図書館に予約本が来ているけれど、行きたくない。 読みたい本はまだで、他のだけ来てしまった。 取り置き期間は7日間。流してしまおうか・・・
とりあえず今日の予定リストから図書館は削除。
有り合わせで昼食を済ませて、 ようやく重い腰をあげて掃除を始めた。
休み休み、なんとか寝室を片付けて、 ワックス掛けの準備を整える。
乾燥に必要な時間は約10分。 寝室と廊下にワックスをして、 スーパーへ買い物へ行けばいいだろう。
でも、どうせだから、やはり図書館に行くか。
外に出た途端、あまりの日差しの強さに、 再び予定を翻したくなったけれど、 なんとなく図書館まで歩く。 背中を汗が伝う。
読みたい本が届いていない以上、 何か代わりのものを探さなくてはならない。 洋書の棚で迷いに迷って1冊を手にしてカウンターへ。 「予約の本もお願いします」と告げると、 ネット上ではまだ届いていないことになっていた本も一緒に手渡された。
結果的には、来てよかったんだな。
外に出て、早速歩きながら読み始める。 面白い。期待できそう。 慌てて読みたくはない。 落ち着いて読み進めたい。
ふと気付くと、周囲が見知らぬ風景になっていた。 振り返ると、図書館の角が見える。 曲がるべき道を行き過ぎてしまったようだった。
戻ろうか?
しかし戻ったところで、どこが正しい曲がり角か、 私にはわからないのだ。
引っ越してから、図書館までの新ルートを開拓したのだけれど、 イマイチよくわかっていない。
大体この辺りは古い街だから、 道が曲がり入り組んでいて、ほんと私には方向感覚がつかめない。
しばらく立ち止まったのち、 思うまま歩いてみることにした。
ちょうど左手に、日本最大の化粧品メーカーのラボが見えてきた。 前庭に均等に並んだ樹木が芸術的で静謐な雰囲気で、 西日の中に浮かぶ風景を眺めた。
うん、なんか、いい感じ。
そのまま歩き続けると、大規模マンションの工事現場に出た。 マンションのチラシなら、周辺の地図が載っているだろう。 もしもの保険としてチラシを1枚手にして、 でも開くことなく歩き続けた。
ほどなく川沿いにでて、 それは私の地理感覚ではあり得ないことだったので、 このまま家に帰れないのではないかという不安が一瞬よぎる。
でもまぁ。 最悪タクシー拾えばいいんだし。 地続きなんだから帰れるって。
川沿いに少し進むと、遊歩道の地図が出ていたので、確認。 確かにこのまま歩き続ければ帰れそう。 かなりの遠回りではあるけれども。
帰れる目処が立ったところで、 景色を堪能しながら歩く。
この遊歩道は、桜の時期しか訪れたこともない。 それももっと上流の方のみで、 下流のこちら側は来るのが初めて。
新鮮な景色が広がっていた。 すぐ横に人々の暮らしがあって、 なんだか切ない。
水面を見ながら、私は寂しい人なんだなぁと思う。
良くも悪くもなく、単なる事実。
仕方ないではないか。
1つ1つの選択は、正しかった。 ただ、それらの選択が総体として、 ”ここ”に導くものだと、誰が知っていただろう? そしてまた、わかっていたとして、 私は選択を変えただろうか?
そんなことは誰にもわかりっこない。
色々な名前のついたいくつもの橋を越えて、 ようやく最寄の橋にたどり着く。 この辺り一帯の地名の元となった橋へ。
とりあえず現実に戻ってきたなと感じる。 私のマンションが見える。 私が碇を下ろす場所。
私は誰にも迷惑かけずに一人で生きてると思ってるけど、 そんなの間違ってて、甘えてるだけなんだ。
私は本当にダメダメで、 でも、まだバランスを保ってる。 少なくとも、まだ、大丈夫。
もう少し強くなる努力は必要だと思うけれども。
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