99745..チェリー
今、取り巻く医療問題。
2008年05月19日(月)
大阪府の、重度障害者医療費削減における、署名について、文章の終わりに書いています。

長い文ですが…よろしければ、終わりまで読んで頂けたら、うれしいです!



今夜は、福祉ネットワークの番組を観ていました。

日本のセーフティネット がん医療 第1回 病院にいられない

と題して、現在の医療を取り巻く問題点を、現場に行き、取材されておりました。

在宅医療では、病院で、治療困難と判断された患者が、どんな状態にも関わらず、退院→在宅に追い出されています。

例えば、激しい痛みがあるまま、または、腸閉塞などの状態、吐血する可能性が高い状態→そのような、今までは、病院で診てきた病状の患者が、家で、かかりつけ医が対応しなければならない。

番組に出ておられた方は、かなり激しい痛みで、歩行も困難な状態で、退院されてきました。
病院では、薬を使っても、痛みを止められないからと、違った方法も考えてもらえずに、治療困難と判断。

幸いにも、在宅医の担当となられた先生の、疼痛薬のコントロールで、痛みは軽減され、入院中よりも、表情も柔らかくなられたそうです。

ですが、このように対応して下さる在宅医の先生との出会いは稀で、大半の患者は、病院から追い出されて、放置されているのが、現実だと。

また、がん治療拠点病院となった中核病院では、がん患者が殺到し、医師の勤務が激務に…。
国の医療費削減に向けての、新しい医療制度方針に合わせて、包括制度を導入しました。
診療報酬が、それまでの、出来高払いではなく、包括制となり、患者は短期入院となり、抗がん剤治療は、外来で行うことが、基準となった。

出来高払い→(治療費検査費などが、かかった分だけ診療報酬が病院側に払われる)

包括制度→(検査や治療や入院などにおける治療費が、実際にかかった費用に関わらず、一律化になる医療費制度。それが、入院して3日目〜7日目〜と、入院期間が長くなるにつれ、診療報酬が低くなるように設定されている。または、高い薬を使っても、診療報酬は、一律化されるため、病院側の費用の持ち出しとなる場合もある。)

体にカテーテルを入れて、24時間ポンプを使って、抗がん剤治療を受けてる患者さん。
それまでは、入院して、医療者が管理していたことを、自宅で、患者さん自身が行う必要が出てきた。

またがん拠点病院が近くになく、抗がん剤治療のために、副作用に辛い体を押して、片道2時間もかかり通院している患者さんもおられる。

ですが、医療的に、全ての患者さんに、外来で抗がん剤治療を…というわけにもいかず、やはり、病状的に、入院生活を必要とする場合もある。
その場合は、入院期間が長くなれば、また高い薬を使えば、病院側の持ち出し(赤字)となるが、命を診ている以上、せざるを得ない。


というような内容でした。



私自身も、MSの再発を繰り返して、パルス治療は、在宅で行うことになり、やがて入院はできなくなり、医師からは、急性期病院の役割を聞かされました。

医療費削減を打ち出して、医療を効率的に行うこと。
それは、患者や現場の医療者を追い込んでいる現実でもあると、感じさせられます。

もちろん、患者は家に帰ることを望んでいると思う。
しかし、在宅においての受け皿が、まだまだ少な過ぎるのが、現状です。

私は、「今年は入院しないこと!」を、毎年目標にしていました。
でも今は、いざとなれば入院を受け入れてもらえる病院(環境)があることに、感謝の気持ちさえ生まれました。

この厳しい医療制度の中、必要とされるのは、患者自身の体や心と両面の管理能力、または、自分が主となり医療を受けようとする、厳しさをも要求されるのかもしれない…と、自身の経験からは、感じたりします。

それは、まだ若い世代とも言える私だから、可能なのかもしれないなぁ…とも感じます。

病状や在宅の受け皿などの問題が解決していない中、病院からどんどん追い出されて、がん難民や医療難民が増えている現状…。


明日は、日本のセーフティネット がん医療 第2回 在宅で暮らせないが、放送されます。
明日夜20時〜NHK教育番組です。
よろしければ、ぜひご覧になって下さい。



NHK福祉ネットワーク

http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/

http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/info/0805/80520.html



そして、大阪府における重度障害者医療費助成制度の削減についてです。

現状は、自己負担1病院につき1回500円(2回まで)と定額払いで、同病院ならば、1ヶ月に1000円となっています。
これを、1割負担として、対象の範囲も縮小しようとしています。


これは現実に、重度障害をお持ちで、在宅で医療を受けながら暮らしている患者さんが困るということで、私のかかりつけの在宅クリニックでも、署名活動を行うことになりました。

大阪府医師会が中心となる、大阪府地域医療推進協議会が、署名活動をされています。

ネットで検索すると、他団体も、署名活動をされているようです。


このニュースについては、こちらです。

大阪府財政改革案、医療関係者も異論――橋下知事に「命削りかねない」 | 日経ネット関西版

http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news000087.html



まだまだ勉強不足な部分も多い中、私自身も、医療問題について勉強している毎日です。
また情報など、ぜひ教えて頂ければ、うれしく感じます。



では、今夜はとりあえず寝ま〜す。

おやすみなさいませ☆

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