瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
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2007年04月30日(月) 「ブロークン フラワーズ」

2005年アメリカ 監督ジム・ジャームッシュ
キャスト ビル・マーレイ ジェフリー・ライト シャロン・ストーン フランセス・コンロイ ジェシカ・ラング ティルダ・スウィントン ジュリー・デルビークロエ・セヴィニー

コンピュータービジネスで一財産を築いたドン・ジョンストン。
かっては数多くの女性と浮名を流してきたらしい彼・・しかし現在の彼はジャージ姿でソファーに根をはやす・・あまりにも無気力な毎日。
そんな彼のもとに届いた1通のピンクの手紙。
そこに書かれた息子の存在を確かめるため、20年前の恋人達を訪ねる旅にドンはいやいや出かけるのだが・・・

ソファーにぼ〜〜〜と座ったジャージ姿のドン(ビル・マーレイ)からは、かってのドン・ファンぶりなんて想像できないんですけどねぇ(笑)
「エリザベスタウン」のクレアの強引さ(私は好きですけどね〜笑)に匹敵するくらいマメな隣人ウィンストンの旅マップ・・しかも旅音楽つきで(笑)

訪ねていく恋人達の豪華な顔ぶれ!!
そしてなんともいえないびみょ〜〜〜な雰囲気で毎回迎えられるんですよね。
差出人不明の手紙のピンクの封筒、ピンクの便箋、そして赤い文字・・ここから連想されるキーワードのピンク。
でも旅を続けるごとに彼女達と会うたびに、そこにはピンクのカラーが見え隠れするんですよね。
開けっぴろげな娘と暮らすローラ(シャロン・ストーン)のピンクのバスローブ。
不動産屋をするドーラ(フランセス・コンロイ)はピンクの名刺。
動物セラピストのカルメン(ジェシカ・ラング)はピンクのパンツを履いていて。
思わずドンを殴ったベニー(ティルダ・スウィントン)はピンクのタイプライターを持っていた・・
あ、でもそれを言うと・・最初に出て行った彼女(ジュリー・デルビー)はピンクのスーツを着てましたっけ。
このなんともいえないピンクの世界とビル・マーレイの情けない顔がアンバランスというか・・不思議な雰囲気を醸し出しているんですよ〜。
これがすごくイケメンだったりしたら・・このピンクがオカシナ方向に行っちゃうと思うんだけど、ビルの雰囲気がそれをいとおしい・・可笑しさで包んでくれてるような気がする。

それにしても女性達は、みんなすごく逞しかったですよね。昔からなのかしら・・それとも年月のさせること?
結局誰があの手紙を送ったのか、本当にドンの息子はいるのか・・それは最後まで明らかにされないんですけど・・なんだかそれもいいかなあ・・と思える雰囲気でした。
私的にはやっぱり隣のウィンストンは何か知ってるんじゃないかなあ・・と(笑)手紙を投函した時の手は・・女性っぽくなかったですよね?

過去への旅・・そこでドンが見たものは何だったんでしょう?彼が探しにいったものは見つからなかったけど・・・
「過去はかえられない。未来は変えてゆける・・だからやはり大切なのは現在」と。この言葉にはっとさせられ・・でも、これで綺麗にまとまるのかと思ったら・・そうではないところがこの監督さんらしい・・というべきでしょうか。

答えが見つからないのが人生かも・・とそんなことを思ったりしましたね〜。

私にも過去の恋人がピンクの花束持ってこないかなあ・・(笑)







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