全てフィクションです 【父との秘密】 - 2002年09月23日(月)所詮自分の欲望の事しか考えられない男と女。 自分の両親をそんな風に認識する事しか出来ず、 あたしは家を出る決心をした。 …いや、出て行かざるを得ないだろう。 多分、母は出て行って欲しいに違いない。 自分の子供をそんな風に思うだろうかと考える人も多いだろうが 母が時々あたしを別の女を見る目で見ていたのを知っている。 嫉妬されていたのかもしれない。 母から見れば、あたしは自分の夫を誘惑する女に見えたのかもしれない。 あたしには全然そんなつもりは無くても、 自分の夫が他の女に興味を抱くのは確かに面白い事じゃない。 家を出ると決めた数日後 あたしは自分の預金を確認した。 まだそれほど貯まっている訳ではないので、少し足りないかもしれない。 祖母に相談して、少し貸してもらった。 早速不動産へ行って小奇麗で自分一人でも払える額の部屋を探した。 年齢がまだ若いこともあり、オーナーが渋ったが 祖父母がそれなりに財産家であることから、 一緒について行って貰ってなんとか借りる事が出来た。 会社や"彼"との連絡の為に、電話線を引いた。 加入権が高いので半分諦めていたが、 会社の上司の知り合いの代理店の方が格安で引き受けてくれた。 引越しの方も、会社の人達が協力してくれて トラックまで用意してもらい、荷物も全て運んでくれた。 色々な人の好意に、あたしはとても嬉しかった。 がんばろう、と思った。 これからの自分の未来に、夢を持ち始めた頃だった。 -
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