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2003年04月04日(金) コンサルタントの守秘義務

今日、あるパーティーに出席したら、出席者のいろんな人から言われた。
「あれだけの大ネタがあるのに、守秘義務があるから書けなくてつらいねえ」」
オクノ総研を見てくださっている方々が、僕が大ネタについて書いていない事を気遣ってくださった発言だ。

実は僕は最近のある経済ニュースのインサイダーである。
仕事として直接関わっていた。
あるニュースがきっかけで株式市場が大荒れになり、日経新聞やビジネス誌を賑わしている。
残念ながら、ここにはそれがどのニュースであるのかヒントすら書けない。
僕としては的外れな報道に対して、真実を書きたくてしょうががないのだけれど。
相変わらずジャーナリズムはアホだ。
ジャーナリストは機密情報にアクセスできるわけではないので、責めてはかわいそうなのだけれど。

コンサルタントには守秘義務がある。
僕達は機密保持契約を結んでから仕事に入る。
契約書には必ず機密情報を開示してもらうことを明記する。
そのせいで、インサイダー情報が得られても株を買えない。
クライアントの機密を守る事はコンサルタントとして絶対に譲れない一線だ。
僕もアホな事を書きまくっているように見えると思うけれど、ヤバい事は書かない。
最低限のモラルとして書くわけにはいかない。
職業倫理ってやつだ。

戦略コンサルタントの仕事はその名の通り、企業の戦略を作る事だ。
戦略を作るためにはクライアント企業の機密情報を知る必要がある。
クライアント企業の社内でもごく一部の役員しかが知らないような情報を開示してもらう。
僕達は機密情報を開示してもらえなければ、仕事にならない。
必然的に僕達は一般には絶対に知りえない企業の機密情報にアクセスすることになる。

コンサルタントは企業の機密情報を漏らしてはいけないのは当然ながら、自分のクライアントが誰であるかさえ、漏らせない。
僕が今現在、どのような仕事をしているのかについても一切漏らせない。

本当は書きたいネタは山ほどあるのですよ。
企業の裏事情とか、日本経済の裏事情とか。
でも仕事で知り得た情報はここには書けない。
残念ながら。

たまに、行間にとんでもない事が書いてあることもあるので、注意して読んでください。
よーく読んでいれば、とんでもない情報が埋め込まれていることがあります。
たぶん、注意して読んでいたとしても、気づく事はまずないと思うけれど。
気づかれたら、僕は守秘義務違反だからね。




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