台所のすみっちょ...風子

 

 

乙女心。 - 2003年11月09日(日)

移動中、とある下町の駅の構内を歩いていたら、

カット1000円が売りのお店の前で、あーだこーだと

もめているふうの親子を発見。

母親と娘である。

いったいどうしたのか?と少し手前で歩く速度を

さりげなく落とし、ゆっくりと通りすがりすがりに、

聞いてみると、

その中身は

母「もういいじゃない、ここで切っちゃいなさいよ髪の毛!」

娘「え〜、だから嫌だよ!」

母「いいじゃない、安いんだし。1000円よ!時間もかからないし〜」

娘「もぉ〜〜、、絶対嫌だから!」

というものであった。


娘さんは、少し小太りで、長い髪はおさげ。制服の丈も短くも

長くもないといった正統派の女の子。

もちろん、ルーズソックスなどははいていない。

そう、どちらかというと「そこで切るということになんの支障があろうか?」

というぐらいの垢抜けなさ。

しかし、それを聞いて私は娘さんが少し気の毒になった。

何故なら、娘さんの弓形に細く整えられた眉に、

イマドキ ノ キレイナ ジョシコウコウセイ 二 ワタシモ ナリタイ・・・

というような、願望というか、女としての熱意みたいなものを

見たから。

もちろん1000円カットの店には、銀座で見かけるような

女性客が多いところもある。が、今日のそこはいつ通りかかっても、

客層はおじさんやおばさんばかりで、「平均年齢55歳」といった店。


二人を横目で見ながら、私は思わずにはいられなかった。

彼女のこの頑なな抵抗には、そこでカットしてもらうことの格好の

悪さより、”そこに入ったら若い女性としてもうおしまい”という気持ち

があるのだろう・・そしてなにより、なんの違和感もなく周りと同化している

自分の姿が、今、頭の中に鮮明に浮んでいるに違いない・・・と。

母親への反抗・・それは同時に自分への強い線引でもあるのだ。

「ティーンとして、私・・それでいいの・・?」といったような・・。



彼女の意図的に整えられた眉の意味を、その娘心を、

お母さんはもう少し考えてあげた方がいい。


おしまい。


...




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