2005年日本 監督源孝志 キャスト 豊川悦司 田口トモロヲ 原田知世 吉川晃司 寺島しのぶ 井川遥 阿部力 本郷奏多 香椎由宇 田畑智子 淡島千影 宇津井健
首都圏全域が突然の停電に見舞われた夜は、 イルミネーションに彩られ、どの夜よりも華やかであるはずのクリスマスイブ。 12人の男女が、暗闇に沈んだ東京でどんな夜を過ごし、朝を迎えたのか・・
大停電という非日常的な夜はどこかファンタジーのような雰囲気を醸していて、いつだって雰囲気に弱い私のこと(笑)とても気に入りましたよ。 明るい光の下ではさらしたくない、心のうちや本当の思い、そういうものが暗闇の中ではなぜか打ち明けられる・・そういうのって分かるような気がします。 去年の夏、台風のせいで浸水にあい、取り残された暗い職場で(水に漬からないよう)台の上に座りながらいろいろな話をしたことがあったのだけど、あの時誰かが何か打ち明け話を始めてもきっと驚かなかっただろうなあ・・と今でも思いますよ(でも、きっとその後夜が明けたら恥ずかしい思いがするんだろうなあ・・夢から覚めたようで・・ね)
登場人物たちがお互いにいろんな風に関係してたり、出会ったり・・。群像劇としても楽しめました。 ただ田口さんの役柄にいろんな関係が集中してたのが、ちょっと不自然だったかな・・とも思いますけど。 みんなが集まってくるジャズ・バー、素敵でしたね、お隣のキャンドルショップとあの路地。キャンドルの灯りって温かくて優しい、なんだか今すごくキャンドルをともしたい気分です(笑)あんなにたくさんは無理だけど、何個か集めて。 たまには、電気なんて消して・・ 現代社会は明るすぎるのかもしれませんね。今ほど眩しくなかった時代、人はもっと自分の本当の気持ちを素直に話せたのかもしれないな。 あ、でも聞くのが怖い本当の気持ち・・っていうのもありますよ・・ね(汗) キャンドルショップの店員さん田畑さんがとってもいいキャラ。癒されましたよ。 何度か使われて小さくなったものをつないで作ったキャンドル、人生もこういう風にいろんなものが重なって、また素敵な灯りが灯るような気がする。
朝が来て光が戻り、魔法が解けたようにやがて日常の世界が動き出す。 ラストのトヨエツさんのセリフも楽しかった。 音楽も素敵でした、サントラ欲しいな。
「あなたに素敵なことがおこりますように」 キャンドルをともす時には、そっと呟いてみたいですよね。
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