台所のすみっちょ...風子

 

 

あわてんぼさん。 - 2003年02月07日(金)

今日、久しぶりに図書館に行ってみた。

本棚の前に立ち「ハテ?何冊借りれるんだっけ?」と

疑問に思って、隣りにいた係の女性に

「何冊までいいんでしたっけ?」と質問すると、

「ご自分が2週間の間に読める冊数でしたら何冊でも」

という答。

これは、びっくりだ。制限がなかったとは。

じゃあ、100冊借りても?

1000冊借りても?

おとがめナシ?

読めないけど。

などと考えながら6冊を借り、外に出て歩いていたら、

向こうの方から女の子がニコニコしながら

私の方へと走って来た。


女の子は4歳ぐらいで、両手に一冊ずつ絵本を持ち、

「返そ〜と!返そ〜と!」と言いながらニコニコしてて、

そんなにその本を手放すのが嬉しいのか?そんなにつまらなかったのか?

と私に思わせるほどのはしゃぎっぷりである。

小さい体に、ともすれば自分の体半分ぐらいの大きさの本を

両手に持ちながら、パタパタフラフラとバランス無く走る様子は、

まさにつつかれた”やじろべえ”といった感じで、

「絶対転ぶ!」と予感させるものがあったのだが、

するとその子、私と打ち合わせしていたかのように、

本当に見事に転んでしまった。

前のめりにパタっと。

が、その子は泣かなかった。

ビックリしたようではあったが、泣かなかった。

そして、ちゃんと自分で起きあがった。

あわてんぼさんは偉かった。


しかし、どうして子供はあんなふうに転ぶのか?

どうしていつも忙しないのか?

そういえば、私は悠々と、のっしのっしと歩いてる子供を見たことがない。

大抵はいつもパタパタしている。

パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ・・・。

まるで、大切なものを見つけ、気持ちがはやってしょうがないといった感じだ。



良く転ぶのはそれが子供にとって必要だからに違いない。

初めは、転んだという行為そのものに驚き、怖くなり、そして泣く。

一人では立ち上がれない。

でも、何回か転ぶうち「なぁ〜んだ、意外と平気じゃん」と度胸もつき、

次第に自分の力で起きあがるようになる。

きっと、そういうふうにして、大きくなってゆくのかもしんない。



大人はめったに転ばない。転ぶことも、転んだこともいつしか忘れる。

すると、そのうちつまずくことが怖くなる。

大人の方が弱虫だ。

たまには、あわてんぼさんになるのもいい。


おしまい。


...




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