三楽の仕事日記
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2006年06月09日(金) 四日市市大池中で飛びこみ授業

 4人のうち3人の教育実習生さんが今日で終了。朝の打ち合わせで挨拶あり。僕は「実習生の皆さんには一生懸命学ぼうとする姿、一生懸命に取り組もうとする姿を生徒の前で見せて欲しい。それが唯一あなたたちにできることだと話してあります。最後の1日、先生方はそういう視点で評価・指導をしてください」と2週間の指導を労いながら、最後のお願い。

 「昨年度の全生徒の出欠統計を知りたい」という声に対して「それならエディコムマネジャーで出ますよ」という応答あり。へえ、やっぱり便利なものだ。機能は全部知っているようで実は知らないことが多数。

 教育実習生さんの2つの授業観察。子どもの発言をつなぐ言葉がないのが惜しい。

 四日市の大池中へ車で向かう。途中、昼食をとりながら今日の授業のシミュレーション。ちょっぴり原稿書きも。

 大池中着。国語で飛びこみ授業をする伊藤さんも到着。簡単な打ち合わせをして、僕は2年5組へ。まず子どもの気持ちになって「あなたたちの気持ちはよく分かるよ。なぜ私たち5組と3組だけ残るのという気持ちでしょ。でもね、しかたないよ。そうなったのだから。他より1時間勉強が出来るぞとプラス思考をしてくださいね」と一言。ところで「プラス思考って分かる?」と聞いたら「前向き」という返答。このやりとりをきっかけにして、クラスの様子を聞いたり、担任や数学担当の先生のことを聞いたりしてコミュニケーションを図る。数学の山下先生はどんな先生という問いに「優しい先生です」と女の子。「山下先生は優しいと思う人は?」と聞くと、他に挙手なし。「そうか、山下先生はあなただけに優しいのだ」とつっこみ、笑いを増幅。これなら授業はやれるぞ!と手応えをつかんで授業開始。

 授業は「17段目の秘密」。やり慣れた授業とはいえ、これまでまったく同じ展開になったことは一度もない。子どもの言ったことを素直に受け入れ、それを元に展開をしようと肝に銘じて授業を進める。

 今日は忘れられない授業となった。一人の子どもの発言で授業が急展開をして、思いもよらないところまで進んでしまったからだ。

 あらかじめ考えていたことは、表をうめるごとに仮説を立て、その仮説を修正しながら数表の裏にある仕掛けを見つけ出そうという展開。ところが授業が半ばまで進んだところで、ある子どもが言い出したのだ。「2段目の数に17をかける。その数の一桁が17段目の数になっている!」と。この発言をどうしようか、とても迷った。出るのが早すぎる。このまま取り上げたら、授業は15分ほどを残して終わってしまうと思ったが、その子どもの発言をいい加減に扱うわけにはいかない。

 「今、あなたの言ってくれたことね。クラスの半数の人はおや?という顔、半数の人は何を言っているのかさっぱり分からないという顔つきだよ。もう一度、言ってくれるかい。みんなの方を向いて話してごらん。自分の発言でみんなの表情が変わるのを見ながら話してごらん」と指示。しっかりと話してくれた。教室中に「へえ〜、すごい!そうかあ」といった感嘆の声があがった。「あのね。女の子にあのような声を出させるなんて、なかなかできないよ。君はすごいよ」と誉めながら、さて、このあとの展開をどうしようかと頭の中はフル回転。

 「今、みんなはすごいって驚いたよね。彼が言ったことをプリントに書いてごらん。もちろん発言した君も自分の考えをあらためてプリントに書いてね。そして、みんなが書いたことを見て回ってきてよ。友だちのいいところを見つけてきてよ」と指示。子どもに机間指導をしてもらうことを考えたのだ。僕は、彼のあとから、赤ペンをもって○つけ法で見て回った。一人一人の取り組みを誉めながら、書かれた内容から次の展開を考えるためだ。

 机間指導をしてくれた子どもに「自分は書いていないなあ、いいことを書いたなあと思った人はいたかい?」と聞くと、なんと僕がぜひとも取り上げておきたいと思った子どもの名前を彼は言ったのだ!思わず、君は教師がやれるよ!と唸ってしまった。

 このように書いておきたいことがいっぱい生まれた、ずっと記憶に残る授業となった。一番驚いたのは授業後に担任から聞いた言葉だ。「先生、あの子どもですが、2時間目の授業中に寝ていて叱られ、給食後にも注意されたばかりなのです。あんなに活躍するなんてびっくりしました」。「へえ〜〜、いつもあのように積極的に活躍する子どもだと思いましたよ。とてもうれしいことです」。

 授業後は見ていただいた先生方と検討会。僕からまず投げかけ。「私が一番判断に迷ったシーンはどこだったと思われますか?」という問いかけから、授業をすぐにDVD再生して、その詳細を解説。次に「一番苦しんだシーンはどこだったと思われますか?」と問いかけて、その詳細を解説。授業再生をしてみると、自分の発問がぶれていることがよく分かった。「仮説の修正」という言葉が子どもたちには通じていない。苦しみを生み出したのは、やはり自分だった。あれやこれやで1時間15分の検討会終了。

 校長室で伊藤さんと互いに授業の様子を話す。一番学んだのは、やっぱり自分たち。こうした機会を作っていただいた四日市教育センターさんと大池中学校さんに感謝。附属中時代に隣同士で授業をしていた自分たちが、こうしたところでまた授業をするなんて。もちろん想像したことなど一度もない。これだけでもしっかりと記憶に残る1日となった。

 先日、日本教育新聞に掲載されたスキャンスナップを使ったデジタル仕事術の記事がアップされていた。岩手の佐藤さんがトップに掲載されていた。佐藤さんの凛々しい顔に比べて、僕の顔はなんとも疲れ切ったボケ写真。「いや、普段の表情ですよ」とつっこまれそうだけど。


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