瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
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2006年09月22日(金) 「リバティーン」

2005年イギリス 監督 ローレンス・ダンモア
キャスト ジョニー・デップ サマンサ・モートン ジョン・マルコヴィッチ
ロザムント・パイク トム・ホランダー ケリー・ライリー ルパート・フレンド

17世紀ロンドン。
第2代ロチェスター伯爵、ジョン・ウィルモット。
この人物について全く知識のない私だけど、う〜ん、まったくもってなんていう男でしょう。
女ときたら、誰でも抱けるらしい、いや、女性だけじゃないらしい!
お酒を浴びるほど飲み、世間から浴びせられる嘲笑をあざ笑い、国王の期待をまるで楽しむかのように跳ねのけ、タブーを犯すことを生きがいとするかのような。

なのに、なのにねぇ・・なんですかねぇー、ジョニー。もっと嫌な風に演じて欲しい。こんな男最低〜〜!!っときっぱり言い切り、切り捨てられるように。
馬車の中で妻とみだらな行為にふけり、彼女に触った手を見せ付けるかのように唇に当てる・・こんないやらしいシーンはもっと下品に見えていいはずなのに〜。画面の向こうからまるで挑戦するかのような、目で見られたらゾクゾクするじゃないですか〜(汗)
おまけに放蕩男のはずなのに、妻にご自慢の誘拐エピソードを語らせて喜んでいるところはやけに可愛いし、女優エリザベス・バリーに関してはとっても純情ぽく一途に見えたりして。
おかげで、いやらしい詩ばかり書いている、どうしようもない破滅願望男が、見終わってからも忘れられずにいたりします。いや、なんていうんでしょう、むしろ見ている間よりも、じわじわ、じわじわ・・と後からくるんですね。
ラストの伯爵の独白「それでも私が好きか?」
好き・・って言いたくないけど・・言いたくないけど〜〜。毒はじわじわ・・と効いてくる(苦笑)

女性たち、強いですよね。最後まで彼を見捨てようとしない妻、恋よりも舞台女優としての道を選んだ愛人(サマンサ・モートンの目力、セリフ回しは素晴らしい)ふたりのエリザベス。

後半の落ちぶれ具合、梅毒に冒された顔のメイク、最後まで容赦ないジョニーでした。

妻役のロザムント・パイク、トム・ホランダー。そしてルパート・フレンドと「高慢と偏見」の方々が・・
オーリに似ていると私たちの間で話題になったルパートさん!ところどころ、やっぱり似てる〜ってちょっとドキドキ。印象的な役で良かったですね。

それにしてもね、伯爵、普通の詩って書いていらっしゃるのかしら?ああいう感じの詩ばかり?
あの舞台はねぇ〜〜、卑猥を通り越してコミカル?って感じがしましたけど。

33歳で死んでゆく・・って嘆いていましたけど、伯爵、もう一度生きられるって言われても、たぶん、同じようにしか生きられないひとでは・・そう思います。


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