 |
 |
■■■
■■
■ お大事に
夕方そろそろ仕事を終えようかなと思ったとき、 女の子が薬局にやってきた。 後からお母さんが入ってきて、 こんにちは、と笑顔で挨拶される。
あれ?どこかで見たお方、と思ってちょっと考えて 次男の小学校当時の同級生のお母さんだと気が付いた。 みるとマタニティを着ている。 あれ?おめでたですか?と聞くとそうなんです、と 笑っておっしゃる。 それはよかったですね。。 お嬢さんを見るとにこにこ笑顔でとても元気そう。 本当によかったですね、と ひとごとながら泣きそうなくらい感激してしまった。
彼女は実は後妻さんで、 次男と同級生のお兄ちゃんとその妹は3年前くらいに 実のお母さんを胃がんで亡くしていた。 妹さんが幼稚園の頃に風邪から髄膜炎を起こし、 少し知恵遅れのようになってしまわれた。 それからお母さんの病状が悪化してしまわれて 亡くなられたのだった。 それからは高級官僚のお父さんが 保護者会も学校行事にも必ず出席していた。 お兄ちゃんはそれからは 精神的に不安定になっていることもあって お友達とやたらとケンカをしては怪我をさせたりと トラブルメーカーになってしまっていた。 お気の毒な反面、幸せになれるといいなと願っていた。 そしてお兄ちゃんが5年生頃のある日、 保護者会に見なれない方がいらしていて その方が彼女だったのだ。 それからお兄ちゃんもすっかり落ちついて優しい子になり、 担任の他にもう一人先生がついていないとならなかった妹さんも すっかり普通の女の子に成長されていった。 お兄ちゃんは私立の中学に入学して しばらくお会いする機会もなかったが、 お買い物かたがた元気な顔を見ることができて 本当にうれしかった。
どうぞお大事に。。 元気な赤ちゃんを見せてくださいね。
2002年10月25日(金)
|
|
 |