今日もガサゴソ
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2004年07月08日(木) 金の鳥

中学の時、父の実家に遊びに行ったら
ボタン屋の伯父と伯母が何やら騒動しているのです。

伯父は座敷のところかまわず
T字の棒を立てており、
伯母はスイカやらカボチャやらの種を洗って
新聞紙に並べて干してみたり
ひまわりの種を剥いているのです。

何かと思ったら
黄色のセキセイインコが迷い込んできたとかで
伯父と伯母が持てあまし気味の愛情を炸裂させて
お世話に勤しんでいるのでありました。

鳥かごに入れたら
一日中、金網を噛んで外に出たがるので
かわいそうになって
座敷で放し飼いにすることにしたとかで
もう一人の伯母と祖母が
冷ややかに
フンをされそうなところに
新聞紙を広げてまわっているのでありました。

ひまわりを剥きながら
伯母が言うには、
丁度、初めての小説を書き上げたところで
タイトルが「金の鳥」というのだそうで
黄色のセキセイインコが迷い込んできたのも
何やら縁起が良い気がして、というのです。

父の実家では、伯父がよく、ペットを飼っていました。
庭の小さな池で金魚を飼っていたり
アルマイトの洗面器で亀を飼っていたこともありました。
すぐペット屋に戻したようでしたが
猿を置いていたこともありました。
私にしてみれば
面白みの少ないペットばかりだなぁという印象でしたが
セキセイインコとなると
飛び回るさえずるイタズラをする、
それはそれはめまぐるしく
伯父伯母が振り回される様子はおかしくてたまりませんでした。

次に遊びに行ったときには
セキセイインコはいませんでした。
来たときと同じように
窓からぱたぱたと飛んでいったそうです。

伯母の処女小説も、某出版社から返されたとかで
寂しげな伯父伯母なのでありました。


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