今日もガサゴソ
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2003年09月07日(日) 母が花を活ける 3

せっかくの機会なので
母に電話で取材をいたしました。


お花を習おうと思ったのは
「老後の楽しみ」のために何かを始めたかったから。
山らは遠ざかっていたし(母はアルピニストでした)
編み物やお裁縫ができたら
多分、お花は選ばなかったと思うな。

近所の奥さんで、息子さんを弘前大学にやって
暮らしの糧に家庭菜園の野菜を
行商していた人があったのね
スカートはいて、行商、くすくす
とても気さくで楽しい方で、
お野菜は笑ってしまうような
素人作りの貧相なものなのだけれど
お父さんも「買ってあげなさい」っていうの

その人が
「近所でお花を教えている方が、習う人を探している」って
教えてくれたの
ちっちゃなジャガイモも
「煮っ転がしに丁度良いおいもですよ」って
買って下さる先生だって聞いて
良さそうな先生だなって思って
それでホイホイ見学に行って
そのまま教えてもらうことにしたの

先生が「器なんておどんぶりだって良いのです」って
だから教材の他にはそれほどお金もかからなかったの
だんだんには目が肥えて
色々な器を持つようになったけれど
義理で買わなければならなかったり
というようなことは一切なかった

そういう先生の人柄にお父さんが惚れてしまって
良いから黙ってお世話になりなさいって
自分でも思いもしなかったほど
長続きしてね、8年、習ったの

師範のお免状を取るかどうか聞かれたときは
どうしようかなと思ったけれど
せっかくなので貰ったの
先生が健康上の都合で教えるのを辞めたがっているらしいと
聞いていたし

お稽古をね、始めると
本当に、何もかも忘れて
お花の世界にはいってしまうの
そんなに深々としたところにすっと入ってゆけるなんて
楽しくて楽しくて

一緒に習っていた人たちが
お稽古のあと、帰り道で
誰それさんが着ていたお洋服、だとか
あの人の指輪を見たか?なんておしゃべりするのが不思議で
だって、誰が何を着ていたかなんて覚えていないもの

オラは良い先生に恵まれて
可愛がって頂いて
そのあと組織には組み込まれず、生徒さんを取ることもなく
一人で庭の草木でお花を活けることをしてきたから
大変なことなんてひとつもなかった
組織に組み込まれてしまうと
どうしても人間関係や政治的な問題が出てきて
教授の看板を叩き割ってしまった、なんていうはなしを
聞いたこともあるよ
どんなお稽古ごとでもね
結局は人のつながりで、軋轢って出てくるよね

今は本当に老後になって
お庭の花で自給自足していて、
たまに本気で活けるとね
姉ちゃんが「あんたやっぱりうまいよね」って褒めてくれるの
こそばゆいけれど
姉ちゃんに褒められると嬉しい
オラはいっつも
ミソッカスでデギランズだったから(不出来な子供のこと)

素晴らしい先生に会えたから
今もこんなに嬉しく花を活けている
本当に老後の楽しみになったのさ、ね






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