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2003年07月05日(土) 発展過剰国、日本

今年の情報通信白書 を読んでいて思った。
日本は「発展過剰国」である。

はってんかじょうこく【発展過剰国】
{名詞}ある特定の部分が異常発展、進化を遂げた国、あるいは地域。オクノ総研総裁による造語。
英:Over Developed Country, Area 英略:ODCA
反意語:発展途上国
類義語:先進国

日本は奇妙な方向に発展を遂げた。
ケータイ、アニメ、ゲーム。
今や日本はプロジェクトX的な製造業の国ではない。

かと言って、日本はいわゆる第三次産業であるサービス業や情報産業の国でもない。
第二次産業と第三次産業のクロスオーバー。
ハードウエアとソフトウエア、コンテンツ、サービスが一体化し、独特のカルチャーを生み出した。

カラオケ、回転寿司、カプセルホテル、etc。
日本発のカルチャーは多い。
日本人はとてつもなくクリエイティブな人種だと思う。

世界中見渡しても、電車のなかで何人もの人間が携帯をイジっているような国は日本以外にはない。
携帯をイジっていない人間は、PDA、ノートパソコン、ゲームボーイ。
電車のなかを見渡すと、多くの人間が電子機器に向かっている。

ある意味、SF。

日本はモノカルチャー国家だ。
モノカルチャーの日本はひとつの方向性が定まると、とどまることなくどこまでも突っ走る。
どこまでもどこまでも。
日本を単一民族国家だなどと言うと、左巻きの人に叱られるが、民族的には単一ではないとしても、文化的には単一である。
「個性的」な同じ格好をしたガキども。
同じTV番組を見て、同じ音楽を聴いて、同じ映画を見て、同じブランドの服を買って。電車の一両のなかに一体何人がエルメスのフール・トゥをさげているか?

日本は「発展過剰国」だ。
モノカルチャーの日本は独自にグロテスクに進化を遂げた。
モノカルチャーであれば、進化は一直線だ。
加速度を増しながら進化する。
過剰なまでに進化する。
進化したカルチャーは消費され、あっという間に捨てられる。

日本って、発展過剰国だな、と思う。
決して成熟しない。
でも、この過剰さが日本のチカラでもある。

■「IT産業、日本が先導役に」情報通信白書、自信見せる
http://www.asahi.com/business/update/0704/064.html
■総務省 情報通信白書
http://www.johotsusintokei.soumu.go.jp/whitepaper/ja/cover/index.htm




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