| 2003年02月26日(水) |
All kinds of weather |
購読しているメルマガ、「JMM」に時々、extra editionとして、読者からの投稿が掲載される。今日送られてきたのがまさにそれで、投稿者はパリ10大学の大学院生。
イラク開戦を睨んだ状況下での、ラクロを引用しながらの鋭い指摘だった。 アメリカもフランスも、その自己愛、故に苦しんでいる、と。(フランスでは日本では報道されていないアフリカの事で悩んでいる状況)
ラクロの書いた「危険な関係」という小説は、暴力のない神経戦による人間関係のパワーゲームを描いている。今の状況がまさにそれだ、というわけだ。
そして自己愛と恐怖が結びついた時、恐るべき暴力の発動に至る、という指摘はまさにそのとおりだと思った。 曰く 『仮面に彩られたシニカルな自己愛の世界が、実際にはどれほどの恐怖によって支えられているか』…と。
そして、今の状況は哲学的な解析よりも、この小説家の考えのほうが的を得ている、と。 『偽善の仮面の横行する世間で、暴力なきパワーゲームを勝ちぬくには、自己に対する幻想をもっとも少なく持つものだ』 『開戦前夜、平和に向けて必要なのはこのような自己を相対化する作業だ』と。 アメリカでは…果たしてどうか。
ところで、まさに、今、日本で進行しいている北朝鮮に対する一連の報道にたいしてもそうだと思う。ぼくらは完全にリードされだしている。 いい悪いと、暴力への姿勢のありかがないまぜにされ、歴史と世界がどんどん目隠しされていく。 自己愛に溺れてはいけない。自分を大事にする、ということとは相容れないものだ。
そんな気がします。 誰もが「戦場のピアニスト」を見るべきかもしれません。
今日のジャズ。 All kind of weather、レッド・ガーランドの1958年のアルバム。ベースにポール・チェンバース、ドラムにアート・テイラー。 全曲、天気や季節のタイトル。 アメリカの肥大化した自己愛は大嫌いですが、ジャズは好きです。 それが「わたし」です。
|