今日もガサゴソ
INDEX|戻る|進む
| 2004年03月02日(火) |
えりちゃんのこと 2 |
母の話では えりちゃんは当時お向かいに住んでいた おばさんの姪だったのだそうです。
10歳くらいの時に父親と死別して 叔母の家に預けられた、ということだったようでした。
お向かいには私より4歳年上の男の子がいました。 おばさんは妊娠中毒症の激しい人で まさに命懸けで一人の子供を出産して 第二子はとても望めなかったそうです。 私はとても可愛がってもらい 養女にもらい受けたいと真剣に頼まれたとのことでした。
もう一人子供が欲しい、と切実に願う家であっても 仕送りが滞りがちな 姪のお世話はまた別の苦労があったのか えりちゃんはとても寂しい思いをしたようでした。
おばちゃんはヨウちゃんばかり可愛がるんだよと 控えめに訴えるえりちゃんに かけてあげる言葉がなかったと 母はいうのです。
いろいろあって、えりちゃんは 父方の伯父の家に引き取られたということでした。 そのあたりの経緯がとても哀しいものであったので あまりえりちゃんの話をしたくなかったということのようでした。
えりちゃんはとても優秀で 短大をでたあと農協にお勤めして そこで知り合ったかたと結婚したのだそうです。
おじさんのお葬式の時に 東京にすんでいる長男のヨウちゃんにかわって お葬式の段取りをてきぱきとこなしていたのが えりちゃんのご主人でした。 気配りのある優しそうな方で えりちゃんは大学生の二人の子供とともに とても安定した暮らしを営んでいる様子でした。
いまでも えりちゃんは寂しかった子供の頃を思い出して 泣いてしまうんだな。
なかなか子供に恵まれなかった私は その頃、子供を預からせてもらうことを考えていました。 でも、両親と一緒にいられないという悲しみを抱えた 子供の欠落感をしっかりと受けとめてあげる覚悟はあるのか? 号泣するえりちゃんが 生半可なことではいけないよと 教えてくれたような気がしたのでした。
|