瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
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2006年11月09日(木) 「7人の侍」

1954年日本 監督黒澤明

キャスト 三船敏郎 志村喬 津島恵子 藤原釜足 加東大介 木村功 千秋実 宮口精二 小杉義男 左卜全 稲葉義男 土屋嘉男 高堂国典 熊谷二良 富山晴子 東野英治郎

いまさら言うまでもない、日本が誇る黒澤監督の名作を今更見ましたよ。職場のTさんに借りた「SAMURAI7」を見て気になったので・・なんて言うと叱られるかな(苦笑)
いや、でも「SAMURAI7」見てたから、あ!あの場面だ!!とか、うわ、このセリフ、そのまんま!!とかいろいろ余分に楽しめたと思います。

207分!!長いんです!驚きました。DVD2枚組みで1枚目の終わりには「休憩」とそりゃあもう太くて大きい字で出ます(笑)
そして長いけど、これがね、飽きないんですよ、だれているシーンなんてひとつもない。
4人のお百姓が、村を襲う野武士から守ってくれる侍を捜しにいくシーンから、だんだんと侍が集まる場面。村へ向かって守りを固める場面に、いよいよ戦う!!というシーン。
最後まで、目が離せないのです。
馬のひづめの音が印象的でした。雨の中、どしゃぶりの土の上、転がり回る野武士と侍、百姓たち。一気に片がつくなんていうんじゃない、あっちから、こっちから・・と戦いがとてもリアルでした。
そんな戦いのシーンもすごいですけど、それよりも今回驚いたのは、出てくる人物たちがとても魅力的だったこと。
そりゃあアニメのSAMURAIの方が、ずっと素敵な殿方でしたよ(笑)カンベイもゴロベーも、シチロージなんてあまりに丸くて金太郎さんみたい・・(ごめんなさい〜)だし。
でもなんていうか、それぞれの個性がとても上手く生かされていると思いましたよ。カンベイの包容力、ヘイハチに和まされ、カツシロウは可愛いですよね、一生懸命で(アニメではずいぶんひねたキャラにされてましたが)。みんなコセコセしてないというか、こんな物好きな頼みをきこうという侍ですから戦いのシーン以外の時は笑顔や笑い声が絶えないのです。でもいざ、戦いが始まると、速い!走るのも!!
そして何も言わずに倒れてゆく・・。
そんな中で一際、際立つのがキクチヨとキュウゾウの個性でしたね。奇声をあげ、走り回るキクチヨは三船さんですよ!!すごい。
キュウゾウの宮口さんも素敵でしたよ(実は最初に登場した時はええ??もしかしてこの人がキュウ様〜〜・・などと口走ってしまったのですが・・)ストイックで物静かで、そして強い!!
百姓たちもひとりひとりがちゃんと描かれていたので、なんて頑固なんだろう・・とか、そんなことやってる場合じゃないよ・・とか本気で腹が立つ・くらいでしたよ。
あの旗!!全然知らなくて、アニメを見たときなんてふざけた旗なんだろう・・と思ってしまったあの旗、そのまんまだったんですね。だって、普通もっとカッコつけてる旗とかにすると思うじゃないですか。でも今では、もうあれ意外はぴったりこない。

子どもを抱いて川の中で号泣するキクチヨの言葉や、ラストのカンベイの言葉も印象深い。
もちろん、アニメでもごひいきのゴロベイの「ご冗談を〜」も忘れてはいけませんよね。


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