かっしーのつぶやき
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| 2006年11月12日(日) |
相変らず空の底が突き抜けたような天気だ |
という標題は同じく夏目漱石の『坊っちゃん』の中の文章から。 東京から松山に来た新任教師の「坊っちゃん」が初めて迎えた、松山の朝の空の描写。
今日の日中は、本当にこの一文通りの松山の空でした。
●空の底が突き抜けたような
朝方こそ昨日の荒れた天気の名残の雲がまだ若干残っていましたが、日が高くなるにつれ空は高く高く晴れ上がりました。ただでさえ松山の空気はきれいなのに、昨夕の嵐によってさらに拭い去ったように澄んだ空気を通して坊っちゃんスタジアムに降り注ぐ陽射しは、まぶしいを通り越してまさに矢のように強く、痛いほど。11月の陽射しですらこれほどなら、真夏の日盛りの頃の陽射しにいたってはいったいどれほど強く降り注ぐことでしょう。この土地の人も風物も、みんなこの苛烈な自然の中で育まれてきたものなのだなあ、と改めて感慨深くなりつつ、もともと光線にとても弱い私は目を開けていることも苦しく、双眼鏡を覗いている時以外はずっとサングラスをかけ通しでした。
そんなヴィヴィッドな風と光の中、今日もやっぱり和気あいあいと、そしてしかるべき時はしびれるほど強く厳しく、トレーニングに励む東京ヤクルトスワローズの皆さんでありました。 練習開始してすぐくらいの捕球練習では、大きな声を出しながら明るい顔で走り回る選手のみんなが朝の光の中で本当にきらきらしていて、それをただ見ているだけでしみじみと幸せでした。
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…以下、練習の見学内容についてはtimutaんの日記がすんばらしく詳しいのでそちらをご参照下さい(おい)
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●ワンナウト一塁!
シートバッティングというものを、言葉は知っていましたが見るのは初めてでした。 シーズン中、公式戦でファンが見られる練習といえばせいぜいビジター球場でのバッティングと守備の練習くらいでしたから、実戦に近い形でのこの練習はとても興味深かったです。
選手の皆さんは本当に真剣でした。監督とのミーティング後にベンチに帰ってくる時の表情はとても引き締まった顔ばかり。こちらがスタンドに座ってのんびり見物してるのが申し訳なかった、というかもう、直視するのがちょっと怖いくらいに真剣な表情ばかりでした。プロなんだから当たり前なのだろうけど、それでもやっぱり、実際にごく間近にその姿を見ると、自然とこちらの気持ちも引き締まるような気がしました。
ベンチに入り際、ふとグラウンドを振り向いた米野選手の、その目が本当に鋭く据わっていて、驚きました。 普通にしていても眉根の深い険しい顔つきの彼のその目が更に切れ上がり、瞳はさながら研いだように澄んで見えて、ああ本当に野生の狼みたいだ、と素で思ってしまう、そんな目でした。
シーズン中、神宮球場での試合前の軽いアップ練習を見て素人目にわかることなんて、ほんのわずかのことでしかないんだとつくづく思いました。
●未来は僕等の手の中
午後の地元の子対象の少年野球教室は、ファンとしてもう至福の時間でした。
ちっちゃい身体でこけつまろびつ無我夢中で野球に向っている子供たちと、大きくなってもやっぱり野球が好きで好きで仕方がないお兄さんたちとが、青くて広い空の下、午後の金色の光の中、球場いっぱいに広がって、一つの球を追っています。 野球をやったこともない私が、それでも胸がいっぱいになるくらい、ああ野球っていいなあ、と思わずにいられないくらいの、それは何か、純粋なものだけが溢れている時間でした。
黄金の午後だ…
きっと月日は私が思うよりずっと早く過ぎ去っていくんだと思います。 今、グラウンドを走る彼らにとってはこの毎日がきっとそれぞれにかけがえのない記念日で、 今日この日も、またそのうちの大切な一日に違いないんだと思います。
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今回、秋季キャンプを見学して、選手の皆の本当に真摯な野球への姿勢に、とても素直に感銘を受けました。
誰もが、今日より明日、明日より明後日、日々成長するために、ただただ野球がうまくなりたくて、今日の自分を明日は超えたくて、そのことだけを考えてボールに向っているのです。 ただそれだけです。このキャンプの場には、それ以外の何もないのです。
当たり前なのだけど、そんな当たり前のことを改めてまっすぐに、見ている私の心にそのまま吹き込んでくれるような、そんな純粋なものがたくさん溢れていた秋季キャンプでした。
見に行って本当によかったと思います。
この二日間は私にとって、物理的な意味ではなく心象的な意味で選手をとても身近に感じられるようになった、そんなふうな、とても大切な時間になりました。
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【余談・松山旅行でおいしかったもの】
*行きがけに空港で買って球場で食べたみかんパン *道後温泉から上がってキュッと飲んだ道後ビール *道後温泉で食べた夜ごはん全て、中でも特に鰆のたたき *ホテルの部屋でナイトキャップに食べた一六タルト *帰りがけに空港で食べた念願の揚げたてじゃこ天
ピュアハートなふりして食べるべきものはキッチリ食べてきたのがバレバレです(笑) あ、でも鯛めし&鯛そうめんを試せなかったのは心残りでした。<他にないのか心残り
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