かっしーのつぶやき
DiaryINDEX|past|will
名作マンガ『摩利と新吾』持堂院高校第一桜豪寮寮歌の一節、「♪満桜散る豪々と」。 このフレーズがぴったりハマる程、毎年春が来ると街じゅうが桜の花の雲に埋め尽くされてしまう我が故郷です。
戦前、あたり一面をハゲ山にしてしまった某鉱山の煤煙対策として会社が植樹しまくった桜の木、その数約260万本(!)のうち、今でもその樹齢を保っているのはいったい何本なのかは定かでないですが、とにかくもう山のてっぺんから海辺まで街じゅうが桜・桜・桜だらけ、今日あたりはちょっと見回せばどこかに必ず満開の桜の梢が視界に入ってくるという、そういう豪奢極まりない街になります。
煙害に強い品種である大島桜に染井吉野を接ぎ木したと言われている我が故郷の桜たちは、東京のいわゆるソメイヨシノと比べるとその花びらにピンク色がとても強く、そして枝ごとにポンポンか綿菓子の如く丸くまとまって咲くのが特徴です。 さながら「お赤飯のおにぎりが枝に串団子になってる」とでも表現したくなるような咲き方、というよりむしろ実り方で、その姿はもはや「美しい」というよりどこからどう見ても 「おいしそう」。
大学の入学式の時、東京は九段下の神社や御濠の桜を見て「東京の桜って、なんて白くてたおやかなんだろう」とびっくりしたもんです。樹の一本一本が、みんな白い日傘を差した深窓の令嬢みたいに見えました。そのくらい、我が故郷の桜の姿はよく言えば健康的、悪く言えば田舎っぽくてドロくさい(笑)。ほっぺたが紅くて腕の太い田舎のおねえちゃんみたいです。でも、まあ、そこが愛らしくて、味わい深いところなのだけど。
というわけで、今年も、生まれ故郷で、満開の桜が見られました。
帰りがけ、夕方の光の中で振り返った桜並木は、田舎のおねえちゃんが「いやぁそっだら喜んでくれたんだらばはー、また来年も見に来たら良がっぺさ」と、にこにこ笑って手を振ってくれてるように見えました。
|