| 2007年02月10日(土) |
「トランスアメリカ」 |
2005年アメリカ 監督ダンカン・タッカー キャスト フェリシティ・ホフマン ケヴィン・ゼガーズ フィオネラ・フラナガン エリザベス・ペーニャ バート・ヤング
男性としての器を捨て、完全に女性となる日を夢見るブリー。 ところが手術を目前に控えたある日、ブリーの元に逮捕された息子を引き取って欲しいという電話が届く。なんと!ブリーは知らなかったが彼には息子がいたのだ・・教会の職員と偽って息子を養父のもとに送り届けようとするブリーだが・・・
そういえば、彼女はいろんな賞を受賞してたんだった・・・と思い出したのは途中のこと。だってどうみても(女性になりたい)男性・・にしか見えないブリー!!男性が演じてる・・とばかり思って見てたのですよ!!フェリシティ・ホフマン、すごいですね。冒頭の発声シーン、着替えたり、お化粧したり・・立ち振る舞いにいたるまで・・どうみたって。 自分を偽ってきた過去を捨てるために手術を受けるブリーだけれども、本当の姿を息子には告げることが出来ない。 初めは突然の出会いに戸惑い、もちろん親としての自覚もないまましかたなくトビーと旅を続けるブリー。でも息子の悲しい傷を知り互いにいろんなことを体験してゆくうちに・・彼、いや、彼女の心に芽生えてゆく何か。 それを声高にではなく、大げさに感動的にではなく、ゆっくりと、そしてどこかちょっと可笑しささえ漂わせる・・見せ方が好きだな〜。 途中で素敵な男性に出会ったり(彼といる時の彼女はと〜っても素敵、パープルの服がなんて綺麗なんだろう、そしてインディアンハットをかぶせてもらった時のトビーの表情の可愛さ)、ブリーの家族と再会したりして・・。 ブリーのお母さん、そりゃあもう心が狭くて絶対自分は間違ってない・・と思ってて・・と「もう!!」って思うような人なんだけど。でも自分の息子が「女性」だと言い出したら、そんなに快く受け容れられる人ってきっとそんなにいないんじゃないかって思う。そんな受け容れようとしないお母さんだけど、でもブリーをかばおうとするシーンがあるのね・・頭では受け容れられないけど・・でもとっさに出たその行為、思わずはっ・・としましたよ。
息子トビーを演じるケヴィン・ゼガーズは噂どおり(笑)と〜〜ってもハンサムでしたね。ちょっとリバーを思い出す、面差し。 大胆なシーンもあって・・ドキドキしたり。
ブリーがいつ、どんな風に息子に真実を告げるんだろう・・って思っていたら。あのトビーの告白でしたからねぇ・・あれにはビックリしましたね。 そして念願かなって・・の手術の成功だったのに・・ブリーの流す涙。あの泣きかたには・・まいった〜(涙)だって・・鼻水?よだれ・・・たれてますもん・・でも・・こっちまで泣けました、思わず。
ラストの二人の再会、ちょっと照れた風な、でもお互いなんだかとっても嬉しそうな。 感動の再会です〜〜!!っていうんじゃない、あの雰囲気が嬉しかった。 普通の親はテーブルに足をのっける息子を注意できなくても、ゲイムービーに出るのは非難するのだ、きっと。そう思う。 でもそうじゃない。そうじゃない・・のがブリーで。それが彼女で。そしてトビーの(今は)母親。 いつの日か、二人があの男性の元をまた訪れる、そんな旅がまた出来たらいいね・・そう願わずにはいられない。
最後にこの主題歌、これがすごく良かったので載せときますね。まさにこのとおり。 行き先なんて知らないわ 道のある限り前に進むだけ ただの旅では終わらない 私というパズルを完成させるため 歌に出てくる旅人のように 自分の居場所を必死で探してる それはどこ?本当に見つかるの? でも今はただ旅を続けるだけ
疑問は山ほど 答えはほんの少し でもいつかは真実を見つけたい 今は十字架にかけられてるけど 復活したら新しい私になるの 神は理由があって私を創られた 贖罪の方法は人それぞれだから 神よ私を見守ってください 何度も転びながら私は歩き続ける 今はただ旅を続けるだけ・・
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