| 2005年11月12日(土) |
「ブラザーズ・グリム」 |
2005年アメリカ 監督テリー・ギルアム キャスト マット・デイモン ヒース・レジャー モニカ・ベルッチ ジョナサン・プライス レナ・ヘディ ピーター・ストーメア
子どものとき読んだ童話を、大人になって読み返したとき(こども向けに訳されたものではないものを)ええ〜っと驚くような残酷さとその奇想天外ともいえるような、展開に改めて驚いたものだったけれど。 (でもこども向けに訳されてはいたって、あかずきんが狼にのまれる・・っていう時点でそれはもう残酷なものだけど・・)
そういうちょっと残酷で、奇想天外なお話・・っていうジャンルっていうとまさにギリアム監督の世界ですよね。 グリム兄弟を怪物退治の詐欺師にしちゃうなんて…普通は考えませんよね。最初はファンタジーに立ち向かうような、現実的な兄弟が(でも弟はファンタジーの世界にいますが)どんどんと童話の世界にのまれてしまう・・そんな展開が面白いのです。 特に森のシーン。「森」って童話の温床って気がしますよね。開かれていない、光の差さない暗い森・・は、昔の人にとって、どんなに未知で恐ろしいものだったことでしょう。そういう、不思議で恐くて、暗い、何かを秘めた・・森のイメージが見事にスクリーンに広がっていました。
随所にちりばめられた童話の数々・・ 一番気持ち悪かったのはあのドロ人形に顔をとられちゃう・・ところですけど。ああいうのってありましたっけ?あれは監督のオリジナル?
気に入らないと首を切っちゃう将軍と拷問好きの家来・・まさにむかしむかしの童話的な登場人物に翻弄されちゃう兄弟ですけど、彼らの救い主が森の狩人で、女性で、そして美人でってきますからね。こういうところは、新しい今風な設定かしら? 現実的な兄と、想像の世界に生きる弟・・いつもとは違うキャラを演じたマットとヒースのなりきりぶりも可笑しい。マット、意外とこういうコスチュームも似合うんですね・・ヒース・・あのメガネでくらくらしてる顔とか・・・「ケリー・ザ・ギャング」の繊細な演技とは全然違う、オーバーアクションを楽しんでるみたいでしたね。でも最後にメガネととって〇〇・・ってところの顔はやっぱり素敵でした(笑) でも一番目立ってたのは・・ガヴァルディ役のピーター・ストーメアではないかしら。濃いし、酷いし、でも憎めないし・・・。う〜ん、でも最後の彼の行動は・・どうして?彼らの童話を読んだから? 童話に欠かすことのできない・・女王様、モニカ・ベルッチは、さすがに綺麗だったですよね。
最後は、意外とちゃんとまとまっていましたね(?)私は「バロン」の突っ走りぶりが好きなので、ちょっと物足りない気もしました。 気になる兄弟と狩人さんの恋の行方は・・・あれは、あれで・・いいのかしら?(笑) たとえば・・私なら・・ヒロインは、王子さまと結ばれるべきなので、彼女は最後に隣国から来た王子様にもっていかれちゃう・・なんて展開はどうかしら?って(爆)そうそう、王子さま、出してほしかったですよ、見惚れるほど素敵な(笑) あ、グリム兄弟が王子さま・・だったのかな?役的には?そういえば女王が「私の王子さま」って言ってた・・。 いや、でもやっぱりちゃんとした王子さまが見たかった。王子さまルックの(笑)
帰ってから、久々に古〜い「グリム童話」本棚から引っ張ってきました。 「ねずの木」これは、何度読んでも一番恐い〜〜。 そして、私がいつも一番欲しくなるのは「テーブルよ食事の用意!」のごちそうが出てくるテーブルクロスです(笑)
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