rioshimanの日記
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| 2004年10月25日(月) |
サントリーニ島(3日目) |
サントリー二島の中心街フィラの町からイアに向かう途中に(飲涎の)天国のような場所がある。
 前回にこの島を訪れた時、私は無謀にもフィラからイアまで野を超え山を超えて自分の足で歩いて行った。バスで行けば1時間足らずで到着するのだが、確か4時間ぐらい掛かったと思う。これも途中にはどのような場所があるのか実際にこの目でみて確かめてみたいからだった。この方法は正解だった、というのもこの間にバスに乗って行けば決して知り得ない、恐らくこの島で一番素晴らしいだろう場所を知ったからだ。ギリシアの観光ポスターになっている景色もこの地域のものが多い。
お昼に次のホテルに引っ越しをした後、私はすぐさま前回にたどった道を再び歩いてこの印象的な場所を目指した。
フィラの繁華街を過ぎると途中道左脇は絶壁になっていて眼下に青々とした海が広がる。教会やレストランなども多く、観光客には絶好の散歩道となっている。通行人は時々会う人に挨拶をしながら景色を楽しみながら歩く。登り坂は段々ときつくなってゆく。各家々は思い思いにギリシアの壷やブーゲンビリア、セイヨウシャクナゲなど沢山の花で飾られていて通行人の目を楽しませてくれる。 この地域は街の騒音からも遠く離れていて他から邪魔が入らず、エーゲ海の輝きと時間の流れを純粋に味わうことが出来る。1ヶ月ぐらい何も考えないでここで過ごせればどんなにいいだろうと空想する。(いや、実現出来るかも知れない)

私はいつかこの場所を訪れた時に是非泊まってみたいホテルを歩きながらひとつづつチェックしてゆく。その数は両手の指で数えきれないぐらいで、この場所に建っているホテル全てが該当しそうだ。その中で最も開放的な一つのホテルの側でスケッチを始める。 間もなく11月になろうというこの時期、ホテルはもう恐らく営業していないだろう。まことにひっそりとしていた。客の気配は全くしていない。 しばらくして一人の中年男性がゆっくりと私の側を通り過ぎ、入口の柵を開けて中に入って行った。このホテルの経営者らしい。一旦受付らしい部屋に入って行ったのだが又外に出て来て私と平行してエーゲ海をじっと静かに眺めている。

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