...ねね

 

 全てフィクションです

【父との秘密】湯たんぽ - 2002年08月07日(水)

彼女は話し続けた。


高校に入ったころかなぁ。
彼氏がね、出来たのよ。
それで、キスしたり、・・・エッチしたりするわよね?
おじいちゃん、その頃には結構いい歳だったんだけど
その時には胸を触るくらいじゃ済まなくなってて。
下着の中に手を入れたりされて・・・
年寄りのくせに、まだやるの!って思ったわ。


ここでちょっとクスッと笑って、
彼女はまた真面目な顔つきで話した。


お母さんは、家の習慣だからって言って取り合ってくれないし
でも、自分には好きな人が居るわけじゃない?
彼以外に触られたくない、とか
彼に悪い、ってずっと思ってて。
隠し事をしてる事も嫌だったし、
ほかの男に触られてる自分も許せなかった。
でも、家に居る間は、逃れられない事だったの。

だから私、家を飛び出しちゃった。
それからずっとバイトして一人暮らししてる。
学校辞めちゃったから、その時の彼とはなんとなく別れちゃったけどさ
でも、今思えばそれで良かったのかも、とも思うのよ。

ああほら、あなたが泣くような事じゃないわよぉ。


気がつくと、あたしは涙を流しながら彼女の話を聴いていた。



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