rioshimanの日記
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| 2004年10月11日(月) |
パトモス島(5日目) |
パトモス最後の日。今日も再びホラに行き、今までとは違った描き方で少し冒険してみようかと思っていたが、まだこの地で行っていない地域もあり、同じ場所だけではつまらないとホテルとは港を挟んだ向こう反対側に何か良い所はないかと試しに行ってみた。 そちらは観光からは見放された船の修理場とか作業場があって、それを過ぎてずんずん進んで行くと、少し離れた寂しい場所に数軒の家があり、海側にこじんまりとした木桟や石で組まれた船着き場があった。背景の見上げるところには前日に行ったホラに聖ヨハネ修道院が見えているのでそこに構図を決めスケッチすることにした。 目の前の海には数艘の船やボートが浮かんでいるのだが、描いていると困ることに波の満ち引きによってあっという間にそれら船が回転する。今描いたばかりの向きが目を離している間にもう変わっている。だから私もその回転に合わせて船の構図が変わらないようにと身を動かして行く。 ともかくあたりが暗くなるまでそこで何とか頑張れやっと絵らしきものが出来た。
(スケッチの右上に見える建築物がホラに在るヨハネ修道院)
途中でマーケットで買物をし、ホテルに帰ると応接間にいたご主人から声を掛けられた。応接間に掛かっている大きな絵を見せられ、まだその絵はまだ未完成なのでその続きを描いてもらえないかと言うのである。絵を描いていた人はもう亡くなったそうだ。 絵は100号ぐらいあろうか。白黒だけで大間かに描かれ、構図の意図が見られ面白いがはっきり言ってあまり上手な絵とは言いがたい。左下が大きく空いていて明らかに未完成ということが分かる。 しかし私はこういうチャンスなら掴んでもいいなと思った。ホテルのご主人はとても良い方だし、このパトモス島と私との何かの繋がりが出来る。日本に帰ってからゆっくり考えてみようと思った。
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