rioshimanの日記
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| 2004年10月04日(月) |
リムノス島 〜 カリムノス島に出発(泊/船舶内) |
10:00 Room出発。家主は不在なので二世帯住宅でつながっているおばあさん宅に挨拶をして出る。
リムノス出航は 12:45。カリムノス到着は翌日の 04:50。乗船時間は実に約16時間。これはこの旅行で先にレスボス島など東エーゲ海の島を訪れるのに玄関口としてサモス島を選んでずっと北進して行き、今度は同じコースを引き返す形でずっと南に位置するドデカニサ諸島に行くからである。ギリシアの島を訪れることを頭の中でイメージしてみてそうしたかったので、北から南に並んだ島を順番に渡って来るということは積み木細工の組み立てでもなし、とてもそういう気分にはなれなかったからだ。秋になりだんだんと気温が下がってくるので、先に北に位置する島々を廻ろうという気持ちがあったこともその理由の一つだ。 長時間なので二人用キャビン(寝室)を取るが、今の時期なので一人専用として利用出来る。費用は交通費を含め約10,000円。
だが次の島への到着が非常に早朝なので、行動をどうしようかと心配していた。
時間稼ぎのため港近くのカフェ・バーで軽食をとり、フェリーポートには12時半ぐらいに着いた。だが周りには乗客らしき人影は全くなし。不安なのでしばらくしてやってきた荷物を積んでポートの端に停まっている軽自動車の窓に声をかけた。 「ロードス島に向かう船はここから出るのですよね」 「そうですよ」答えてくれたのは野菜を積んだ地元のご夫婦らしかった。 それでも定刻近くになると少しずつ乗客らしい顔がボツボツと現れ始めた。 それから首を長くして定刻12:45のフェリー到着を待つが船はなかなかやって来ない。12:50、13:00、13:10……。いったいどうなってるんだろう…。
待つのもくたびれかけた頃、海の遠くからそれらしいものがやっと近づいて来た。もう1時15分…、30分も遅れている!。
フェリー航行遅航の心配は徒労だった。大型船のこの航路は週に数便だが日本でいう生活荷便移動の全てを担っている。日本ではトラックや貨物列車等多くが陸便を支えているが、考えてみるとギリシアではその役を船が担っているのだ。大型フェリー運行の目的は荷物を運ぶのが第一、人間はその次についでに乗せているだけなのだ。各島で荷物満杯の貨車をトラック牽引車で引っ張りだし、港で待機している大型トラックの貨車と入れ替えをする。そこには総監督がいてその作業を書類を見ながら取り仕切っている。大変な作業だ。
今日はこの運行コースの年初日。各島には荷物を運びたい業者がわんさと詰めかけ、見ていても何時それらの入れ替え作業が終了し、フェリーが出港出来るのか予想もつかない。一つ島に横付けするごとに、どんどんと出港時間が予定より遅れて行く。
船は私がサモス島よりたどって来た島々をどんどん南下して行く。エーゲ海のパノラマを左右に眺めながら……。何と雄大な自然! 何と素晴らしい開放感!
だが真夜中走り続けているこの船が目的のカリムノス島に何時に到着するのか全く分からなくなってしまった。運行表には 04:50到着となっているがその時間になっても全くそのような気配はなかった。私は心配でキャビン(寝室)と船の出口あたりを行ったり来たり、最後にはキャビンから荷物を持ち出し、昇降口の側で島への到着を待った。
船が目的のカリムノス島にやっと着いたのは何と6時はとうに過ぎていた。あまりにも早朝に到着するので宿はどうなるのかと心配していた私には遅く到着したことが好都合に思えた。薄明かりになった港からホテルのある街の方へ荷物を転がせていると又も客引きに掴まってしまった。中年の男性だった。ホテルを探すのは大変だと感じていたので、部屋を見てから決めるということで彼の後について行くことにした。
'04ギリシア旅行マップ
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