学校に行っても、友人の死は夢のようで、「ただ休んでいるだけみたい」と娘は言った。友人は二葉の後ろの席だった。プリントを配っても、娘の列だけ1枚余って悲しかったと。
運動会のむかで競争でも一緒のグループだった。特別親しくしていなかったけど、結構話はしていたと言う。
入学式の日にその子のお母さんと話をしていたら、子供が来て、 「二葉ちゃんのお母さんだよ。二葉ちゃん知ってる?」とお母さんが聞くと、 「背が高くて優しそうな子でしょ?」 と言った言葉が私の心に焼き付いている。
私は今二葉のことだけを考えているわけにはいかなかった。
一生は後期の履修ができるかどうかの瀬戸際にいる。今日、受講料を払い、教科書を受け取りに行かなければならない日だった。案の定一生は起きなかった。眠くて起きられないのではなく、学校に行けないのだった。担任に電話すると今日行けないなら、月曜日の午前中でもいいと言われた。月曜日は今日より忙しいので、一生が行けない場合でも私が行くのは不可能だ。
なんとか一生の気持ちを盛り上げて、やっとのことで起こして車に乗せた。
そして帰って来てすぐに二葉を連れてお通夜に行くというスケジュールだった。
私はちゃんとお焼香をしたのだが、友人の顔は見なかった。お母さんが立って挨拶している顔を見たらたまらなくて涙でボロボロになった。お母さんとは先日会って話をしたばかりだった。言葉のかけようがなかった。
二葉は棺の中の友人の顔を見たと言う。眠っているような優しい顔だったと言っている。クラスの友達は全員来たらしい。そして明日も全員が告別式に参列すると言っている。私も二葉と一緒に行きお別れをするつもりだ。
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