今日もガサゴソ
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2004年03月03日(水) 箱のはなし

夜、といっても明け方になるのだけれど
静かに横になって
眠りが訪れるまで本を読みます。

初めて読む本よりも
繰り返し読んでいる本の方が
ちょっと安心だったりして
ゆっくりゆっくり
読み進めます。

近ごろは、旅の話が面白いかな。

指輪物語(トールキン)
ルーカス・クラナッハの飼い主は旅が好き(山本容子)
印度放浪(藤原新也)
モロッコへ行こう(池田あきこ)
カザルスへの旅(伊勢英子)

それから一番大好きなのが
スタインベックの「チャーリーとの旅」

老境に入ったスタインベックが小型のトラックを
大改造したキャンピングカーのロシナンテ号に乗り込んで
愛犬チャーリーと全米一周の旅に出ます。
真のアメリカに出会う旅に。
仰々しいことは一切なく、
(ロシナンテ号の装備は仰々しいかな?)
自らの肩書きを伏せて
道すがらの人々と緩やかにつながりながら
テクテクとゆく旅。

スタインベックの小説は大好きです。
時々「エデンの東」の第一巻を取り出して
考え込みます。

冒頭の箱の話がとても深くて
考え込んでしまいます。


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パスカル・コヴィチへ

友よ。
君はいつか、木で何かの小さな像を刻んで持ってきてくれて
「なぜ僕にも何か作ってくれないのだ?」とそう言った。
何が欲しい。と僕が尋ねると、君は「箱」と、答えた。
「何に使う?」
「物を入れる」
「どんな物を?」
「君の持っている物を何でも」と、君は言った。
さて、これが、君に献呈するその箱だ。僕の持っているほとんど
すべてのものが中に入っているが、まだ一杯になってはいない。
苦悩も興奮も、この中に入っている。
快、不快、よこしまな思いもあれば、殊勝な心掛けもあり−−−
考案の楽しみ、そこばくの絶望、
言うにいわれぬ創造の喜びも入っている。
それから、それらすべての上に、僕が君に対して抱いている
感謝と愛情の全部が入っている。
それでも、まだ、箱は一杯にはなっていない。    ジョン

ジョン・スタインベック
「エデンの東 1」野崎孝訳(ハヤカワ文庫)


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