瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
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2007年05月01日(火) 「バルトの楽園」

2006年日本 監督 出目昌伸
キャスト 松平健  ブルーノ・ガンツ 高島礼子 阿部寛 國村隼 大後寿々花

1914年、第1次世界大戦が勃発。日本軍はドイツ軍の極東拠点地である中国・青島を攻略する。この戦いで捕虜となったドイツ兵4700人は、日本国内さまざなな俘虜収容所に振り分けられた。
その収容所で酷い扱いを受けていた捕虜たちは2年後、収容所の統合により徳島県鳴門市にある板東収容所へ移されたのだが、そこでは驚くような手厚い、暖かい環境に迎えられることになる・・。

実は去年の夏、徳島に作られた坂東収容所のロケ地を見学してきたのですよ。
ドイツ兵たちの住んでいた棟や、所長室、洗面所やパン製造棟なんかが映ると・・思わず「おお!!あそこ。見たね!」と家族で盛り上がったのでした。

実話が元になっているというこのお話、ドイツ兵も祖国のために戦った立派な志の兵であると尊重し、暖かく迎えた松江所長の人徳には心打たれるものがありました。
そしてそんな所長を育てた、不遇な場所に追いやられながらも、誇りを持って生きた父親の存在。こちらも印象的でした。
でも・・すごくいいお話なんだけど・・これがあまりにも「いい話」になりすぎて、それだけで終わってしまったというか。
ドイツ兵たちのエピソードや、坂東の人たちとのかかわりも、たくさんエピソードがありすぎて、そのどれもが中途半端に描かれてしまっていたように思います。
アベちゃん演じる将校は、どこで気持ちが変わったのか・・とか。
年若い、ガエル君似の可愛いドイツ兵君がいつのまに恋をしていたのか・・とか。
中身がしっかりと描かれずに、いいシーンだけを並べられてもいまひとつ、ピンとこないし、感動も沸いてこないと思うんです。
ドイツ将校に命の大切さを語る松江所長のシーンや、脱走したドイツ兵の手当てをする村の女性(市原悦子さんは上手い!)のシーンとか。じーんとくる箇所もいろいろあるし。
せっかく、素敵なエピソードがたくさんあるのに・・これはすごくもったいないと思いました。

楽しみにしていた第九の演奏も良かったんだけど・・がーーーん!!と響いてくるほどのものがもうひとつ足りないような感じ。前後のエピソードがあっさりしててそのまま演奏に入っちゃったせいなのかしら。
演奏はすごく上手いのに・・いや、上手すぎるのかも。
足りない楽器とかで演奏しているんだから・・途中でちょっとつまる・・ようなシーンを入れちゃあダメだったのかな。その方が人間味とか、リアルさとか・・そんなのが出てくると思います。

ドイツ兵さんたちは、なかなかに個性的なイケメンさん揃いだったんですよ(笑)もったいないなぁ・・。
いや、いいお話だったんですけどね・・だったんですけど。マツケンのバルト髭もそりゃあ立派だったんですけど(笑)







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