台所のすみっちょ...風子

 

 

あっけなく蛾。 - 2002年11月27日(水)

少し前、友人から

「1980円でバトミントンセットを購入して
公園でやってみたら、いい汗かけた!ホントオススメだよ!」との

元気爆発メールが届いたので、

「今まで黙ってたけど、ハッキリ言ってバトミントンは大得意です!」

と返信してみた私。

もちろん、それで国体に出ましたとか県大会で優勝したというわけではない。

お遊びレベルでポ〜ンポ〜ン程度なのだが、自分に飛んで来たシャトルは

絶対落とすもんか!という恐ろしいまでの食いつき根性が私をいつも

勝利に導くのだ。

だいたい疲れることが何よりも嫌いで、日々冬眠したい、次に生まれ変わる時は

ナマケモノでお願いします、とさえ思ってる私とスポーツを結びつける人は

まずいない。


さらに打ち明けついでに言うと、私にはバトミントン以上に得意なスポーツ

がある。

それは、ボーリング。

学生の頃、なんだかんだと友人と通っていたら、いつの間にか192のスコアー

を出す”ボーリングの蝶”と化していたのだ。

往年の中山律子か?と思わせるような腕を身につけた私は、

アピールネタとしてそれを最大限活用したのは言うまでもない。

バイトや就職時の履歴書の特技欄には必ず「ボーリング、スコアー192!」と

書いたし、男性との出会いの場における沈黙のシーンでも

ボーリングネタで突破口を開く。

どれも今ひとつの反応をよそに、ひたすらそのネタで押せ押せ!の強引さ。


そんな私のボーリング人生、それが頂点に達したのは、旦那と社内恋愛をしていた

会社でのボーリング大会であった。

ゴロゴロと私の手から落ちる玉は狂うこと知らず。

終わってみればたまげた準優勝。

めでたくディズニーランドのチケットを獲得したのであった。

当時付き合ったばかりのからっきしボーリングべたの旦那を

引き連れて、悠々のディズニーランドツア〜。

「来てよかったね〜。楽しいね〜。」と旦那が言うたびに、

エヘヘンと胸をハトのようにのけぞらせ、

「ふふん・・それは誰のおかげ?」などと

自分を最大限アピールすることを忘れない私。

しまいには、それに苛立った旦那とケンカになる始末。

ふん!負けず嫌いめ。

で、それから数日が経ったある日、会社のエレベーターに

5、6人で乗ってた時のことである。

中での話題はもちろん先のボーリング大会。

なんたって私は準優勝の女。

その話題がでた瞬間から、またもや鼻が高くなり、エッヘン!と胸

がハトポッポのようにのけぞるのを抑えきれない。

どんな賛美が私に送られるのか!と思っていたら、可愛い後輩がひとこと。

「暗いスポーツがお得意なんですね」

「・・・・・・・・・・・・・。」

そして「じゃあ卓球も得意ですかぁ〜」

「・・・・・・・・・・・・・。」


それは、私の数少ない自慢ネタが一つ消えた瞬間、

ボーリングの蝶が暗い地味な蛾に変わった瞬間でもあった。

おしまい。



...




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