ディリー?闇鍋アラカルト
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2004年12月24日(金) 効かない風邪薬

きのう電車の中で拾った少年マガジンには、思いもかけないネタがあった。
「クニミツの政」という作品の中で医療ネタがあったのだ。
クニミツは風邪で40℃の熱を出している記者(佐和)と一緒に医者のもとを尋ねたのだが、医者は「風邪だから、帰って寝てれば良い。」と言って薬も出さない。
そこで、クニミツは「薬も出さないなんてどういう事だ。」と問うと「薬を出す必要がない、薬を出す事で却って病気の治りが悪くなるのだ。」と説明される。
この、闇鍋の読者なら、それがどういう意味か既に分かっているかも知れないが、世の大部分の人にとっては、当たり前ではないだろう。
ウィルスの侵入によって風邪を引くと、体は熱を産生しウィルスを押さえ込もうとする。ウィルスは熱に弱く、熱が上がる事によって、風邪のウィルスを撃退できるのだが、ここで、熱を下げてしまうと、風邪は長引く事になる。また、抗生物質はウィルスには無効だ。つまり、大抵の風邪薬は熱を下げる事で、高熱の苦しみを減らしはしても、実際には風邪を撃退する事には逆効果なのだ。抗生物質は腸内の善玉菌をも攻撃してしまい、腸内細菌叢をメタメタにする。抗生物質によっておなかの調子が悪くなるのはよくある事だ。

この闇鍋では高血圧やコレステロールを下げる薬剤が必要以上に投与され、それが健康の役に立っていないという事については既に書いているが、風邪でも同様の事が言える。
「クニミツの政」では佐和が「以前見た臨床記事で、普通の風邪薬を飲ませるグループと、漢方の風邪薬を飲ませるグループと、何も飲ませないで様子を見るグループとで風邪の経過を比較して統計を出してみた所、意外な事に一番早く治ったのが漢方のグループで、次は何も飲ませないグループ、一番風邪が長引いたのが風邪薬を飲ませたグループだったそうなの・・・」と語る。続けて「それって、大変なニュースだと思わない?だって、みんなが治ると思って普通に飲んでる物なのに、却って長引くなんてことが分かったら根本的に引っくり返っちゃうじゃない?なのにすごい小さい記事で、後のフォローもなくて、ちょっと気になっていたのよ・・」
この視点についても「優先順位」というタイトルで既に書いているhttp://www.enpitu.ne.jp/usr9/bin/day?id=99310&pg=20040929。
クニミツは言う「だったらなんでどこのお医者もこぞってきかねー風邪薬を苦しんでいる病人にわざわざ出したりするんだ?」
勿論、そんな現状が有るから、このサイトではそうではないあり方を力説しているのだが。
今週号は「次号!!この国の驚愕の実態にクニミツと佐和が迫る!」で結ばれているから、その内高血圧やコレステロールなども採り上げるかも・・・
この先の展開が楽しみだ。
しかし、いなっちがこのサイトに記事でUPしてもこのサイトを訪れる人は一日100人。少年マガジンを見る人は数百万人!影響力の大きさが違うなあ。


いなっち |MAILHomePage

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