日々の泡

2002年08月17日(土) 菊池寛「真珠夫人」

昨日の金曜、TSUTAYAにCDを返しに行きながら1Fの書店をぐるりと回る。
早くも真珠夫人が単行本になっているのに驚き手に取ると、これこそ紛れも無く菊池寛本人の原作であった。 こちらを読めばよかったと後悔することしきり。 ぱらぱらとページをめくっても例のTV番組を本にしたものよりも数段文学の薫り高い単語が並ぶ....と、書きつつも買わずに書店を出た。

今は17日 土曜の早朝。 あと1分で5時になる。

今日は友人とロマンスかーで藤沢に行く予定。 どの本を持っていこうかと悩む。 愛の論理と「不撓不屈」がよみかけ。 文学界を持っていきそうな予感。

と、書いているうちに思い立って数ページ残っていた「不撓不屈」を読む。飯塚毅という実在の税理士が「別段賞与」「出張旅費」をめぐり、自ら経営する会計事務所が企業に脱税を指導したと国税に訴えられたことをきっかけに様々な危機を乗り越えていくという筋書き。

しかし、帯にあったように国を相手に...という正々堂々とした戦いぶりとは思えなかったのは、2,3人の代議士の知己を得てとりなしを依頼したりする場面が随所にあったためだと思う。 妻や息子との関係もしっとりした人間関係を描き出そうとしている割には妙にぎくしゃくしているような型どおりのエピソードが続く。
第一この主人公の人間性にあまり魅力を感じなかった。
法の抜け穴を重箱の隅をつつくようなやり方で節税をしていくという姿勢が中小企業の味方であるというような記述には思わず首をかしげてしまう。

栃木の雲厳寺の住職が唯一この小説に潤いを与えていたように思う。この寺には十年ほど前に会社の同期旅行で訪れた事があり、懐かしかった。

特に別段賞与は 今現在会社でかなり頭を悩まされている賞与引当金の前身のようなもので、飯塚事件でもめたからこそ現在の法が確立されたそうだ。税法にもいろいろな歴史があることがわかったことはよかった。


17:39
今 ニュースを聞いたところによれば、かの正岡子規の地元松山はいま「俳句甲子園」の真っ最中らしい。主催者は商店街のようだが、高校生がグループ単位で俳句を作り、その良し悪しよりも弁護方法が評価の対象となるらしい。

なかなか面白い企画であると思った。今年は正岡子規の没後100年らしい。


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