いていくと「歓 迎 第 47 回 全 国 高 校 軟 式 野 球 選 手 権 大 会」という、数字の部分だけ毎年書き換えているであろう一文字ずつの大きな看板が目に飛び込んでくる。おー、もうすぐ軟式野球部員達の聖地に足を踏み入れるんだなぁ、とワクワク感が高まっていくも人通りはあまりない。元々、バスターミナルが広がり商業施設が立ち並ぶ駅南側と違ってこちらはいつも静寂に包まれてはいるんだが、けたたましく降りしきる雨の音が一層静けさを強調する。

公園内を数分歩くと程なく第一野球場が見えてくる。ここがいわゆる“明石公園野球場”と呼ばれている場所だ(メディアとかでも“明石球場”ではなくこの公園野球場という呼称が使われる事の方が多いのは何故なんだろう、というのが私の積年の疑問であったりする)。第一と付くからには当然第二野球場も存在する訳だが、こちらの方はGS神戸のサブ球場のような位置づけではなく、スコアボードや放送設備のない両翼90m中堅100m程度のグラウンド(外野は一応天然芝)に約500人程度を収容できる階段状の観客席が付いている草野球・少年野球向けの野球場。まあ太陽が丘と同じようなもんである(話は脱線するが、太陽が丘の第3〜5球場ってどう見ても申し訳程度に整備された原っぱにベースを置いてあるだけにしか見えないんだけども...)。

さて、球場の正面に向かって歩いていると、「レッツゴー三重」のメロディが聞こえてきた。この曲、当然三重高校の応援曲であるが、育英高校の攻撃前マーチングとしてもお馴染みである。えっ、もう育英が試合やってんの、予定では第1試合の終盤と第2試合をアタマから観るつもりやったのにぃ、くそぅ新快速乗ってきたら良かったー(詳細は前日分の記事を参照されたし)、と毒づきつつチケットの売り場を探す。しかしそれらしきものは見あたらない。困ったなぁ、とスタンドの外周を回っていくと、フツーに出入り口が解放されていた。知らなんだ、軟式って観戦するのにお金要らないんだぁ。ちょっぴり得した気分でバックネット裏に腰掛ける。前方で仙台育英の選手達が観戦しているのを見つけ嗚呼、叡高は負けちゃったんだなー、と察する。くそー、こうなったら近畿勢で唯一残っている育英高校に是非とも頑張ってもらって決勝で夢の育英対決を実現して欲しいな、よーし気合い入れて応援するぞー、と意気込んでスコアボードに目をやると、試合は既に4回裏二死まで進んでいた。軟式って展開早すぎやしないか...。


2002年08月27日(火) もうひとつの甲子園観戦記(2)

ここ明石公園野球場は1981年から藤井寺球場に変わって軟式全国選手権の主会場となった。両翼100m中堅122mとそのフィールドは甲子園球場よりも大きい。ただ照明設備は一切なく、バックネット裏には屋根もない。正直、同じく2万人の収容能力を持つ西京極球場の方が全国大会の会場にふさわしいんじゃないかな、とも思うが大学野球や京都での宿舎事情などを考えると明石の方がベストなんだろうなー。実際にシートに陣取って場内を俯瞰してみると真っ正面に明石海峡大橋、その手前に日本標準時を刻む天文科学館の大時計台、左後方には明石城の坤櫓・巽櫓(ひつじやぐら・たつみやぐら=重文)が控えており、なかなかの眺めである。スコアボードはテレビで見た時ほどはもっさくは感じなかったが、やっぱりなんかしっくりこない。やはり西京極と同じデザインだった以前のモノの方が落ち着く。そういや、前のボードは学校名をアルファベット一文字で表記していたが、例えば報徳−姫工のような同頭文字対決の時はどういう具合に表示してたんやろ?と思いつつしけしげと新ボードを眺めているとボールカウントの「S」の所に電球が3つあることに気付いた。3ストライク?ただの予備電球?うーむ、新しくなっても依然として謎だらけである。

さて、すっかり前置きが長くなったが試合の方はというと・・・育英があっさり負けました。何度かチャンスを逸してそのまま延長10回にスクイズを決められ0−1で。相手の千葉・日出学園のエース海老原くんは四球を連発して再三走者を背負っては三振を奪取してピンチを凌ぎきるという、粘投というか自作自演というか兎に角ひたすら味方の援護を待って育英打線から必死に本塁を守り抜き見事に勝利を呼び込んだ格好。バックも打てない分(確か大会チーム打率が1割8分そこらだったと思う)をカバーすべくよく守り立てました。何でもこの学校、グラウンドが物凄く狭くて(内野がギリギリ取れる位らしい)練習もままならず、試合でも大敗ばかりしていた状態からコツコツ積み重ねてここまで上がってきたとか。選手一人一人も物凄く礼儀正しく、とっても好印象のティームでした。きっと大山監督さんの指導が素晴らしいんでしょうな。初出場で一気に決勝まで駆け上がっていきました。


2002年08月26日(月) もうひとつの甲子園観戦記(3)

で、対照的だったのが育英。日出の方が500人位の大応援だったのに対してこちらの方は片手で数えられる人数の控え部員とマネージャーにユニフォームを着たOBらしき人間が数名加わって「いけっ、いけっ、いっけいけいくえー」とやっているだけ。おいおい、どっちが地元か判らん状態やんけー。確か学校は板宿らへんの筈やのに。10分程度で行ける球場で自分トコが全国大会のしかも準決勝を闘ってんねんから学校側もちぃっとはバックアップしたれよなー。土砂降りの中でズクズクになりながら懸命に演奏したりドラムセット叩いていたブラバンの子らがめっちゃ可哀想やん(余談だけども、「次、サウスポーなー、ほいワンツースリーフォー!!」と指示しながら大太鼓を叩いていた顧問らしき先生のスティック裁きが恐ろしくかっちょよかった)。加えてOBらしき連中の態度の悪さ。ヤ○ザみたいな風体で煙草ぷかぷか吸いながらフェンスによじ登って下にいる後輩達に檄を飛ばすのは如何なもんやろか。これは今夏のH山高校をはじめとしてほぼ全ての学校にいえる事だが、折角選手達が頑張っていてもスタンドにいるOBがあまりに態度が悪いと一気に興醒めしてしまうし、その学校に対するイメージもちょっと悪くなってしまう。わざわざ球場に足を運んで後輩部員を応援・激励してやるという行為自体はとても素晴らしい事なんだから、もうちょい他の諸々な事柄にも気配りして欲しいな、と切実に思う。

ま、育英は負けはしたけど、そして日出も翌日は力及ばず仙台育英に負けてしまったけれども、軟式には硬式とはまた違った魅力がいっぱいあるんだな、と実感させてくれた試合でありました。雨中の延長戦(夏休みや明石までの遠征費用、秋の兵庫大会の日程なんかが絡んでの試合強行だったんだろうけど、普通なら中止になる天候だった)、ワンプレー毎に何度も何度もボールを交換しながら1点を巡っての白熱した攻防、「軟球の場合は芯に当てないとまず飛ばない」「硬式でいう前進守備が軟式での通常守備体系」など、知識として知っている内容が身をもって理解できた等々、両校の選手にお礼が言いたいぐらいとてもいい試合でした。よく、軟式は硬式の落ちこぼれがやる球技みたいな扱いをされて軽く見られがちだけど、んなこたーない、高校軟式野球だって全国選手権は実にハイレベルなすんごいプレーの連続で実に見応えがあります。また今度、秋の京都大会を見に行ってみよーっと。でも、軟式の京都大会ってメイン球場の太陽が丘や吉祥院を使わない時は二次戦でも平安の城陽Gや東山の山科Gでやってるんだよな。同じく各校のグラウンドを使用している硬式の一次戦なんかでは一般開放されてる場合が多いらしいけど、軟式の試合でも一般人ってグラウンド内に入れるんやろか...。


2002年08月25日(日) 秋山幸二選手が現役引退

おいおい、タマちゃんだかツルちゃんだか知らんが関東ローカルネタを全国ニュースのトップで扱うなよ。それより鶴見川みたいな工業廃水たっぷりのところでプカプカしているアザラシ見てきゃわいいーっとか言ってんと早く保護してきれいな環境の場所に移してやるなり潰れかけの水族館に引き取らせて客寄せパンダにするなり何か対策を講じてやれよ...。

ホークスの秋山選手が引退を発表。なんか毎年毎年6つの球団がリーグ優勝争うのなんてどーでも良くなってきたし、試合終了までやる訳でもない(除くSUN・NHK)のにテレビ中継が延長されて録画予約しておいた番組が中途半端に尻切れになるから鬱陶しい、と今は全くプロ野球に興味を持たないワタクシもちっちゃな頃は毎日暗くなるまで“テイキュー”(やっぱりテニスの庭球?)と呼ばれたゴムボール(ホームランをかっ飛ばして公園外の松林に当時1個170円した“ライナーボール”を放り込もうもんならヒーローどころか極悪人扱いモノでした)と“カラバット”(カラーバット?空バット?)にビニールテープを巻き付けた特製バットで遊び、夜はテレビの野球中継にかじりつく、当時の典型的な野球大好き少年。昔は三塁手だったので、大阪球場や西宮スタジアムの三塁側(親が西武ファンだったのでいつも三塁側に連れて行かれてた)のスタンドから間近に見る秋山選手は打撃も守備も走塁もルックスも全てが格好良くって憧れの的でした。

実際は自分の頭上を越えていく打球をいかにも捕球出来ますよ〜、ってなフリをしてランナーを次の塁に進めなかったり、盗塁する時はいつもさっとスライディングしてすぐにスクッと立ち上がる独特のスタイル、ホームランの後にバク転・バク宙したり、と兎に角めちゃくちゃかっちょいい人でした。思えば、あの頃のパ・リーグは西武・近鉄・阪急・南海と各球団に実力の伴ったスター選手がいっぱいいて凄かったなぁ。中でも黄金時代のライオンズは素晴らしい選手ばかりで大好きでした。当時のライオンズこそがNPB史上最強軍団の名にふさわしいチームなんじゃないかな、と思います。今の在京セリーグ球団みたいな臭いもなかったし...。

この報を聞いて、ひょっとしたら、と久し振りに物置をガサガサしてみたら、秋山選手の千社札シールを貼った青いラッパ型のメガホンが出てきました。一気に蘇る小学校低学年の頃のおもひで...。あの頃はすべて良かったなぁ...(遠い目)。秋山選手、今迄いっぱいの感動を有り難うございました。そして長い選手生活お疲れ様でした。


2002年08月24日(土) 今秋の要注目ドラマはこれだっ!!(1)

さて、ちらほら秋のテレビ改編情報も出回って参りました。「ジャングルTV」が終わってナイナイの新番組になるそうだとか、菊川怜がニュースキャスターやるとか、北大路欣也主演の「子連れ狼」が始まってABCの「特ダネ野郎えぇチーム」が予想通り終了とか「はるちゃん6」が始まるとか・・・よ〜く考えたらどうでもいいや、テレビそんなに観ぃひんし、改編したところで低脳バラエティー番組だらけなのに変わりはなさそうやし。てな訳で秋の新ドラマはどんなん始まんのんかなぁ、と適当に情報を漁っていたらこんなんありました。ま、F1層が注目する時間枠のドラマなんて、最近のは先にキャスティングを決めて後からチョイチョイと脚本書くような実に内容のないシロモノが多いので除外、ここはあまり注目も集めなさそうなものをチョイス。

まずは水曜21時枠で始まる「相棒」というドラマ。元々は「相棒―ふたりだけの特命係」というタイトルで土曜ワイド劇場内で放送していた、窓際に追いやられた刑事二人が地道に難事件を解決していく物語。水谷豊・寺脇康文・高樹沙耶らの掛け合い演技が絶妙。
「刑事貴族」と「特捜最前線」が大好きなワタクシにとっては物凄く楽しみな作品であります。そういや、この時間枠にいつもやってた「はみだし刑事」はとうとう降板かぁ。最初の2〜3年は欠かさず見てたけど、去年なんて2回程見ただけやったしなぁ。なんかいきなり広域捜査隊本部のセットが刷新(劇中では本部が移転?)されたりテコ入れらしき事が為されてたけどやっぱり駄目じゃったか。嗚呼、柴田恭兵のシブカッコイイ演技をもっと見たいよぅ(どうせABCの15時枠あたりで延々とリピート放送されるに決まっとるが...)。それにしても、“二代目みゆき”役として投入された木内晶子はちょっと不憫ですな(関西ローカルネタだが、ほんの少し前まで部長刑事に出てたコがおなじ警察モンのドラマで女子高生役、しかも前の役者を遙かに凌駕する背の高さでポンと出てきて違和感アリアリやったけども)。

続いて「逮捕しちゃうぞ」は木曜21時枠の放送。ヤフーのトピックス欄でこのニュースをめっけた時はまさに口があんぐり。去年再びアニメーションでやってたやん。しかも原作から離れて話を作るとこんなに酷い出来になるって実証付きで(ただ単にB級メロドラマみたいな脚本が悪かっただけだが)。よっぽどネタがないのかいい脚本家がいないのかテレビ局や制作会社に企画力が欠如しているのかその全てなのか...。で、制作局を見て更に驚愕。こりゃ、あの「漂○教室」を上回るツッコミポイントに事欠かないク○ドラマになる事はほぼ間違いなさそう。まぁ基本的にこの作品って、日常風景を描きつつコメディをやったりシリアスをやったり人情話を展開したり、と話を作る上で自由度は高いし、普段漫画を殆ど読まない私の様な人間でさえはまったんだからそれなりに人気もあるんだろうし(映画化されたりゲーム化されたりしてるからそれなりに視聴層を見込めるのかな?)、この作品に白羽の矢を立てたのは判らんでもないが、どうやって実写化するつもりなんだろ。


2002年08月23日(金) 今秋の要注目ドラマはこれだっ!!(2)

まず、この時間帯はプジョーさんの提供枠のようやけど、車両関係はどうするんだ?トゥデイ(しかも昔の丸目タイプ)とモトコンポが出てこないと原作の価値が半減するぞ(あくまでも私の主観だが)。加えてトゥデイのミニパトが改造されまくりでないと意味ないぞ(同じく主観だが)。ニトロとか怪力とか足ブレーキとかストライク男とかが一切出てこなかったら詐欺やぞ(主観だが)etc...。つーか全部ないんだろうな。カーチェイスシーンすらなさそうな気がする。どれくらい原作をなぞっていくのかが気になりますな(ま、忠実に原作通りやったら特撮モノになっちゃうと思うが)。むしろ逆手を取って「西部警察」並みのドガチャガ展開のドラマをやってくれたら制作サイドを尊敬するんだが、出演者が演技力ハテナなグラビア系の役者?ばかりなところをみると絶対期待出来んな。それよか、撮影or放映中に番組関係者が逮捕された方がゴシップ系マスコミの安易な見出しが想像出来て楽しいかも(制作局が制作局なだけにひょっとしたらあり得るかも、というのが恐ろしい...)。

で、新番組ではないけど、あの「真珠夫人」が9月27日の21時から2時間スペシャルで登場っと。断片的にしか見られなかったけど、流石は東海テレビ謹製ソープオペラ!!と思わせるだけの作品でありました。ストーリー展開のあまりの壮絶さに最後の方は留守録したぐらい(でもあろうことか録画予約をミスってしまい、最終週5話が一切見られなかった...)。ドラマの終盤以降、週刊誌の吊り広告からテレビからラジオからネットから電車内の見知らぬ人の会話まで“真珠夫人”という単語を見聞きしなかった日は殆ど無かったもんな〜(某地元FM局の某ベルト番組はパーソナリティーのトークからリスナーの葉書まで真珠一色やったし)。ある意味社会現象を引き起こした(しかもウイークデーにお勤めに出ている人々は一切巻き込まずに...)番組やったもんな〜。いやー楽しみです。多分、総集編というか凝縮版みたいな内容になると思うけども、もう一度あの“タワシコロッケ”や「ねぇ、買ってよ社長さん300円よ」の壮絶シーンが見られると思うととっても楽しみであります。


2002年08月22日(木) あれから10年、ついに悲願の「優勝監督」へ(1)

“大甲子園はいま明徳義塾を数々の長い呪縛から解き放ちましたぁっ!!!”ABC中邨アナの絶叫がこだましたその瞬間、明徳義塾高校が参加4,163校の頂点に立った。正直なところ、試合前はセミプロ売名高校同士の決勝なんてどうでもいいや、双方強力打線やからどっちかのピッチャーが崩れたら一方的な展開になるかもな〜、てな感じで取り敢えずラジオを聴き、まあ優勝決定の瞬間ぐらいは、と最終回からテレビを観ていたのだが、男泣きする馬渕監督の姿を目にして思わずこっちまでジ〜ンとなってしまったい。

私は基本的にアンチ明徳であります(智辯相手だったので今日は消極的に同校を応援)。あんな山奥に他県からの野球留学生を集めて毎日午後から野球漬けの生活させてたらそら強くもなるわ、と(そういう学校に勝てない県内他校も大概だが)。そして何よりも10年前の5連続敬遠。未だにこの一件が話題に上がると各所で賛否両論の無限ループが引き起こるが、私はただ一点、決してルール違反じゃないからあの作戦もアリだとは思うけれども、いちおう名目上は教育の一環である高校野球の場で敵前逃亡して勝負を捨ててまで試合そのものを取りに行ったからにはそれなりの批判も受けなきゃいけないんじゃないか、とだけ思います(スタンドに物を放り込みまくった星稜ファンも同様)。

あの時の采配、そしていかにも悪人そうな顔が災いして甲子園では常にヒール役にされる馬渕監督ではあるが、実は苦労人でいい人、という話もちらほら耳にはする。阿部企業では深夜に交通整理をしながら(阿部は警備会社)昼間は徹底的にスパルタ指導を行い、弱小チームを就任5年目にして都市対抗八強、社会人選手権準優勝に導いた話だとか、やりたい人間には門戸を開きたいから少数精鋭システムはとらないという話、大所帯の部員達ひとりひとりにきちんと指導を行う(野球以外に於いても)人間味のある監督さんだという話等々。えーっ、あの悪人顔のおっさんがぁ?!と思わずにはいられないが、人里離れた山中で寮生活を送らねばならないにも関わらず、わざわざ関西から多くの野球少年達が馬渕監督を慕ってやって来ている(今夏の部員数を調べてみたら118人!)のをみると、ホンマは厳しくもいい人なんだろうな。


2002年08月21日(水) あれから10年、ついに悲願の「優勝監督」へ(2)

しかし、この明徳ほど毎回甲子園に出てきては有力な優勝候補のままで終わる学校もないだろう。特に近年は常に優勝を狙える戦力を持ちながら惜しい負け方で散っている。4年前の準決勝なんて、もう決勝進出&優勝を99%目の前にしていたにも関わらず、スタンドの四面楚歌な雰囲気に圧倒されたのか横浜高校に奇跡的な大逆転劇を起こされての敗戦。ロッテに進んだ寺本くんをはじめとした明徳ナインがグラウンドに崩れ落ちた姿は可哀想すぎだった。まさに無冠の帝王。それが勝利至上主義という言葉とイコールになるのかどうか判らないけど、馬渕監督ほど全国優勝への思いの強い監督さんはいないだろう。そういった意味であの涙やインタビューでの「自分は優勝できないと思ったこともあった、選手達が漢にしてくれた。」という言葉には相当な重みが感じられた。聞いていて、ひょっとしたらこのまま勇退しちゃうんじゃないかこの人、と思える位に。春夏19回目の挑戦でようやく掴み取った頂点。本当におめでとうございました。そして4,163校の選手のみんな、よう頑張った!!

ところで、高知勢は38年ぶりの優勝だそうなんじゃが、これは「高知」の優勝にカウントしていーのかぁ?高知県民&須崎市民の感想が聞きたひ今日この頃であります。90年近い歴史を有する大会だから変革するのは容易じゃないやろうけど、プロ球団のユースチームやら地域のクラブチームでも作って混ぜるなりして一方でハイレベルなチームのリーグ戦でも行い国内の競技レベルを更に底上げ、他方でフツーの部活動としての全国大会開催、てな感じに分離出来ひんもんでしょうか。もうそろそろ都道府県別学校対抗色は消し去るべきなんじゃないかなぁ...。

で、余談ですが、この決勝戦で明徳義塾高校が勝利した、即ち佐久長聖高校に勝った尽誠学園高校に勝った帝京高校に勝った智辯学園和歌山高校に勝った!という事で、我らが京都代表の東山高校が見事逆優勝の栄冠に輝きました(T_T)。えーん、そんで逆トーナメントを京都大会まで遡っていくと両洋と東舞鶴がぁぁ...。

さて、春夏の甲子園の最後のお楽しみといえば・・・そう、牧野高野連会長(91歳)による講評。挙がらなかった学校は懸命にプレーした意味がなかったのん?と不快な気分になるだけやからえー加減やめればいいのに、と毎回思う“印象に残った試合”。勿論、興味の焦点は牧野翁がどの試合に感銘を受けたかではなく今年は何校名前を間違えるか、これに尽きます。本年の結果。中部商工、鳴門高校、遊学院。恐らく前二つはそれぞれ中部商高、鳴門工高なんだろうけど(好意的解釈)、鳴門は徳商や鳴門工と共にれっきとした徳島の強豪校だしな〜(やっぱ混同したんちゃうんかねぇ〜)。しっかし、私が物心ついた時からずぅーっと牧野翁が壇上で挨拶してはるんですが、高野連の体制ってどんな仕組みなんでせうか?どーでもいいから、いい加減に大会の過密日程何とかしやがれ(阪神はどうでもいいとして、問題は遠方の学校の滞在費よねぇ)。それよりもっ!来夏もまた元気な姿を見せて下さいよ、牧野会長に毎年連日ネット裏に陣取っているお爺さん達...


2002年08月20日(火) なんだかんだ言っても結局勝ち残ったのは・・・(1)

さて、夏の高校野球も大会第13日、準決勝。本大会の夢色2週間も残すはあと3試合のみ。ついこないだ地方大会が始まって今年はどこが甲子園に行くのかなぁ、とワクワクしていた筈なのに、気が付きゃ優勝は残り4校にまで絞られてらー。甲子園が終わると一気に秋の気配が漂ってきて、嗚呼、今年の夏ももう終わりなんだなぁ、と何故か寂しくなりますな。

さて、準決勝に勝ち進んだのは帝京、智辯和歌山、明徳義塾、川之江。こういう顔ぶれを見ると一気に野球熱が冷めちゃうなぁ、川之江頑張れ〜。ヒール度満開の学校に少数精鋭の常勝軍団に地元出身者の殆ど居ない学校、このお馴染みの3校はどうしても感情移入がしにくい。まあ勝てば官軍なんだろうが、野球専門学校みたいなトコが常に上位を独占し続けるのは如何なもんか、とついつい思ってしまう。まあこの3校のファンからしたら強者に対するただの妬み僻みなんだろうけど。

第1試合は帝京高校対智辯和歌山高校の対戦。どちらも甲子園で優勝3回準優勝2回という素晴らしい戦績を持つ、お馴染みの強豪校が準決勝で激突。ハイレベルな試合が繰り広げられるであろう事に対する期待と別にどうでもいいやーという気持ちが自分の脳内で交錯する。だって、一方は今プレーしている選手達には全く罪がないんだけれどもどうしてもHIV・レイプ・脱税・寄付金・コールド回避・必殺スライディング・・・といった単語がシンクロしてしまうし、他方は一般生徒には受験勉強の妨げになるクラブ活動を一切させず(というよりクラブそのものがないよな、確か)、甲子園で勝つ為に編成されたスポーツ(野球)コース所属30人の精鋭野球エリート集団が所狭しと甲子園を駆けめぐる文武別道校のイメージがあまりにも強い。凄い試合になりそうだけど、やっぱりどっちが勝とうがどうでもいい。でも、平成以降ひたすら勝ちまくっている両校が折角決勝進出を賭けて戦ってるんやから観なきゃ勿体ないやん、とテレビを付ける。ううっ、速攻で寝ちまったい。見始めた頃は両者互いに譲らぬ好ゲームの様相だったのだが、終盤以降(私はすっかり夢の中〜♪)にワカチ打線が爆発、投げても田林くんが相手打線を3安打に抑えて快勝。いつも逆風の時ほど憎たらしい位の強さで一気に頂点まで上り詰めるし、大会序盤では少し危うい勝ち方をしていたけれど、勝ち進むに連れて調子も上がりつつあり(恐らくここや智辯の様な全国制覇を狙う学校は大会後半でピークを迎える様にチームを整えているやろうし)今年は負ける要素があまり見当たらないなー、今年は前評判通りに優勝やろなー、と思っていた帝京が意外といえる程にあっさりと敗退。和智辯は来年のチーム、と思っていたんだが今年も相当強そう。ひょっとしたら夏春夏の3季連続もあり得るかも。あり得るかも、というか本当にやりそうやから怖いなぁ。これでワカチは夏の甲子園11連勝、実に強すぎるチームであります。


2002年08月19日(月) なんだかんだ言っても結局勝ち残ったのは・・・(2)

続く第2試合は川之江高校と明徳義塾高校の隣県対決。ホントに今年の四国勢は物凄く強い。特に川之江は想像以上に粘り強い。ちょっと守りに難があるけど、それを補うエース鎌倉くんの力投は実に素晴らしい。流石は愛媛から勝ち抜いてきた学校なだけはありますな。対する明徳は評判通りにその強さを遺憾なく発揮してのベスト4入り。守りは堅いし、リードしている場面で1点取られたら直後にすぐその1点を奪い返して点差を縮めさせない等、対戦相手からすれば実にいやららしい野球をしてくる怖いチーム。センバツでは先発の控え投手(今夏ベンチ入りしてない様な気がする)が福井商打線に滅多打ちにされてベスト8止まりだったけど、それ以降は全試合負けなし。そろそろ万年優勝候補の座を脱却したいところである。下馬評では明徳有利だが、浦学・桐光と関東勢を撃破して勢いに乗る川之江も侮れない。取り敢えず両方応援しながら観戦する事にする。1回表、川之江はいきなり一死一三塁とチャンスメイクして4番三好くんがきっちりレフト前にタイムリーを放って1点先制。おっ、川之江またしても大物を食っちまうか、と期待させたがやっぱり明徳の方が試合巧者だった。その裏にあっさり逆転、2回裏は三者連続三振に仕留められるも3回以降は着実に得点を重ね鎌倉くんをKO。リリーフした武村くんも打ち崩して10−1と圧勝。今年の明徳、かなり強そうです。

と言う訳で決勝戦のカードは2年ぶりの優勝を狙う智辯和歌山と初の栄冠を目指す明徳義塾の対決と相成りました。うーん、どっちやろ。戦力的には明徳の方が若干上かな、という気がするけれども、伝統的なワカチ打線の勝負強さ(毎年連投で疲れの見える相手エースを打ち崩しまくっている印象があまりにも強い)や決勝の大舞台を何度も経験している高嶋監督の采配等を考慮すると甲乙付けがたいしなー。ま、泣いても笑っても明日の夕方には84代目の全国チャンピオンが決まります、

それにしても、何となく帝京−明徳という、どっちかってえとヒール役を担わされている学校同士の対戦も観たかったなぁ。人気カードなのか不人気カードなのか、果たしてどっちの応援が多いのか、観衆はどんなリアクションをするのかetc...。ま、私なら総合的な印象に地域性も加味して明徳をちょこっとだけ応援するかなぁ、「おら、もっと爽やかさを感じさせんプレーに徹しんかい、両方ともっ!」とか毒づきながら...。


2002年08月05日(月) 熱闘間近!郷土の期待を背負ってそれいけ49代表校!!

第84回全国高等学校野球選手権大会の開幕までいよいよあと3日と迫り、きょうついに夢の甲子園切符を掴んだ49の代表校の対戦相手が決定する。夕刻、テレビを付ける。いつもは翌日に対戦表を新聞で眺めたり、暇つぶしにテレビを見ていたらたまたま抽選の様子をやっていて「ふ〜ん、近畿勢はそれぞれこういう学校と当たんのか〜」と思う程度だったので、中之島からの中継映像にこんなにワクワクし緊張する抽選会は生まれて初めてである。

これを書いている時点で既に東山はやはり力及ばず悔しい逆転負けを喫しているのだが、抽選会の時点では兎に角やぐらの隣に浦学や帝京といった関東の強豪校がやって来ない事を必至に祈っていた。今年は西日本の学校からクジを引いていく。ガタイのいい丸刈り野郎が列を作って抽選箱へ向かっていく。やがて画面の左隅に藤井キャプテンの姿が見える。うーん、ひときわ小さく見えるな〜。それにしても、今のガシ高の夏服(ポロシャツヴァージョン)はズボンに入れなくてもいいみたいやけど、他校の主将がみんなきちっとシャツをズボンの中に入れているのにガシの主将だけベルトが見えないとなんかめっちゃだらしなく見えますな。そんなこんなで我らが京都代表校のプレートは第6日の第4試合の場所に。わ〜、早いうちに消えてしまわへんし2回戦からの登場やしラッキー。常連校なら調整が大変とか悩みの多い日程だろうが、ガシにとっては今一度投手陣・野手陣を立て直す絶好の機会である。甲子園練習がないだけに、少しでも長く甲子園球場の雰囲気に浸る事が出来る。これでこのゾーンが昨年の近江高校みたいな組み合わせになってくれたらなぁ〜、とちょっと妄想が膨らむ。

続いて東日本勢がクジを引く。いよいよ緒戦の相手が決まるという事で各校の主将が正面に向かって数字の書かれたカードを掲げる度に会場から歓声やら悲鳴やらが飛び交う。そして、浦学−報徳、東邦−大阪桐蔭といった1回戦で片方が姿を消すにはあまりにも勿体ない対戦が決まってどよめく場内。でも、私としてはそんな事よりも東山の対戦相手が非常に気になる。正直、何処と当たろうが負ける確率がうんと高いのは百も承知。でもどうせ試合をするのなら少しでも善戦して欲しい。そして・・・。佐久長聖高校が対戦相手に決まる。前日、佐久長聖って打撃は良いけど守りがもひとつなチームで決勝では5点差をひっくり返しての優勝、ってガシに滅茶苦茶よく似たチームカラーの学校やなー、という話を友人としていたところだったのでちょっとビックリした。さっ、対戦相手も決まった、(負けたけど)頑張れ!と〜ざん健児!!

しっかし、相手の佐久長聖さんって何かいっつもナイターで試合している様な気がする...。


2002年08月02日(金) ミラクルが今ここに結実!!東山が甲子園切符掴む(1)

第84回全国高等学校野球選手権京都大会決勝。もうここ西京極総合運動公園野球場で行われる今シーズンの高校野球は今日の1試合のみ。この優勝戦を制し、京都の頂点に立って大会最後の校歌を歌うのは、初の甲子園切符を是が非でも掴みたい立命館宇治高校か、それとも緒戦の5点差大逆転からの勢いに乗ってノーシードから93年春以来の甲子園を目指す東山高校か――。泣いても笑っても甲子園まであとひとつ、頂上決戦の時を迎える。

この試合、はっきり言ってしまえば、大関クラスと幕内力士の対戦である。圧倒的な強さで2年連続決勝の舞台に進んできた立宇治に、ここまでミラクルで勝ち上がってきた東山が挑むという格好になる。番付通りの結果ならば、強力打線と好投手を複数擁し守備も堅い立宇治が圧勝するだろう。ただ、私はこの試合は何となく東山が勝利を収めるような気がしていた。その最大の理由は「接戦」の有無。西城陽・宮津・外大西・立命館・福成美、と実力のあるチームとの大乱戦に勝利し続けて波に乗る東山に対し、立宇治の方は優勝候補の大谷・京都学園が勝手にコケた事もあって準決勝まで対戦した相手はすべて公立校。少し語弊があるかもしれないが、かなり楽に決勝進出を決めている。準決勝の成美の惜敗をみても、夏の本番で接戦経験が殆どない状態で場数を踏んだ相手と対戦するというのは少し不安が残る。加えて今年の東山はただ勢いだけでここまで来たように思われているが、ここまでの全試合を9点以上取っている攻撃型のチームであり、如何に好投手を何枚も持っている立宇治といえども、多少の失点は避けられないだろう。そして、何よりも今の東山は全然負ける気がしない(まぁ、3年前のミラクルの時もそんな感じやったけれども決勝で福商に大敗してましたなぁ...)。絶対に何かが憑いているに違いないっ!!さあ、おいらの予感は当たるのか否か。正午、両校選手がそれぞれの夢を成就させるべくいよいよ2002年夏のファイナルゲームが今その幕を落とす。

東山の先発は背番号10を付けた2年生の木村くん。他の投手陣と同様に球威こそないものの、丁寧且つ粘り強いピッチングで相手を押さえ込んでいくピッチャーだ。この木村くんが如何に破壊力のある宇治打線を最小点に抑えてエースの関くんに繋ぐかが勝負の分かれ目になるだろう。1回表、二死からランナーを二人背負い込むが何とか無失点に抑える。そしてその裏に東山が難なく先制。ありゃ、“逆転の東山”が先に点を取っちゃったぞ、こっからどういう展開になっていくんだ、この試合?!


2002年08月01日(木) ミラクルが今ここに結実!!東山が甲子園切符掴む(2)

意外とも言える東山の先制。そして3回裏にもランナーを進め、5番渡辺くんがスクイズ失敗の後それを帳消しにするタイムリーを放って2−0。うーん、いつも追う立場だったチームが追われる側に回ると途端に浮き足立って大量失点を呼び込んだりするんだよなぁ、等と思っていたら直後の4回表に増田くんのタイムリーで宇治が同点に追いつく。福井からわざわざ宇治まで野球留学に来ているらしい(立宇治は寮が整備されているので遠隔地は少ないながら近隣府県からやってくる有望選手が割と多い)増田くんは投げている時も打席に入ってる時も成美の安達くんと同様に負けん気の強そうな闘志向きだしの表情をしている。失点を自らのバットで打ち消した事だし、もう1点もやるもんか!!ってな感じでマウンドに向かわれたら東山サイドとしては厄介やろなぁ、と思っていたら増田くんはそのままベンチに引っ込んでしまった。どうやら貝塚監督は石橋を叩く3イニングづつの継投で東山打線を封じ込んで甲子園に行く、という腹づもりのようだ。

で、続いてマウンドに上がったのは2年生の北村くん。26日分の雑記でも少し触れたが、本当に去年より一回りも二回りも成長している。去年は平安打線に打ち込まれたが、投球練習を見ているだけでも今年の彼を打ち崩すのは至難の業に思えてくる。が、勢いに乗ると〜ざん打線は北村くんをあっさり打ち込んだ。相手外野のミスから1点勝ち越すと、続く5回にはヒットで出塁した那谷くんを3番野口くんがきっちり送り、4番梅田くんがフェンス直撃のツーベースを放ってもう1点。少し真っ直ぐに頼りがちの感は否めなかったが、球威は抜群で決して北村くんの投球は悪いものではなかった。ここは打ち負けなかった相手打線を素直に称えるべきだろう。

6回表、その北村くんの代打に入った仲濱くんが1点を返し、試合は4−3というスコアいよいよ終盤戦を迎える。宇治はそれまでセンターを守っていた高橋くんをマウンドに投入。昨年まではエースナンバーを付けていた選手である。恐らくこの高橋くんで相手を0点に押さえ込んで最終盤にいよいよ背番号1を付けた黒田くんを送り込む算段なのだろう。好投手が4人もいるチームならではの作戦といえる。一方、絶対的な柱となる投手が存在しない東山としては、ここからどうやって1点のリードを守りきればいいのか頭を抱えるところである。

ただ、この日の木村くんの投球は冴え渡っていた。再三ピンチを迎えるも、カーブとスライダーを中心とした組み立てで常にストライクを先行させ、切れ目のない相手打線にフライを連発させた。しかし酷暑の中での投球はどんどん彼を疲弊させていく。いいピッチングをすればする程、どの時点で関くんにマウンドを託せばいいのか――継投期を選手の自主性に任せている山崎監督としては気が気でならないだろう。


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