「青空の卵」(坂木司著,東京創元社)
内容:探偵はひきこもりの鳥井、ワトソンは彼の唯一の友人である坂木、共依存する二人の地域密着型ミステリー小説。
Iサンからの借り物。
これが高校の文芸部の文集に載っていて、同級生の作品として読んだのなら凄いと思ったし「将来あんたは小説家になるかもね」くらいは言ったかもしれない。
つまり、小説家を目指すちょっとひねくれた、でも多感な女子高生が書きそうな題材とテンポと勢いで、女子高生が文集で書きそうなレベルの文体と話運びだった、と。
名前だけ見て作者は男だと思っていたのですが、文体を見る限り女?でなければ上遠野某のような乙女男か。 環境ホルモンにヤられて何か足りなくなった男なら書きそうな感じの。 別に作者の性別なんざどうでも良いちゃ良いんですけど、女だと言われればごく普通に納得します。が、乙女男の方がこの作品の端々に見える、決して悪い意味でない気色悪さとマッチしているし、男でこの文章が書ける方が貴重なので良い気がします。 女だと狙っているとしか思えない二人の関係も、男が書くなら天然で許せるし。
えーと、取り敢えず貶しているわけではありません。面白い、というわけではありませんが。 たた所々ムズ痒いというか、顎が外れるというか…。 同族嫌悪…違う、高校時代の自分…が、ちょっと夢見ていた道…、今となってはお子ちゃまらしい無知と無謀とロマンチシズムに満ちた場所を見せられて恥ずかしいというか。
文体がまず商業レベルでない拙さでしたが、こなれたか慣れたか、最後にはそれほど気にならなくなりました。 題材と展開が何というか…、うーん、本当に高校生が頑張って書いたっぽいなぁ。
つまらなかったわけでないですよ。 題材的にも斬新ではなかったけど唾棄するほどでもないし。
しかしどうしてこう、推理ものは作者のPNと“ワトソン”の名前が同じものが多いかなぁ。 語り部としてその世界に入るのに都合が良いってのはあるでしょうが、ある種の願望が見える気がして恥ずかしいですよ、こっちとしては。
全3作みたいなので続けて読んでみるつもり。
どうでも良いことですが、妊婦に優しくない人種No.1は「若い女」と聞いた事があります。 誰でも(私でも)なる=病気じゃない,身近すぎ&そうなった時の想像がまだ及ばない からかなとか思うんですが。
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