瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
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2005年11月13日(日) 「エリザベスタウン」

2005年アメリカ 監督キャメロン・クロウ
キャスト オーランド・ブルーム キルスティン・ダンスト スーザン・サランドン アレック・ボールドウィン ブルース・マッギル ジュディ・グリア ジェシカ・ビール

試写会に振られつづけ・・やっと初日!!仕事が終わってからレイトに行ってきました。カップルばかりかしら・・もしくは若い女性・・って思っていたら意外なことに男性一人で・・っていう方が結構いらしてビックリ〜と当時になんだか嬉しい。

まず、なんて言ったらいいかなぁ。
とても可愛い映画でした。(可愛いっていう表現は変ですけど。)
力のこもった感動作!!っていうんじゃなくって(そう思っていくと肩透かしかもしれません)時々くすって笑ってしまったり、ええっ?って思ったり。
しんみりしちゃったり。そして嬉しくなったり。
そういういろんな感情、それも大げさじゃない、小さな感情を揺り動かされる作品でした。

失敗・・じゃない、大失敗、10億ドルの損失を会社に与えてしまったドリュー。ヘリに乗った彼の目の表情にまず惹かれます。そして痛々しく繰り返される「I'm fine」の言葉。社長に答えるfineのファのことろでぐっとつまってしまう・・もうこれだけで、ファンとしては「あぁ・・なんて痛々しい・・なんて思ってしまったり(笑)
恋人にも「最後の視線」をかけられ、失意の彼ですが・・しかし・・あのマシーンはなんでしょうか(苦笑)真面目に・・あんなことを!?

でも父の死によって彼は一時的にそのマシーンに乗ることを取りやめて、父の故郷エリザベスタウンに向かいます。飛行機の中で出会ったクレアや、故郷で彼を待っていたたくさんの人々とのやりとりや。
観る前のレビューで一番多く挙げられていたのが、このエピソードの多さや、まとまりのなさ、でしたが。これはきっと好みの問題なんでしょうね。私はこういういろんな人たちのたくさんの顔が見える小さなエピソードがいっぱいのお話が好きなので楽しかったです。こういうたあいもない(でも本人たちにしたらとんでもなく重大な)ひとこま、ひとこまが・・私たちの時間をしめている・・って思いませんか。大人になり切れていない・・っていわれてる従弟や悲鳴ばっかりあげてる彼の息子や。子どもたちを静かにさせるためのあのテープ!あれ可笑しかった〜。
8年間のプレジェクトのあいだ、ドリューが忘れていた、置いてきていた、そういう時間に、彼は最初は戸惑いながらも、しだいに癒されてゆくのです。

彼の癒しといえば!クレア!!演じるキキちゃんの素晴らしさについて語らなければ!いやぁ、私キキちゃんが最近ごひいきでしたけど、このクレア役の彼女はすごくいいです。一歩間違えば、押しが強くて、嫌な女・・になりかねないのに、とってもキュートで。そして彼女もまた心に孤独を抱えているからこそ、彼の痛みを包み込んでくれるようで。

楽しみにしていた電話のシーン!お風呂に入ったり、ペデュキュアつけたり、ベッドで寝転んだり。(トイレもありよ〜笑)いろんな動作、表情で、次から次へと話をする二人。約束を取り付けた・・時のクレアの「やった〜!」っていう顔は最高に可愛い。
お墓でのデート、例のあの虫事件のシーンは、アドリブだけあって、もうすっごい自然でしたね(笑)う〜ん、でもオーリィとキキちゃんがこんなにお似合いだとは。いや、ドリューとクレアですけどね・・でもほら、演じていても、なんだかちょっと似合ってないなあっていうカップルもいますよね,映画でも。でもこの二人はとっても爽やかで、可愛くて、いい感じでした。

あれ?もうこんなに書いたんだね・・う〜ん、まだまだ書き足りない。

骨壷を持って旅に出るシーン。車中で泣いたり、笑ったり、喋ったり。予告のあのシーンですね。あそこのオーリィは素晴らしいです!!
思ったより短いのが残念なほど、もっと見せて欲しかったくらい。ここでもっとお父さんとの思い出が盛り上がるのか〜って思ってたのですけど。
それにしても、あんなに丁寧な旅マップ、おまけに指定BGM〜、クレアって何者?
そして言われるとおり、やっちゃうドリュー君、いかに旅慣れていないとはいえ・・思わず「カルシウム・キッド」のジミー君を彷彿させる従順ぶりで大丈夫?って思ってしまった(爆)ちゃんと踊ってるし(笑)

社会的な大きな挫折を味わったドリューが、父親のふるさとで見つけたもの。
父を愛してくれた人々。母親の父への思い(スーザン・サランドンのシーンはさすがですよね)そして、普通の、そのままの彼を支えて包んでくれるクレア。
どんなことがあっても、やっぱりただただ生きている・・っていうそのことが。それが何より、一番大切なことで。生きていて、誰かに素直に思いを伝えたい。
そんな暖かい気持ちをもらえるラストシーンでした。
エリザベスタウンの風景も綺麗でしたね、緑の美しさに癒されます。

「愛してる」って言ってくれるかと思っていたのに、ドリュー君が打ち明けたのは10億ドルの失敗話。落胆するクレアが彼に言う言葉や、あの「アイスクリームの恋はいや」ていうセリフや。ドリュー君の語る独り言の「最後の視線」や。そういう印象的な言葉もたくさんありました。
劇場、また何度も行ってしまうのですけど。でも気が早いけど、これはDVDが早く欲しい作品だなあ。できたら、家でくつろぎながら、じっくり音楽も聴きながら観たい作品です。
音楽も、私はあんまりわからないけれど、キャメロン監督のこと、選曲も凝っているんでしょうか。そのあたり、ちょっと歌詞の字幕をいれてくれても良かったのでは・・
クレアの旅マップも「モーターサイクリダイアリーズ」の旅マップみたいにパンフに載せてくれたらきっともっと楽しめたのにな〜。
そうそう、オーリィのアメリカ英語は・・・・イギリス英語もアメリカ英語もさっぱりの私には・・どこがどう違うのか・・分かりませんでしたね(苦笑)


エンドロールは最後まで観て欲しい、聞いて欲しい。最後に流れる「ムーンリバー」まで。ここで、私はぐっときました。


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