台所のすみっちょ...風子

 

 

はざま。 - 2002年11月19日(火)

うちのマンションの中庭。

一週間前から大きな穴が開いている。2つほど。

どのくらいの大きさか分かりやすく説明しとくと、

たて柴犬1匹×よこ柴犬2匹ぐらい。

結構デカイ。


閑静な中庭に突如出現した穴。

絶対ミステリーサークルではないので、

いったいどーしたことかと思っていたら昨日、その穴は小学生達の仕業だと

いうことを発見した。

ベランダから何気に中庭に目をやった拍子に、

彼らがその穴でゴルフをしていたのを目撃したのだ。

10メーターぐらい離れたところから、5年生ぐらいの男の子3人が

クラブもどきの棒きれで、さかんにその穴めがけてパットの練習をしている。

う〜〜ん、、、パットの練習なら、もっと穴は小さくても良かったじゃん。

そんな大きな穴でいくらやっても力は身につかないじゃん。

いやいや、そういう問題じゃない。

きれいに植えられてる中庭の芝生を剥ぎ、

土を掘って穴を作るという行為が問題だ。


しかも、その庭は高層マンション3棟に囲まれているから”中庭”。

なので、奥のマンションの住人の通り道にもなっている。

じいさんばあさんが、うっかり穴に落ちてしまったら大変なのでは?

夜、この庭で犬を散歩させてるご老人も多いことだし。

そう思うと、彼らの一人が玉を穴に入れるのを見ても、

ナイスイ〜〜ン!とキャディー気取で誉める気にはならない。

良識のある大人として「ちょっと〜あんた達〜」と、

この6階から怒鳴りたいぐらいであった。

だが・・、私はハタと考え直した。


思えば、都会のど真ん中に暮らす子供達。

遊びのネタを探すのは大変だ。

自由に駆け回れる空き地なんてなく、虫採りだって木登りだってできない。

芝生で整備された所に穴を掘るという行為は、悪いことかもしれないが、

子供なりに想像力を働かした結果なのでは?とも思えてくるのだ。

そういえば、小さい頃の私もカマキリの卵をお茶の缶いっぱいに集めておきながら

すっかりそれを忘れ、春になって家中をカマキリの子供だらけにしてしまったり、

人の家の百日草の花を全部、そう30本ぐらいを抜いてしまって

親が平謝りしに行ったとか、どんでもないことをやらかしたもんだ。

子供はいつもミラクル。


だからといって、そういう子供が悪い大人になるかと言えば

そんなこともないわけだし。

私も今はまっとうな大人だし。



人々が穴に次々と吸い込まれていく様子を想像しながら、

私は注意すべきかしないべきかの、その2つのはざまで揺れるのであった。


おしまい。


...




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