台所のすみっちょ...風子

 

 

終わらない「納豆を詰めて」ストーリー。 - 2002年11月01日(金)

うちの旦那のお母さんは、都内某所でちょっとした小料理屋をやっている。

カウンターだけのこぢんまりとした”おふくろの味”系のお店だ。

火曜日、そこにひょっこり顔を出したところ、義母に何か目新しい料理なぁ〜い?

と訪ねられた。

最近、店に出す料理がマンネリ気味らしい。

いやぁ〜、おかあさん、聞く人を間違ってやしませんか?

そう、思ってみたものの、ここで答えなかったら、

普段の手抜きがバレバレである。

勘ぐられる前に何か言わねば。

”攻撃は最大の防御なり”

なので、「そうですね〜〜」なんて、如何にもレパートリーは星の数ほどあって、

「今、その中からBESTなヤツを思いだし中!」みたいに装って時間を稼ぎ、

口を突いて出たメニューが、例の納豆油揚げ包み。

何日か前にこの日記で描いた。油揚げを袋状にし、そこに納豆をガンガン

詰めていった”納豆のおにぎり”みたいなヤツである。


お母さんは、いい人であった。

私が苦し紛れに口に出してしまったメニューのレシピにウンウン、なるほど〜

と頷きながら聞いてくれる。

彼女の素直な素振りに、咄嗟に「良い嫁を演じてしまえ〜」などと考えてしまった

自分が自分でくぅ〜〜、、憎たらしい。

だが、説明してる最中に私の心にモコモコとわき起こるイヤな予感。

本当に作っちゃったらどーしよう・・・と。

何故なら、あれはただの”納豆おにぎり”だったから。

慌てて作る時の心得「詰めすぎにはご用心」を付け加える私。

「お母さんどんどん納豆入っちゃうからさ〜、気をつけてね〜」

「あら、そうなの?どのくらい納豆使ったの?2パックぐらい?」

その言葉を聞いて義母がサラリと聞き返す。

「・・・・・・・・・・・う、うん、、まあ、そんな感じだった・・。」

言えない、、言えなかったのであった。

納豆をその倍使ったなんて・・・。

納豆の油揚げ包み、、できた個数が7個。

納豆4パック。旦那はは4つ食べたからその分量は約2パック半。

そう、可愛いあなたの息子に一度に2パック半も納豆を食わせたなんて・・。

嫁、姑の間では、口が裂けても言っちゃーならない。

義母の娘として、嫁としてようやく8年。まだまだ先は長いのである。


そして、2日後の昨日。

メールを開くと、いつもこの日記を読んでくれる名古屋の友人から

メールが届いていた。

そこには、油揚げと納豆をジョイントさせた料理は彼女の家でも、

定番のメニューだが、油揚げに詰めるのではなく、

表面を焦げ目がつくまで焼いて、その上に納豆を乗せるのだ、

ということが書かかれてあった。

そして、この作り方だと、1パックですむよ!とも・・。

文字を追って幾たびにボロボロと目に張り付いていた

うろこが落ちてゆく思いであった。

そうか!どうして今まで気がつかなかったのか!?

詰めて辛いなら乗せればいい!

まさに、発想の転換!

作られてしまう前に、一刻も早く、義母のところへ行きこっちの方が良いかも、

と訂正しなければ・・・しかもさりげなく。

だって、結局は私の料理ベタがバレてしまう。



明日?あさって?いつが良いのか、そしてどうやってその話を切り出すのか?

全てのことにタイミングを思案する私なのであった。


おしまい。







...




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