| 2006年01月21日(土) |
「ムッシュ・カステラの恋」 |
2001年フランス 監督アニエス・ジャウィ キャスト アンヌ・アルヴァロ ジャン=ピエール・バクリ ブリジッド・カテイヨン アラン・シャバ アニエス・ジャウィ ジェラール・ランヴァン
会社社長のムッシュ・カステラ。コンサルタントの勧めで英語の勉強をすることになったけれど気が向かず、現れた英語教師をそっけなく帰してしまう。けれでも、その夜妻と出かけた劇場のステージの上に彼女の姿を見つけたカステラ氏!その姿に恋をしてしまって・・
恋するカステラ氏、それまで本もあんまり読まないし、演劇だって興味なかったのに、無謀にもそういう世界の人の中に飛び込んだものだから。 奥さんいるのに・・と思うし、あのパーティでの失言には「アイタタタ・」って思ったり。 イプセンが喜劇だなんてからかわれているのにも気が付かず、笑えないジョークを飛ばしたり。なんだか見ていていたたまれない・・んだけど、でも、その健気な頑張りが・・なんとも。 育ってきた環境や、世界や、趣味や好みや。そういうものが違う人と出会って、そしてその人に向かって一歩を踏み出すとき。 恥ずかしい思いをしたり、戸惑ったり。合わない思いを噛み締めたり。 そして歩み寄られた彼女も。今まで自分の周りの人とは全く違うカステラ氏に、最初は苦手意識なかりが先に出ちゃうんですけど・・
あの詩は、ストレートで、彼らしくて、とっても可愛かったですよ。
ムッシュの周りの人々の恋模様も。ボディガードさんとバーのお姉さん。彼らの言葉のやりとりとか。こちらはこちらで、また気になるのですよね。
カステラ氏、誰にもひげを剃ったのに気づかれなかったのに、唯一お姉さんに気づいてもらえて。ケガを治療してもらっているシーンは、微笑ましくていい雰囲気でした。
だから・・どうなん?って感じの世界なのですけど。こういうのって、いいなあ。こういう世界を描けるフランス映画って、やっぱり素敵。
「本当に絵が好きだと思わなかった?」 このムッシュの一言にやられましたね。ごめん、ムッシュ。私も思ってなかった(苦笑)。 すごく男前な一言・・でしたね。
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