| 2007年08月01日(水) |
「あるいは裏切りと言う名の犬」 |
2004年フランス 監督 オリヴィエ・マルシャル キャスト ダニエル・オートゥイユ ジェラール・ドパルデュー アンドレ・デュソリエ ヴァレリア・ゴリノ ロシュディ・ゼム
あぁ・・なんでしょう、やるせないほど・・ほんものっぽい。 監督さんは元警官だとか・・なるほど〜。
パリ警視庁。 かつて親友だった警視レオと同じく警視のドニ。 部下の信頼も厚く捜査にかける情熱も熱いレオに比べ、ドニは上昇志向の強い野心家。 かっての友情は影をひそめ・・ドニはレオを蹴落としてでも上の地位を欲している・・
ううーーーー!!って唸りたくなる・・ドニを演じるのはドパルデュー。やっぱり上手いから憎憎しいんですよね。 でもだからといってレオだけがクリーンかというとそうじゃなくって。 捜査のために彼が選んだ道が彼自身を追い込んでしまうわけだから。 なんだかねぇ・・やるせない世界だわ〜。 何が正しくて、何が間違っているのか。正義も悪も・・そんな一言の言葉だけじゃ表せない世界。 そんな世界に身を置く男達から最後の最後まで目が離せないのでした。
でも・・でもね。 私としては・・二人の友情を壊したのが・・一人の女性を巡ってという設定。 これだけがねぇ・・どうにも気に入らないわけなのですよね。 え?何故って? う〜ん、だってそういうもの?男の友情って。 もしかして私、男の友情に夢を見すぎてる?(苦笑) アラン・ドロンとチャールズ・ブロンソンの世界じゃなかったか・・(古過ぎです) 女性一人で崩れるような友情は本当の友情じゃない・・って言ってみたいのですけどねえ。 それにね・・映画の中ではドニが彼女をそんなに愛していたようには・・思えなかったから・・よけいにそう思えたのですけど。愛が憎しみに変わったのか・・
二人を巡る周りの警官達、上司、このあたりもしっかりと描かれていましたね。
「もう置いていかないで」 娘役は、オートゥイユの本当の娘さんだとか、似てましたね。 でも根っからの警官だと思うレオ、彼がどんな再出発をするのか・・よけいなお世話だけど気になったりします。
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