全てフィクションです 【DRESS】 - 2002年12月11日(水)その後、僕がミユキちゃんの家を訪れても ミユキの母は僕を家に入れることは無かった。 そして、外で彼女らに会ったとしても、挨拶する事すら無くなった。 ミユキの母親は、自分の娘と僕とを遊ばせようとはしなかった。 しばらくするとミユキばかりではなく他の子供達やその母親達までもが、 僕に奇異の目を向けるようになっていた。 「僕が他の子供とは違う事」 が原因だという事は、小さい僕にも容易に理解できた。 しかしそれは僕のせいじゃない。 何も分からない僕をそんな姿にして世間を騙してきた母が悪いのだ。 僕が悪いわけじゃない。 なのに僕には友達が居なくなった。 僕は、理不尽さを感じていた。 が、服装など自分ではどうにもできない。 小さな子供が母親の買ってきた洋服以外のものを身に着けることなど 出来るはずも無い。 僕のタンスには赤やピンクの花模様がいっぱい。 白いレースやフリルのドレス。 ”男の子らしく生きる”事は望む。 だけど、 女の子である事を捨てれば もうあの花模様の洋服は着られないんだ・・・ -
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