いっしょくんの日記

 へ(* ̄ー ̄)> 
なんとなく 書くんで〜
なんとなく 読んで下さいね。

2002年09月30日(月)  日本語訳


 今夜は手話の講習会
 テキストは 今までの中間まとめです

 なにやらぶちりぶちりと細切れになった
 単語が並んでいます
 「私」「話す」「テーマ」・・・
 こんな具合

 これは 手話に表す単語です
 「私がこれからお話しするテーマは・・・」
 文章にすると・・・こうです

 てにをはのない手話を
 読み取って書くと 細切れになるというわけです
 今回のテキストには 一人の女性が
 子育て中に友達を作るのに
 自分の持っている 洋裁の資格が役立ったというような
 内容のものです

 「テーマ」「近所」「交流」「付き合い」「ついて」
 「お話」「あげる」「たい」「思う」です
 これを日本語文にすると
 「『近所づきあい』についてお話します」
 となるわけです
 細切れだけでも 伝わるものはありますが
 さてそれを文章にしなさいといわれると
 突然日本語がわからなくなってしまいます
 「テーマは 近所との交流や付き合いについて
  お話して差し上げたいと思います」
 こんな風にややこしいものが 1度浮かんでしまうと
 なかなかすっきりしたものにかえられなくなってしまうのです
 つくづく日本語の難しさを感じてしまいます
 お若い女性が「ぜんぜん意味わかんねぇ」
 という声が聞こえたりして・・・

 日本語の乱れが指摘される中
 話し言葉と書き言葉の違いが大きくなり
 若者には こういう作業が面倒なのでしょう

 日本語なのだから できる・・・
 と 思いがちですが
 手話を言葉に表したり
 言葉を手話にかえるということは
 まさに「通訳」と呼ぶにふさわしい行為です

 「交流」という言葉でも 何度も出てきたりすると
 それを「こうりゅう」という言葉ではいいあらわせなくなります
 「近所」「交流」とあっても「近所づきあい」です
 交流とは言いません
 「交流」「つきあい」「減る」というと
 「近所づきあいが減ってしまいました」・・・・です
 話の流れをつかむと 一つ一つの単語は訳されなくなっていきます
 似通った言葉や イメージするものから
 言葉を見つけなくてはなりません
 
 こんな一例からも 聞こえない人たちの文化って
 大切だと思うのです
 聞こえる私たちには わからない世界でイメージを作り
 インスピレーションで理解するのでしょう
 一語一語聞き取って噛み砕いて
 納得するのとは違います
 
 日本語を聞いて 英語に訳すのと同じように
 日本語を聞いて 手話にかえて訳す
 瞬時に頭の中で組みかえができて
 手が動く 言葉を組み立てる
 いったいどういう脳をしているのでしょう



 「てにをは」に 仲取り持たれ 口話法 言葉と言葉 優しく紡ぐ

   * てにをはが こんなに大切だとは 思いもしませんでした
    上手く文章が成り立つように 優しく優しく
    つなぎ合わせてくれていたのですね


 君の背に 手が届かぬと 知りながら 振り向く様を 心待ちにし

   * 聴覚障害の方を 遠く後方からお呼びしたいとき
    肩にも手が届かないし 声は届かないし
    そんな時は 思わず 「振り向いて
    お願いだから 気がついて」そんな気持ちを
    念じるように送るのです

 
      

 

 


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