台所のすみっちょ...風子

 

 

サヨナラ 私。 - 2002年11月18日(月)

怒りっぽい私。涙もろい私。明るい私。ウジウジと考え込む私。

・・・・・。

いったいどれが本当の私なのか?と常々考えていたろころ、

自分が実はひじょーに威勢のいい”私”なのだということに気がついた。

それは、おとといの夜。

暖かく寝ることばかりを考え、そこらへんにあるものを適当に組み合わせて

着替え、数時間後、姿見に映った自分の姿を何かの拍子に

チラリと見たときのこと。

お腹の当たりまでしかない短いセーターに、下は黒いスパッツ。

そう、下半身丸々スパッツ状態のその姿は、まるでとび職の男衆。

あとは地下足袋さえ履けば、すぐにでも梯子に登って出初め式とかできそうな

勢いである。

ビックリして、早速旦那に確認してみた。

「ねえ、私って、てやんでぇ〜調じゃない?」

「そうだね、大工の源さんみたいだね」

・・・・的確な例えをありがとう。


なんてことだ・・。勢いがある、威勢がいい、というのは

一度しかない人生を後悔のないものにするという意味ではアリかもしれないが、

めったに一緒に過ごすことのない貴重な旦那との

時間においては如何なものか?

しかも、そんな恰好でウロウロする私も私だが、

それをごくごく自然にこの部屋の風景の一部として捉え、

何の疑問も驚きも持たないという旦那の方もどうだろう?

もはや女として見られていないのでは?と今更ながらやや不安になり、

そこらへんのところも確認してみようと、

「ねえねえ」と声を掛けかければ、

即座に「なぁ〜に源さん」と返される始末。

さすが、夫婦8年やってきただけのことはある。

まさに”あ・うん”の呼吸。

聞くまでもないのであった。


で、おととい以来、この家で私は”源さん”と呼ばれている。


さよなら、様々な自分。

さよなら、女の私。

何かを得れば何かを失う。

それが人生。


本当の自分を見つけた変わりに、私は女性として大切な何かを

失ったようであった。

くぅ〜、、、ちきしょうっ! てやんでいっ!

おしまい。


...




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